失恋がきっかけ!?フラれて始まる漫画特集33 Pt.

好きなあの子にフラれてしまった！そんな挫折から始まる漫画を紹介。スポーツに打ち込む者、新たに好きな人を見つける者、めげずにアタックし続ける者など、フラれた後の反応はキャラクターごとに様々。一体、どんなドラマが待っている？

主人公の花道は、バスケ部主将・赤木剛憲の妹である晴子から、高身長を見込まれバスケ部にスカウトされる。晴子に好かれたい一心でバスケを始めた花道だったが、ライバルとなるチームメイト・流川楓との出会いや、名監督・安西先生に導かれ、やがてバスケを心から好きになる。花道たちの所属する湘北高校バスケ部にとって、インターハイ制覇は夢物語のようなものだった。だが、その険しい道を、固い絆で結ばれたチームメイトとともに邁進する姿が、読者に大きな感動を呼び起こす。物語の終盤、強豪校との試合で怪我を負った花道が、バスケへの想いを吐露するシーンは、本作屈指の名シーンである。1993年にテレビアニメが放送された。

コミカルさとドラマチックさで読者を魅了する、椎名高志の短編作品。その中の1作『パンドラ』の主人公・海老名修介は、大学受験で2浪が決まった上、彼女にフラれてしまい「人生灰色」と嘆いていた。そんなある日、修介の前に謎の箱と美女「パンドラ」が現れるのだが、その登場シーンはかなり強烈！ なんと「パンドラ」は、現れた直後に修介の目の前で潰れ、溶けてしまったのだ。「私は修介のものだ」と言い、押しかけ女房同然に居座る「パンドラ」。けれど修介は、あまりにも現実離れしたその出来事に、彼女の存在を否定。かくして修介に拒絶されたパンドラは、世界を滅ぼす「カタストロフィ」に変化してしまう。コミカルながらもホロリとくるシーンも満載の、椎名節が光る1作だ。

ヒロインのまことは、幼なじみの柳田郎に、以前からずっと想いを寄せていた。けれど、親友の秋元留実と郎が両想いにあることをしっていたまことは、ふたりの恋を陰から応援していた。ビリーは、そんなまことの気持ちも知ったうえで、留実に猛アプローチ。結局、ビリーは留実にフラれてしまうのだが、それは郎のためにあえてしたことだった。ビリーはナンパな見た目に反して、誰かのために厄介ごとを引き受けてしまう、超お人良しなのだ。ビリーの本心を知ったまことは、呆れつつも彼と行動をともにするようになり、徐々にビリーに心を開いていく。真面目で堅物なヒロインが、破天荒な主人公に惹かれていく様子は、まさに少女漫画の王道といえる恋物語だ。

主人公・圭は見た目が良く、産まれながらに王子様扱いされてきた。そんな彼は、幼なじみで8歳年下の美少女・凛々に想いを伝えるも、フラれてしまう。それから9年が経ち大学生になった圭は、女性に告白されると動揺で顔が真っ青になってしまうほどの状態に。そんな彼のことを、小学生となった凛々は冷静に斬り捨てる。でも本当は、圭のことが好きな凛々。ふたりの恋愛に対する考え方には温度差があるのだが、不器用なところは似ていた。年齢差もあり、それぞれに恋人もできたり…。ふたりの恋の結末は、ぜひその目で確かめてほしい。

最強の陰陽師になる夢をあきらめた主人公・ろくろは、アイドルになると公言したり、女の子に告白してはフラれたりと、漫然とした日々を送っていた。だが、そんな彼の気持ちと運命を、ひとりの女の子が変えた。ヒロインである紅緒は誰もが認める美少女なのだが、面倒という理由で口をきかないこともある変わり者。彼女が敵である「ケガレ」に対して抱く想いは、かつてろくろが抱いたものと同じ。そんな紅緒に触発され、ろくろは再び陰陽師を目指すようになる。ろくろ、紅緒が「ケガレ」と繰り広げるバトルはもちろんのこと、ラブコメディ的な展開、読者を飽きさせないストーリーテリングも、本作の魅力である。