SLAM DUNK

不良少年の高校生桜木花道が、一目惚れをきっかけにバスケットボール部に入部。生まれ持った才能を開花させ、チームメイトや他校のライバルたちと切磋琢磨し、活躍していくさまを描いたスポーツ漫画。第40回平成6年度小学館漫画賞少年部門を受賞し、2006年度「日本のメディア芸術100選」にてマンガ部門で1位に選ばれた、井上雄彦の代表作。

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正式名称
SLAM DUNK
作者
ジャンル
バスケットボール
レーベル
ジャンプコミックスデラックス(集英社)

総合スレッド

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世界観

舞台は神奈川県にある湘北高校バスケットボール部。部員6人の無名のチームである。決して強いチームではなかったが、キャプテンの赤木剛憲が掲げるのは「全国制覇」という大きな目標だった。そこに中学時代にスタープレーヤーとして活躍した流川楓が入部してくる。さらに身体能力は高いが中学時代はケンカに明け暮れていた主人公の桜木花道も入部。ふたりの入部で部の実力強化がされてゆく。

神奈川県内の高校バスケットボール界は、絶対的王者・海南大附属高校と、それに並ぶ強豪・翔陽高校の2強がある。さらに頭角を現してきた陵南高校がその牙城に食い込む様相を見せる。

基本的には1990年代の一般的な日本の高校の日常を背景にしており、ファンタジーなどの要素は含まれていない。

作品が描かれた背景

連載開始の1990年はアメリカプロバスケットボールリーグNBAが日本でも放送され人気を博していた。特に、シカゴ・ブルズのマイケル・ジョーダンや、ロサンゼルス・レイカーズのマジック・ジョンソンなどのスター選手の全盛期であった。1992年のオリンピックからはプロ選手の参加が認められ、アメリカのチームは当時のスーパースターを集めた「ドリームチーム」として世界を震撼させた。

ナイキからは「エア・ジョーダン」というバスケットシューズが発売されており、プレミアムが付くほどの人気シューズだった。『SLAM DUNK』の物語の中でも桜木花道が最初に履いたバスケットシューズとして「エア・ジョーダン6」が描かれている。

「週刊少年ジャンプ」では、『ドラゴンボール』がフリーザ編を迎え、『ドラゴンクエスト ダイの大冒険』、『ろくでなしBLUES』などが好評を博していた。同年の新連載には『花の慶次-雲のかなたに-』『幽☆遊☆白書』などビッグタイトルがある。また「週刊少年ジャンプ」の発行部数は530万を超える勢いであった。

作品構成

スポーツ漫画では定番の内容が2つ盛り込まれている。1つは未経験者が練習と経験で力をつけ、強敵に立ち向かってゆく点。これはバスケットボールのルールすら知らない主人公桜木花道の姿である。もう1つは弱小チームが天才的な選手の加入によって勝利を重ねてゆく点。これは桜木花道のチームメイトでライバル的存在流川楓の姿である。

ストーリーの流れは、練習などの準備から始まり、試合を展開するといったシンプルなもの。ただし準備期間には多くのコメディ要素が盛り込まれ、試合ではシリアスなシーンが多く描かれている。

あらすじ

湘北高校に入学した桜木花道は、中学時代は近隣に名を轟かせる不良少年だった。入学後、同じ高校に通う赤木晴子にバスケット部への入部を勧められる。それまではバスケットボールに興味のなかった花道だったが、晴子の関心を得るためバスケットボール部に入部をする。湘北高校はバスケットボール界では無名だったが、才能を持ったキャプテンで晴子の兄でもある赤木剛憲がいた。また、中学時代に名を上げた流川楓が入部してくる。休部していたメンバーも加わり、湘北高校バスケットボール部は高校バスケットボール界で最も権威のあるインターハイを目指し動き出すのだった。

主な物語に関しては以下を参照。

入部編

中学時代に近隣に悪名を知られた桜木花道湘北高校に入学する。校内で出会った赤木晴子から「バスケットはお好きですか?」と声をかけられる。晴子に恋心をいだいた花道は、全く経験のないバスケットボールを好きだと答えてしまう。放課後の体育館で花道晴子に言われるがままダンクシュートを試みる。シュートは失敗するものの花道の才能をかいま見た晴子はバスケットボール部への入部を勧める。

湘北高校バスケットボール部は、晴子の兄・赤木剛憲がキャプテンを務めていた。バスケットボールを馬鹿にされた赤木花道にバスケットボールの厳しさを教えるべく勝負を持ちかける。勝負は花道の勝利(と花道自身は思っている)に終わり、花道は入部を決意する。

時を同じくし、中学時代にスタープレーヤーとして活躍した流川楓が入部する。ライバル心をむき出しにする花道だが、初心者のため皆とは別の基礎練習を積み重ねることになるのだった。

陵南高校練習試合編

新入生の入部で活気を増す湘北高校バスケットボール部に、同じ県内で力をつけてきている陵南高校との練習試合の話が舞い込む。陵南高校とは前年の試合で大敗を喫していたが、陵南高校のキャプテン魚住は赤木をライバル視していた。赤木との特訓で新しい武器・リバウンドを身につけた花道は陵南に挑んでゆく。そこには天才プレーヤー・仙道彰という大きな壁が立ちふさがるのだった。

宮城リョータと三井寿編

陵南戦に惜敗し落ち込む花道は、晴子に誘われバスケットシューズを買いにゆく。ニューシューズを手に入れ一層気合の入る花道の前に、休部していた2年生の宮城リョータが現れる。誤解によるケンカもあったが、恋愛という共通の悩みでふたりは意気投合する。

インターハイを目標に活気を増していくバスケットボール部だったが、そこに暗雲が立ち込める。宮城リョータと対立する3年生不良グループが練習中に乗り込んできたのだ。チームの為にトラブルを避けようとするリョータだったが、不良グループのひとり・三井寿が執拗に絡んでくる。その裏にはかつて三井がバスケットボール部員であったという因縁がひそんでた。

インターハイ県予選トーナメント編

不良グループとのトラブルを切り抜け、湘北高校バスケットボール部はインターハイに向け練習に励む。そこには改心し不良グループから抜けた三井の姿もあった。

そしてインターハイ県予選が始まる。キャプテン赤木の攻守にわたる強力なゴール下に加え、三井の3ポイントシュートという長距離からの得点力、リョータのスピードとパスワーク、流川の爆発的な得点力で湘北高校は順調に勝ち進んでゆく。しかしその中で花道はファウルによる退場を繰り返し苦悩する。そしてトーナメント最大の山場である神奈川県の2強のひとつ翔陽高校との試合の幕が切って落とされる。圧倒的な翔陽高校優勢の下馬評の中、試合の前半、湘北は前評判を覆す活躍をみせ、控えに回ってた翔陽高校のキャプテン・藤真を引きずり出すが、藤真の出場とともに点差を広げられハーフタイムを迎える。後半開始早々、藤真の後押しにより活気づく翔陽はリードを広げてゆく。湘北の勝利のカギを握るのは三井のスリーポイントシュートと花道のリバウンドだった。

インターハイ県予選決勝リーグ編

決勝リーグまで駒を進めた湘北高校バスケットボール部は、1回戦で「神奈川の王者」海南大附属高校と対戦。前半は、赤木の怪我などもありリードされる湘北高校だったが、流川の大活躍により同点に追いつき前半が終了。後半、怪我から復帰した赤木を加え善戦するも、「神奈川県No.1プレイヤー」と言われる牧の攻撃に押され、海南]]大付属リードで試合終盤を迎える。残り時間10秒、2点差の場面、起死回生をかけた三井の3Pが外れてしまうが、驚異的な粘りでリバウンドをもぎ取る花道。しかし、まさかのパスミスにより、相手にボールを渡してしまいそのまま試合終了。湘北は海南に敗れてしまう。

1回戦の負けの責任を感じ、頭を丸めた花道は、自身の課題のひとつでもあるゴール下のシュート練習に取り組む。試合当日の朝も練習をしていたせいで、武里高校との2回戦に遅刻し、試合に出場できなかった花道であったが、試合自体は湘北が圧勝。全国大会出場へと望みをつなぐ。 最終戦の直前、花道のシュート練習を見ていた監督の安西が突然倒れてしまう。花道の迅速な処置によって大事には至らなかったものの、検査のため入院。最終戦、湘北は安西抜きで戦うこととなる。

3戦目は、エース・仙道を擁する陵南との戦い。1勝1敗同士で勝ったほうが全国大会への切符を手にする、両校ともに負けられない一戦。安西の不在や赤木の不調などもあり、湘北は試合序盤に点差を広げられてしまう。花道の頭突きをきっかけに赤木は調子を取り戻し、三井の3Pなども決まり、なんとか陵南に食らいて前半を終える。後半、それまで鳴りを潜めていた流川が大爆発、次々に得点を重ね、ついに逆転に成功する。その後、点差を広げ試合を優位にすすめる湘北だったが、三井が疲労により倒れてしまい木暮と交代、1点差まで追い上げられてしまう。しかし、海南]]大付属のディフェンスが流川に集中する中、ノーマークとなった木暮が3Pが決め、チームのピンチを救う。その後、仙道にゴールを決められ2点差とされるも、最後は花道がダンクを決め試合終了。湘北が全国大会への出場を決める。

インターハイへの準備編

県大会が終わって1週間後、花道は海南の牧に誘われ、愛知県予選の決勝戦を見に行くことに。全国の強豪を目の当たりにし、気合の入る花道。一方、流川はバスケのアメリカ留学を安西に相談するも反対されてしまう。安西には、期待をかけ厳しく育てていた教え子が、自分の実力を過信し、相談もなく渡米するも挫折、さらには命をも落としてしまうという過去があったのだ。その事実を知った流川は「日本一の高校生になりなさい」という安西の言葉に従い、日本にとどまり全国大会に備え合宿に臨む。その後、静岡での合同合宿へ向かう湘北バスケ部だが、花道だけは湘北高校にとどまり、安西のもと基礎であるジャンプシュートの練習に励む。安西の言いつけ通り、2万本のジャンプシュートの練習を終え、飛躍的に成長した花道のもとへ、静岡での合宿を終えた湘北メンバーが戻ってくる。そして、湘北高校バスケットボール部は全国の舞台へと乗りこんでいくのであった。

インターハイ1回戦 対豊玉高校編

ついに全国大会の舞台へとたどり着いた湘北。1回戦、豊玉高校との試合が始まる。豊玉の挑発的なプレーでペースを乱されてしまう湘北は、徐々に点差を広げられてしまう。特にペースのつかめなかった花道は、そうそうに安田と交代を告げられる。安田が加わり、ペースダウンを図った湘北は、徐々に冷静さを取り戻し、赤木や流川の活躍で逆転に成功。しかし、「エースキラー」と呼ばれる豊玉の南の故意のファールにより、流川が目を負傷してしまい治療のため交代。試合は荒れた展開となり、再び冷静さを失った湘北は、リードされて前半を終える。ハーフタイム、安西のアドバイスにより冷静さを取り戻す湘北の選手たち、治療を終えた流川も加わり後半戦が始まる。負傷で左目が見えない状態でも得点を重ねていく流川。再び、故意のファールを仕掛ける南だが、逆に自身が負傷してしまう。治療中に自分本来のプレーを思い出した南の活躍で、猛追を見せる豊玉だったが、花道らの活躍で逃げ切り、一回戦を勝利する。

インターハイ2回戦 対山王高校編

1回戦に勝利した湘北の次の相手は、高校バスケットボール界の頂点に君臨する山王工業高校だった。前年の試合ビデオを見て対策を練る湘北のメンバーだったが、圧倒的な強さに意気消沈してしまう。湘北の監督・安西は全国制覇をするのであれば断固たる決意が必要であると告げる。

そして試合当日、山王の試合を見ようと大勢の観客が集まる中で緊張の解けないメンバーに、安西は個々にハッパをかける。花道たちはプレッシャーをはねのけ試合が始まる。

試合開始直後、花道とリョータは奇襲に成功し先制点を奪い、ペースを握ったまま前半を2点先行して折り返す。

しかし後半に入りシステムを変え攻勢に出てきた山王に、湘北は一気に20点を超える点差をつけられてしまう。周囲が山王の勝利を確信する中、花道は安西のアドバイスを受けて奮起し、赤木も自分を取り戻しプレイに集中する。

ふたりの再起と三井のスリーポイントシュートにより、傾きかけた試合が大きく動き出す。そしてさらに、流川と山王・沢北の両エースの争いが始まり、試合は激戦の様相を見せ終盤を迎える。

誰もが逆転不可能と考えた試合はついに5点差まで縮むが、そんな中で花道が負傷してしまう。しかし「断固たる決意」を持った花道は怪我を押しコートへ立つ。残り1秒1点差のその時、流川から花道へのパスが通り試合が決する。

特殊背景

本作は連載開始の1990年代の高校バスケットボールを背景に描かれている。作中に出てくるルールは1994年当時の設定になっているため、ファールなどの呼称に現在とは違うものがある。また、試合中、花道を始め数多くの選手がダンクシュートを決めるが、実際の高校生の試合では確実性の高いレイアップシュートが多い。これは作品をより面白くするための演出であると考えられる。

花道の通う高校にはモデルとなった実在の高校があるが、その高校の所在地は神奈川県ではなく埼玉県である。また、作中でインターハイが行われたのは広島県だったが、1990年代には同県で行われていない。ちなみに、湘北高校がインターハイに出場した際に宿泊した「ちどり荘」は広島県に実在したが、現在は営業されていない。

SLAM DUNK』とファッション

作中で登場したチームのユニフォームが再現され発売されていた。

漫画連載が終了した後もファンからの人気は根強く、2014年にはNIKEジョーダンシリーズのバスケットシューズとスラムダンクの限定コラボレーション企画が展開された。

派生作品

SLAM DUNK』関連作品の多くは連載終了後に作られている。そんな中で小説版『スラムダンク』は、劇場アニメの内容が描かれている。

作者本人の手によるものとしては、漫画の作中から選んだイラストと書下ろし作品を収録した『INOUE TAKEHIKO ILLUSTRATIONS』が連載終了の翌年1997年に出版された。さらに1998年には、湘北高校バスケ部員・宮城リョータの少年時代を描いた『ピアス』を発表。

また、2004年12月に行われた「スラムダンク一億冊感謝記念・ファイナルイベント」で神奈川県の高校の23枚の黒板に描き下ろされた漫画『あれから10日後―』を収録したフォトブックがある。

メディアミックス

TVアニメ

連載開始から3年後の1993年10月からテレビ朝日系列で放送が始まる。漫画連載の終了した1996年にアニメも終了。アニメではインターハイ全国大会は描かれず終わった。

基本的には漫画に準じたストーリー展開であるが、アニメオリジナルの物語が展開されることもあった。特にインターハイ出場を決めた後から、インターハイへの出発までの物語のほとんどはアニメオリジナルの展開であった。

映画

1994年から1995年にかけて4作品が公開。いずれも完全オリジナル作品である。『SLAM DUNK』の漫画やアニメの人気の高さを受け、各年の春と夏に公開されていた。

ゲーム

スーパーファミコンやゲームボーイなどで発売された。『スラムダンク』というタイトルがすでに商標登録されていたため、『テレビアニメ』などがタイトルの前につけられている。

ゲームの内容はバスケットボールのシュミレーションゲームで、マンガやアニメに登場したチームを選択し、キャラクターを操り試合をするものである。

作家情報

井上雄彦:1988年に『楓パープル』が手塚賞に入選。成合武彦の本名で作家デビューする。「週刊少年ジャンプ」で『カメレオンジェイル』の作画を担当し、『SLAM DUNK』の準備的な作品『赤が好き』を「週刊少年ジャンプ増刊」にて掲載。現在は集英社「ヤングジャンプ」にて車椅子バスケットボールを描いた『リアル』を不定期連載。講談社「モーニング」にて『バガボンド』が不定期連載中である。

SLAM DUNK』では、第40回小学館漫画賞を受賞。その他の作品では文化庁メディア芸術祭マンガ部門大賞や、手塚治虫文化賞マンガ大賞などの受賞歴がある。

バスケットボールへの貢献度も高く、日本国内のバスケットボールプレーヤーに対し、アメリカでのバスケットボール活動と学業を援助する『スラムダンク奨学金』を設立し活動している。

登場人物・キャラクター

主人公
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