記憶を取り戻すため異世界を冒険 『ツバサ・クロニクル』の魅力を紹介126 Pt.

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考古学者の卵「小狼」と「クロウ国」の姫「サクラ」は幼馴染。二人は身分は違えど互いに惹かれあっていたが、なかなか思いを伝えられずにいた。ある日、「サクラ」の持つ「世界を変えるとも言われる力」を手に入れようとする「飛王」の陰謀により、「サクラ」は全ての記憶を失ってしまう。彼女の記憶は無数の「羽根」となり、異世界に飛び散っていった。「サクラ」を救い記憶を取り戻すため、「小狼」は異世界へと旅立つ――。

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「小狼」は異世界に渡るため、対価として最も大切な物を渡した。それは「サクラ」との関係性、「サクラ」の記憶の中にある「小狼」との記憶がなくなったのだ。辛い冒険の始まりだったが、記憶の羽根を取り戻す冒険の中で新しい思い出を作り、築いていく。最初は異世界に渡る条件のための利害関係でしか繋がりがなかった仲間たちが、冒険を通して絆でつながっていく。一つ一つの物語がとても深く、いつのまにか『ツバサ・クロニクル』の世界観に引き込まれていく。また、同じ容姿だが違う人「異世界の同一人物」が言う何気ない一言にも深い意味が隠されており、ふと思い出しまたその場面を見たくなるなど、この作品ならではの感覚であり、真相を知り得る感動が至る所にあるのも本作のみどころである。

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本作品では過去の「CLAMP」原作アニメのキャラクターたちが別の世界の住人として登場している。一大ブームを巻き起こした『カードキャプターさくら』はもちろん、『ちょびっツ』や『魔法騎士レイアース』などの登場人物が主人公たちと関わっていく。このような別作品のキャラが出てくる演出は、いわゆる「ハイパーリンク」と呼ばれる手法で、本作の中では「異世界の同一人物」と呼ばれ、場所や立場が違えど魂は同じ人物となっている。他作品を見たことがある人にはニヤつく場面も多いであろう。また、本作ともっともつながりが深いのが『XXXHOLiC』である。「小狼」たちを異世界に渡らせてくれる、謎に包まれた美女「次元の魔女」こと「壱原侑子」。なぜつながりが深いのかはご自身の目で確認していただきたい。