夜の世界の住人である吸血鬼の女の子と、昼の世界をつまらなく思っている人間の少年が織り成すラブコメディ。夜守(やもり)コウは、最近学校に行かなくなってしまった中学2年生。初めて夜に出歩いてみれば、昼とは違う景色や自由が広がっていた。夜の散歩中に出会った吸血鬼の少女・七草(ななくさ)ナズナの言葉に惹かれ、夜の世界に魅力を感じたコウは、自分も吸血鬼になりたいと申し出る。そんなコウに対してナズナは、吸血鬼になる方法は「人が吸血鬼に恋をすること」だと告げるのだった。
本作に登場する吸血鬼は、主人公のコウが真夜中に出歩いていた際に出会ったセクシーな女の子のナズナ。初対面のコウを自分の部屋へ招き入れたのは、コウの血を吸うためだった。ナズナは初対面の少年を部屋に招き入れ、隣り合った布団で寝ることは平気でできる反面、恋バナをする際には顔が真っ赤になってしまうほどウブという一面も。ナズナはコウの血を極上の血だと感じ、今後もコウの血を吸っていきたいと考えるようになる。吸血鬼になるため、ナズナに恋しようと頑張る人間の少年のコウと、自由奔放に生きる吸血鬼のナズナの間に、果たして本当の愛情は生まれるのか。種族を超えて近しい間柄となった二人の軽快なやり取りやテンポが心地良いラブストーリーだ。
最弱の吸血鬼と吸血鬼退治人(バンパイアハンター)が織り成すハイテンションギャグコメディ。吸血鬼退治人のロナルドは、市民から行方不明の子供を探してほしいと依頼を受け、情報をもとに吸血鬼ドラルクが住む城へと向かう。ドラルクは無敵だと人々から恐れられていたが、実際は一日の内に何度も灰になってしまうほど最弱の吸血鬼だった。ドラルクとロナルドは成り行きでコンビを組むことになり、吸血鬼と退治人という異色の組み合わせで吸血鬼絡みの様々な事件や騒ぎに関わっていくことになる。
本作に登場する吸血鬼は200年以上生きてきた高等吸血鬼(バンパイアロード)・ドラルク。無敵という噂とは正反対で、物理的にも精神的にも弱い吸血鬼のドラルクと、ツッコミ役の退治人・ロナルドがコンビを組み、テンポの良いギャグが展開されていく。城が消し飛んだことにより住居を失ったドラルクは、その原因を作ったロナルドの事務所へ押しかけ、新しい根城とする。吸血鬼と退治人は敵対する関係性だが、本作では根城を失ったドラルクがロナルドの事務所を住処としたため、なりゆきで二人はタッグを組んで他の吸血鬼を退絡みの事件に関わることになる。作中では様々なユニークな吸血鬼が登場し、警察には吸血鬼対策課も存在する。ドラルクとロナルドを中心に、騒がしい日常が展開されていく。
人形好きの少女が美少女の吸血鬼と同居を始める日常系コメディ。天野灯(あまのあかり)は人形が大好きな高校生。ある日、巷で噂の魂を持った人形がいるという家を探している途中で、人形のように可愛らしい容姿をした少女、ソフィー・トワイライトと出会う。ソフィーは灯が探していた館に住んでいる者で、人形ではなく吸血鬼だった。一目で彼女を気に入った灯はソフィーと少しでも一緒に長くいたいがために、ソフィーの家に荷物を持って押しかけ、同居生活がスタートする。2018年テレビアニメ化。
本作に登場する吸血鬼は、昔ながらの古風な吸血鬼とは異なり、現代スタイルに合わせた生活を満喫し、アニメ好きで通販サイトを見るのが好きというイマドキの吸血鬼少女・ソフィー。人形好きの主人公・灯の好みのど真ん中をいく可愛らしい容姿をしたソフィーの家を舞台に、ほのぼのとした同居ライフが展開されていく。吸血鬼に人間の血は必要不可欠。灯は自分の血をソフィーのために差し出す覚悟だった。しかし、ネット全盛期である現代では、血の確保にリスクを負う必要はなく、注文からお届けまで、通販で簡単に済ませてしまうことができる。買い置きがなくとも翌日には届くという便利な通販システムは、人間のみならず吸血鬼にも有り難いシステムのようだ。
恋人を殺され、復讐を誓う刑事と謎めいた吸血鬼少女が宿敵と戦うダークファンタジー。武蔵野市で頻発している猟奇殺人事件を追う警察官の一人である御子神京吾(みこがみけいご)には、10年前、恋人を殺され、犯人に遭遇した過去があった。御子神は長い年月をかけ、ようやく犯人である「二つの顔を持つ男」の手掛かりを掴むが、逆に返り討ちにあってしまう。御子神は絶体絶命のピンチを謎の吸血鬼少女・モモに助けられ、半吸血鬼となり、モモと行動を共にするようになる。
本作の舞台となるのは、東京の武蔵野市。全身の血を抜かれて惨殺されるおぞましい猟奇殺人事件が頻発しており、巷ではその犯行手口が吸血鬼のようであることから犯人を「V」と呼んでいた。主人公の御子神は「二つの顔を持つ男」からの攻撃により瀕死の重傷を負うが、吸血鬼の少女・モモの血を飲んだことで命拾いをする。しかし、その代わり、人間ではなく、半吸血鬼となり、モモと運命を共にすることになる。宿敵の策略により、かつての仲間である警察とも敵対することになり、次第に人間離れしていく御子神は、これからどのような人生を送ることになるのか。何故モモは御子神を救い、眷属としたのか。御子神と宿敵の戦いのみならず、モモについても謎は深まっていく。
人間と怪異が共存する館を舞台にしたバトルロマンスファンタジー漫画。日月明日(たちもりあした)は、曽祖父・明寿(めいじゅ)が始めた集合住宅「日月館」の管理人を務める16歳。2年前に両親を亡くした天涯孤独の身だが、日月館の新しい歴史を築いていこうと希望を持っていた。入居者の募集を始めたものの、やってきたのは人間ではなく、吸血鬼や妖怪など、クセの強い者ばかり。また、日月館には謎が多く、明日は日月館に関わる者たちの因縁や争いに巻き込まれることになる。
本作に登場する吸血鬼は、主人公・明日の曽祖父・明寿との約束を果たしてもらうべく日月館に入居した吸血鬼のノイことノイクローネ・フェルスティン・フォン・フォーゲルヴァイデ。変身能力や強力な魔力を有する吸血鬼だ。日月館は元々ノイの所有物であり、明寿に日月館を譲った張本人でもあった。ノイの持つ魔力は他の怪異を引き寄せ、様々な怪異が日月館にも現れるようになる。人間と怪異、そしてノイと怪異との戦いが繰り広げられていく。バトルやラブロマンス、ミステリーなど、様々な要素が詰め込まれ、めくるめく展開に心躍らされる作品だ。