何事にも前向きなヒロインが、廃部寸前のラグビー部の再建を任され、孤軍奮闘する熱血青春スポーツコメディ。美化委員となった高校1年生の朝日なづなは、教室での各委員の発表の席で「学校のプールの最後の大そうじをやりたい」と提案する。それに対してクラスメイトは猛反発。そんな彼らを前になづなは「物にも心は生まれるの」「汚れたままでほっとかれたらきっとプールも悲しい」と力説する。
「何がプールだよ!? アホらしい!!」とバカにする男子生徒になづなは「何もやらない人って大人になっても大して成功せず面白くない人生を歩むよね?」と言い放ち、なづなに説得された男子生徒はしぶしぶプールの掃除を承諾し、なづなのひた向きな姿に感化されたクラスメイトたちも同意する。こうしてクラス全体の心を動かしたなづなは、皆と共にプールの大掃除を決行する。一方、その様子を職員室からじっと見ていた女性教諭の大場。彼女はラグビー部の顧問であり、弱小チームになってしまった部をどうにかして立て直そうと悪戦苦闘していた。大場はなづなを職員室に呼び出し、テストの点数が悪いことを告げる。赤点から助けることを条件に、なづなにラグビー部のマネージャーになることを提案する。
小柄な体格にコンプレックスを抱いていた主人公がボールを持っている者が主役となれるラグビーと出会い、チームの仲間たちと共に成長していく青春ヒューマンドラマ。高校の入学式を終えた祇園健次(ぎおんけんじ)は偶然、上級生に絡まれていた石清水澄明(いわしみずすみあき)を助ける。すぐに頭に血が上るタイプの祇園は自分とは真逆で190cmの高身長でおとなしい性格の石清水を疎ましく思うが、石清水の中学からの先輩である八王子睦(はちおうじむつみ)に出会ったことでラグビー部の見学に行くことになる。2016年テレビアニメ化。
校内を歩いていた祇園と石清水は、突然背後から石清水の先輩である3年生の八王子からタックルされてしまった。身長159cmの祇園は石清水の前にいたせいでつぶされてしまう。それが縁で八王子からラグビー部の見学に誘われた祇園だったが、ラグビーは全くの初心者で、ボールが丸くないことすら分かっていなかった。自分は体格に恵まれていないからと悲観する祇園に八王子は「一度始めちゃえば忘れることはできないしどんな人間だってここでは主役になれる」と諭す。その言葉に勇気をもらった祇園は「ルールを説明しろ」と石清水に食いつく。主人公が超初心者ということで、ラグビーに関する内容も丁寧に分かりやすく説明されている。「史上初めてテレビアニメ化されたラグビー漫画」としても話題になった作品。
ラグビーへの熱い思いを抱いたままニュージーランドに引っ越した主人公が、帰国して高校に転入し、分裂状態のラグビー部を引っ張っていく熱血スポーツ漫画。「みんなで同じ高校に入って、曽根工業を倒して全国大会に行こうよ!!」。かつて所属していたラグビーのクラブチームの仲間との約束を守って4年ぶりに日本に帰国した十津川誠(とつがわまこと)。ところが、転入先の東ノ宮高校のラグビー部はチームがバラバラになっており、存続すら危ぶまれる状態に追い込まれていた。
ラグビー強豪国ニュージーランドで身体を鍛え、意気揚々と帰国した誠だったが、かつての仲間たちはライバル校である絶対王者曽根工業に315-0で大敗し、ラグビーへの情熱を完全に失っていた。そんな仲間たちを前に身体を張ってラグビーへの熱き思いを伝える誠。「誠(こいつ)となら、また走り出せる」。かつての情熱を取り戻した仲間たちと誠の、ラガーマンの聖地「花園」を目指す日々が始まった。タイトルの「アップセット」とは「ジャイアントキリング」と同様に番狂わせの意味。主人公である誠の「そんなに強いチームを倒して一番になったら…すごく気持ちいいと思うんだ」との勝利への強い気持ちが込められている。日本ラグビーフットボール協会協力の、作者待望の連載デビュー作品である。
かつての幼馴染の夢を叶えるために、女子ラグビー部に入ったヒロインたちが監督となった幼馴染と共に花園を目指す熱血闘球女子系スポーツヒューマンドラマ漫画。ラガーマンの聖地花園を目指して頑張っていた平湯雅鷹(ひらゆまさたか)だったが、健闘空しく地方予選で敗退してしまう。「行きたかったな…「花園」…」と呟く雅鷹に「終わりじゃないよ! 雅くんは私が…私たちが花園に連れて行くから!」と泣き叫ぶ少女の声が。彼女は雅鷹が教えているジュニアチームの鳴子由夢(なるこゆめ)だった。
雅鷹には将来教師になるという目標があった。幼い頃より雅鷹を兄のように慕っていた由夢は「雅くんが学校の先生になるのだったら、ラグビー部の監督になって私たちがそこの高校に入って皆で花園を目指す」と言い放つ。そして7年後、高校生となった由夢と嬬恋静(つまごいしずか)は、雅鷹が女子ラグビー部監督となった湯坂高校に入学する。意気揚々と部室に顔を出した由夢と静だったが、その日は練習試合の日。人数が足りずに試合に出された静は、入部早々高校ラグビーの厳しい洗礼を受けることになる。タイトルとなっている「セブンズ」とは7人制ラグビーのこと。「奪え――己が全身で」「進め――一歩でも前へ」楕円のボールに懸ける思いは女子も負けてはいない。果たして、彼女たちの夢は叶うのか。
喧嘩っ早い気性の激しい性格ゆえに、どんな部からも入部を許されなかった主人公がラグビー部に入り、聖地「花園」を目指して厳しい練習に打ち込む熱血ラグビー系青春スポーツコメディ漫画。亀尾高校に入学した夏井球生(たまき)は、筋金入りの問題児。色々なところでトラブルを起こすため「三年間部活を続けることが出来れば、父の遺産を好きに使っていい」と言われるも、自分の思い通りにならないと暴力沙汰を起こすため、どこの部も取り合ってくれない。
何事も自分の思い通りにならないと暴れまくり、過去には校長の車を炎上させたり、剣道部員を逆さづりにするなど、数々のトラブルを起こしてきた球生に「どうにか更生してほしい」と3年間の部活動継続の条件を出したのは球生の母親だった。荒くれ者の球生ではあったが、かねてより亡くなった父親の夢でもあった魚屋の経営をしたいと強く願っていたのだ。しかし、将棋部では「歩」で無理やり王手を取ろうとして暴れまくり、野球部では投手の顔に打球をぶつけて出血させたばかりか、監督にもケガをさせるなど、どこの部からも門前払いを食う始末。ところが、そんな球生の爆発的な身体能力に目を付けた3年生の武地圭吾が球生をラグビー部に誘い、球生も次第にラグビーの面白さにのめり込んでいく。