ゲイン

トラブルメーカーだが、運動神経抜群の高校生・夏井球生がラグビー部に入り、仲間やライバルたちとの出会いを経て、花園を目指す姿を描いた熱血ラグビー漫画。「週刊少年サンデー」で1997年から1998年にかけて連載された作品。

正式名称
ゲイン
ふりがな
げいん
作者
ジャンル
ラグビー・アメフト
レーベル
少年サンデーコミックス(小学館)
巻数
全7巻完結
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概要・あらすじ

亀尾高校に通う夏井球生は、自分の思い通りにならないと癇癪を起こすトラブルメーカー。高校入学早々「3年間部活を続ければ父の遺した金を好きにしていい」と言われ、自分の夢である魚屋の経営資金を調達するために部活探しの毎日を送っていた。しかし、持ち前の短気ぶりを発揮して、気に入らないことがある度に各部で大暴れし、入部しては即日クビを繰り返していた。

そんな球生を唯一受け入れてくれたのがラグビー部だった。球生はラグビー部の部員たちと活動をしていくうちに、どんどんラグビーの魅力に取りつかれていく。ラグビーに対して愚直で貪欲な姿勢を見せる球生は、いつしか亀尾高校ラグビー部にとってなくてはならない存在となる。そして仲間たちとともに全国の高校生ラガーマンの憧れの地である花園を目指すのだった。

登場人物・キャラクター

夏井 球生 (なつい たまき)

亀尾高校のラグビー部に所属する1年生の男子。身長175cm、体重70kg。ポジションはNo.8。これまで将棋部、野球部、サッカー部などに所属していたが、持ち前のトラブルメーカー気質で、どれも長続きせずに退部している。自分の思い通りにならないと癇癪を起こし、これまでに「剣道部逆さ吊り事件」「校舎1棟大洪水事件」「校長の愛車爆破炎上事件」など数々の事件を起こし、一部の生徒からは恐れられている。 暴力行為は日常茶飯事で、常識に欠け、無自覚に周りに迷惑をかけている。しかし動物に対しては人一倍優しく、夏井球生自身も、動物をいじめる奴が一番許せないと語っている。運動能力が高く、スピード、パワー、ジャンプ力と、どれをとっても超高校級。将来の夢は、亡き自分の父親が夢見ていた魚屋の経営を自分が実現させること。

夏井球生の母 (なついたまきのはは)

夏井球生の母親。現在は魚市場の手伝いと、喫茶店「フジビ」のアルバイトを掛け持ちしながら、球生を女手一つで育てている。球生が魚屋の経営をするという夢を持っていることは知っているが、何事も長続きしないその性格を心配している。そのため、球生が高校で3年間クラブ活動を辞めずに続ければ、父親の遺産を渡し、魚屋の経営をすることを許す約束をしている。 生活が困窮しているため、欲しいものがあると懸賞ハガキを出している。

沢木 達吉 (さわき たつよし)

亀尾高校のラグビー部のキャプテンを務める3年生の男子。身長174cm、体重73kg。ポジションはフランカー。真面目な性格で、試合前になると1人で居残り練習をするなど、ラグビーに対する情熱も人一倍強い。ラグビー部が躍進するためには、現在の体制を一度壊す必要があると考えており、その起爆剤として、夏井球生には大きな期待を寄せている。

武地 圭吾 (たけち けいご)

亀尾高校のラグビー部に所属する3年生の男子。身長190cm、体重94kg。ポジションはロック。夏井球生の身体能力を見込んで、ラグビー部に誘った人物。チームでNo.1ともいわれるパワーには、武地圭吾自身も大きな自信を持っている。その自信から、「1時間で自分を倒せたら何でも言うことを聞く」という約束までして、球生と対決したこともある。 190cmの長身を活かしたパワープレイやパスカットが得意。

二反田 孝三 (にたんだ こうぞう)

亀尾高校のラグビー部に所属する3年生の男子。身長170cm、体重67kg。ポジションはフルバック。夏井球生の加入によってラグビー部がどう変わるかが、最初は分かりかねていた。現在は、ラグビー部に不足していたパワーと勢いを、球生が補っていることを知り、少し理解を示すようになっている。性格は「斜め45度」と称されており、意外性を持つ。

佐倉 一平 (さくら いっぺい)

亀尾高校のラグビー部に所属する3年生の男子。身長168cm、体重58kg。ポジションはスタンドオフ。相手を躱すランテクニックとパスには定評がある。普段から飄々としているが、トラブルメーカーの夏井球生の性格をよく理解しており、上手く操縦することもできるなど、コミュニケーション能力は高い。

峯 太一郎 (みね たいちろう)

亀尾高校のラグビー部に所属する2年生の男子。身長172cm、体重62kg。ポジションはウイング。100m11秒台という快足の持ち主。部内では「サイドステップの峯」の異名を取り、相手を幻惑する機敏な動きを得意としている。中学時代に同級生で、現在は大井川工業に通っている女子にラブレターを渡した際、「ふざけんなむっつりスケベ」という返事が書かれた手紙を返されたことがある。 これが原因で、大井川工業には恨みを抱いている。

栢 恵輔 (かや けいすけ)

亀尾高校のラグビー部に所属する2年生の男子。身長175cm、体重78kg。ポジションはセンター。絶妙のタイミングで相手を切り崩すハンドオフを得意としている。マイペースな性格で、「オレはオレ」が信条。

千原 越郎 (ちはら こしろう)

亀尾高校のラグビー部に所属する2年生の男子。身長168cm、体重54kg。ポジションはスクラムハーフ。部内で最もパスが上手い。人をめったに褒めることはないが、夏井球生のスタミナと根性を、部内でもいち早く認めた人物。八重歯がトレードマーク。

宍戸 潤 (ししど じゅん)

亀尾高校のラグビー部に所属する2年生の男子。身長182cm、体重76kg。ポジションはセンター。豪快な性格の持ち主。長身で足は遅いが、相手選手への当たりが強い。顎ひげを生やしているため、夏井球生からは「あごひげ」と呼ばれている。

時吉 尚 (ときよし なお)

亀尾高校のラグビー部に所属する2年生の男子。身長155cm、体重50kg。ポジションはバックス。常に懐中時計を持ち歩き、的確に時間を読み取るタイムキーパー。球生には期待をかけており、夏井球生と武地圭吾が対決した際には、攻めあぐねていた球生にアドバイスを送るなど、肩入れをする。

赤星 操 (あかぼし みさお)

亀尾高校のラグビー部に所属する2年生の男子。身長168cm、体重75kg。ポジションはロック。夏井球生がラグビー部に入部してからはレギュラー落ちして、補欠となっている。最近は大工の父親が身体を壊してしまい、代わりに自分が家族を支えるために、アルバイトに精を出す毎日となっている。

浅井 慎介 (あさい しんすけ)

亀尾高校のラグビー部に所属する1年生の男子。身長148cm、体重46kg。通称「トリス」。身体が小さく、ずっといじめられてきたため、強い男への憧れが強い。テレビでたまたまラグビー選手を見て感銘を受けたことをきっかけに、ラグビーに関するさまざまな知識を身につけた。もともとラグビー部に入るつもりはなかったが、夏井球生に無理やり誘われる形で入部することとなった。

加地 茂助 (かじ もすけ)

亀尾高校のラグビー部の監督を務める男性。学校側から半ば無理やりラグビー部の監督を押し付けられており、本人は一切やる気がない。そのため、部活には最低限顔を出すだけでほとんど関わらない。それどころか、あわよくばラグビー部が廃部になればいいと考えている。

平瀬 理沙 (ひらせ りさ)

亀尾高校のラグビー部マネージャーを務める1年生の女子。正義感と使命感に燃える、曲がったことが大嫌いな性格で、少々おせっかいなところがある。高校生活での目標を、3年連続の生徒会長就任としている真面目な人物。自分の思想に反する者に対しては、男子相手でも暴力行為を辞さない気性の荒い一面もある。

森 一恵 (もり かずえ)

亀尾高校のラグビー部マネージャーを務める1年生の女子。自分の周りで騒動が起こることを何より面白がっている。特に性格が正反対の夏井球生と平瀬理沙が、一緒にいることで何が起こるかと楽しみにしながら、密かに2人を見守っている。

大屋 紀子 (おおや のりこ)

亀尾高校のラグビー部マネージャーを務める1年生の女子。もともとマネージャーをやる気はなかったものの、森一恵に誘われて渋々ラグビー部に入部した。しかし、キャプテンの沢木達吉と出会って好意を抱き、以降はマネージャー業にやりがいを感じるようになっている。

美斎津 (みさいづ)

亀尾高校のラグビー部のOB。亀尾高校ラグビー部が花園に出場した時のメンバーの1人。当時の高校日本代表のNo.8にも選ばれるなど、その実力は高く評価されていた。30代半ばとなる現在も、そのパワーとテクニックは健在。ボールを持った相手の腰を抱いて、そのまま後ろへ投げ飛ばす「スマザースープレックス」という必殺技も持つ。 新たに亀尾高校のラグビー部に入部した夏井球生の実力を認めており、球生を中心に構成すれば、面白いチームになると考えている。

キャプテン

亀尾高校のサッカー部のキャプテンを務める男子。夏井球生がサッカー部に入部しようとした際には、反対する他の部員とは異なり、「戦力になるかもしれない」と最後まで球生の可能性を吟味していた。しかし、気に入らないと誰にでも暴力行為を働く球生の無茶苦茶さを目撃し、「やっぱり無理」と、最終的にはさじを投げた。

護江久 (ごえく)

亀尾高校の野球部に所属する2年生の男子。2年生にして140kmを超える剛速球を投げるが、コントロールが悪いノーコンピッチャー。そのため、バッティングピッチャー禁止令を出されている。試合ではワンポイントリリーフとして使われるが、その際は、厄介な相手選手を潰すことだけを目的に送り出される。

小林 (こばやし)

亀尾高校の野球部に所属する男子。夏井球生とは中学が一緒で、珠生の起こしたさまざまな事件のことを知っている。球生からは「田中」と間違われて呼ばれており、中学の頃のクラスも間違われていた。そのため、内心球生をいい加減な奴」と思っているが、報復が怖いので、それは心に留めている。

野球部の監督 (やきゅうぶのかんとく)

亀尾高校の野球部監督を務める男性。部員たちからは「使えない部員に対してはとことん冷酷」と恐れられている。夏井球生が野球部に入部しようとした際には、あえて球生を辞めさせるために、コントロールの悪い護江久をバッティングピッチャーに指名。球生を意図的に壊そうとするなど、意地悪な策を講じた。しかし、その策は結局通じず、逆に返り討ちに遭っている。

大八木 淳史 (おおやぎ あつし)

重量フォワードの男性。ラグビー日本選手権で、神戸製鋼が成し遂げたV7の立役者。ラグビー日本代表としても活躍していた。大らかで快活な性格で、常に笑顔を絶やさない明るい人物。現在は子供たちにラグビーの楽しさを教えるために、タグラグビーの指導を行っている。実在の人物である大八木淳史がモデルと思われる。

樋口 要 (ひぐち かなめ)

大井川工業のラグビー部に所属する1年生の男子。身長177cm、体重69kg。ポジションはスタンドオフ。その正確無比なキックは監督の伝外佐平次からも高く評価され、今後の大井川工業を担うエースと目されている。得意とするキックの他、状況判断やスピード、統率力にも秀でている。しかし、自分の実力についていけない選手相手には厳しくなる傾向があり、周りのミスを責め立てるなど、性格には少々難がある。

上島 (かみしま)

大井川工業のラグビー部のマネージャーを務める男子。マネージャー業の他に二軍選手のチェックも任されるなど、監督の伝外佐平次の信頼は厚い。さわやかなイケメンで女子にモテるため、部内では「他校の女子マネキラー」と評される。実際に、これまで20人以上もの他校の女子マネージャーを落としている。

伝外 佐平次 (でんがい さへいじ)

大井川工業のラグビー部の監督を務める70歳の老人。フォワードを中心とした攻撃プランを信条としており、冒険をせずに地道に攻めることが大切である、と考えている。そのため、攻撃にバックスの選手を使うという意識が低く、樋口要からは反感を買っている。

西川 達博 (にしかわ たつひろ)

夏井球生が小学2年生の頃にクラス委員を務めていた男子。当時、球生がドッジボールであまりにも速い球を投げすぎて、誰も取れないことに異議を申し立てた。その後、球生から怒りを買ってしまい、思いきり顔面にボールを当てられて怪我をすることとなった。

乳子ちゃん (ちちこちゃん)

亀尾高校のラグビー部が行った強化合宿で、助っ人として呼び寄せられた牛。愛称は「おっぱいちゃん」。体重450kgで、部員のスクラム練習の相手を務めていた。そのパワーは部員3人でかかっても敵わないほど。

ベンジャミン君 (べんじゃみんくん)

亀尾高校のラグビー部が行った強化合宿で、助っ人としてラグビーの本場オーストラリアから呼び寄せられたエミュー。可愛い顔をしているが気性が荒く、容赦なく人を攻撃する。また、非常にすばしっこく、捕まえることが困難という理由で、部員のタックル練習の相手を務めた。

場所

亀尾高校 (かめおこうこう)

夏井球生の通う埼玉の県立高校。ラグビー部は県大会でもベスト8の成績を収めるなど優秀だが、花園に行くにはまだまだ実力不足で、大きな壁を越えられないでいる。その原因は、部員たちの攻撃意識の低さと、仲良し部活から脱却できない甘さにあり、その2つを変える起爆剤となるような人材を欲している。

大井川工業 (おおいがわこうぎょう)

埼玉におけるラグビーの強豪。花園の常連校。前回大会では亀尾高校相手に100対0の大勝を収めている。部員数も多く、一軍と二軍に分けられ、二軍でも緻密なサインプレイをこなすことが可能。地区予選の三回戦までは二軍に任せるなど、その実力はけた違い。

その他キーワード

ワン公パッチン (わんこうぱっちん)

夏井球生が好きな犬のキーホルダー。胴体、手足、頭、尻尾がパーツごとに分かれており、持ち主の好みに合わせて自由にカスタマイズできる。球生は土佐犬の顔にスピッツの胴体、柴犬の手足にドーベルマンの尻尾を組み合わせており、「土佐柴スピドー」と命名している。

書誌情報

ゲイン 全7巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉 完結

第1巻

(1997年8月発行、 978-4091252715)

第2巻

(1997年10月発行、 978-4091252722)

第3巻

(1998年1月発行、 978-4091252739)

第4巻

(1998年3月発行、 978-4091252746)

第5巻

(1998年6月発行、 978-4091252753)

第6巻

(1998年9月発行、 978-4091252760)

第7巻

(1998年10月1日発行、 978-4091252777)

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