死神が登場する、コミカルタッチなファンタジー漫画５選0 Pt.

三界高校に通う女子高校生の真宮桜は、幼い頃から毎日のように幽霊を見かけたり、幽霊から話し掛けられたりする奇妙な日々を送っていた。そんなある日、クラスメートの六道りんねが教室で犬の霊と戦っている姿を目にし、彼が現世で迷う霊魂たちを輪廻の輪に導く役割を持った「死神みたいな存在」だと知る。その後桜とりんねは、この世に未練を残した幽霊たちを成仏させるため、奇想天外な日々を過ごしていく事となる。コメディ要素が色濃く描かれる一方で、死神たちの激しいバトルや桜とりんねの恋愛模様なども描かれ、さまざまな角度から楽しむことができる作品だ。

死神の少女、朽木ルキアから死神の力をもらい受け、虚を退治する死神代行となった高校生の黒崎一護。虚を一刀のもとに倒す巨大な斬魄刀（ざんぱくとう）の「斬月」を手にした彼は、幾多の戦いを経て本職の死神たちを凌ぐほどの力を身につけ、虚だけでなく、死神や破面（アランカル）といった強大な敵とも対峙していくことになる。シリアスな物語や迫力あるバトルが中心となる本作だが、その合間には一護や仲間たちの日常がコミカルに描かれるシーンも多く、各キャラクターが見せるギャップも見所だ。

吸血鬼と狼女の間に生まれた魔界人の江藤蘭世を主役に、彼女が片想いする真壁俊との恋愛劇を描く本作。蘭世は噛みついた相手に変身できるという特殊能力を生かして恋を叶えようとするが、魔界で起こる事件に次々と巻き込まれ、思うようにいかない。そのじれったいやりとりがたまらない作品だ。作中に登場する死神のジョルジュは、人間界で死んだ人間の魂を得て魔界へと持ち帰る役割を持った人物。俊が死の運命に囚われていることを蘭世に伝えたり、2部の主人公であるなるみの命を助けたりと、その役どころは作中でもかなり重要だ。

主人公の神山満月は幼い頃、大好きだった桜井英知と歌手になるという約束をした12歳の少女。喉に重い病気を抱えつつ、英知との約束を叶えることを諦めきれない彼女は、家族に隠れて歌手のオーディションを受けようとしていた。そこに突然、タクトとめろこというふたりの死神が現れ、満月の余命が1年であることを告げる。自分の死期を知り、歌手になりたいという気持ちをさらに固めた満月に、タクトは16歳の健康な少女に変身できる薬を与え、結果として満月は歌手「フルムーン」としてデビューを果たすことになる。生や死といった重いテーマを背景に物語が展開する物語ではあるが、作者が得意とするポップなコメディ要素も多く盛り込まれている。

“黒き使者”と呼ばれる死神でありながら、真っ白な肌に白いワンピースを身に着け、仲間から変わり者呼ばわりされていたモモ。その容姿と、まれに人の命を救ってしまうこともあるお節介ぶりから「天使」とも呼ばれる彼女は、相棒のダニエルとともに死と向き合うさまざまな人と出会い、生きる道へと導いていく。死神と聞くと恐れられがちだが、人の死に際に直面すると涙も流してしまうモモの人間味によって心温まる、優しい物語が展開される。普段はあまり感情を表に出さないモモと、彼女から目が離せないダニエルのやりとりは時にコミカルで、死をテーマとしながらも重苦しさを感じさせない内容だ。