小畑健、大場つぐみのタッグで描かれる『DEATH NOTE』『バクマン。』に次ぐ3作目で、これらの作品に登場した施設などが随所に登場している。現代日本を舞台に、神の座を巡る「神候補」同士の生存競争を描いた物語。幼少期に両親を亡くし、親戚の家で虐待を受けて育った少年、架橋明日は、自殺を図った際に天使のナッセから「神候補」の一人に選ばれ、飛行能力の「天使の翼」や人を短時間魅了する「赤の矢」、一撃必殺の「白の矢」という特殊能力を授かる。善人を装いながら自己の欲望を満たそうとする「メトロポリマン」こと奏との対立、明日の同級生にして思い人の咲との関係構築、そして同じく神候補である七斗との共闘など、物語は目まぐるしく展開されていく。本作は、サスペンスとバトルファンタジーの要素を併せ持った物語で、死と生、幸福の本質、神の存在意義といった普遍的なテーマを扱っている。バトルや心理戦においては、「天使の翼」による飛行能力、33日間相手を魅了できる「赤の矢」、即死効果を持つ「白の矢」という3種の能力を駆使した、戦略的な駆け引きが特徴となっている。現実社会を基盤としつつも、神と天使の存在という超常的要素を取り入れ、13人の「神候補」が選ばれる神の選定システムが物語設定の根幹を成している。集英社「ジャンプSQ.」2015年12月号から2021年2月号まで連載。2021年10月にテレビアニメ化された。