漢（オトコ）の武器は木刀なり!?オススメ漫画５選50 Pt.

流刑体とは、他の惑星で罪を犯し流刑に処されたエイリアンのことだ。彼らは永遠に宇宙を彷徨うはずだったが、流れていく軌道上に偶然地球が存在していたため、2000万体に及ぶ流刑体が地球上に落下。流刑体を監視するポンコツも地球にやってくるのだが、流刑体との戦いで操作していた身体を破壊されてしまう。ポンコツはその場に居合わせた定光に協力を求め、彼に被ってもらうことで定光の身体を借り、流刑体の回収をすることにした。その際に活躍する武器が、定光が操るのを得意としていた木刀だ。流刑体は接近戦に弱いらしく、遠距離からの射撃よりも木刀による攻撃のほうがよく効いた。定光とポンコツが木刀を使って流刑体をなぎ倒していく様子は痛快だ。

主人公の銀時は、かつて天人と侍の間に起こった攘夷戦争に参加し「白夜叉」と恐れられた男だ。当時は真剣を使って数多の天人たちを屠っていたが、幕府が天人の侵略に屈し、戦争が終わって廃刀令が公布されてからは、もっぱら「洞爺湖」と書かれた木刀を使っている。一見普通の木刀だが、実はその正体は宇宙で作られた名刀「星砕」。鉄以上の硬度を誇る特別製の木刀であるらしく、銀時はこの木刀であらゆるものを両断したり粉砕したりしてきた。普段はやる気がなくだらしない様子が目立つ銀時だが、大切なものを護るためにこの木刀を振るう姿は圧巻の一言。銀時の活躍を見れば、読者は使うことなどないとわかっていながらも、つい木刀を買い求めたくなるだろう。

本作に登場する木刀キャラは、梅宮竜之介。通称、木刀の竜だ。彼は元々、阿弥陀丸が住んでいた近くの墓場を拠点にしていた不良高校生だった。葉たちに絡んでくる悪役のような存在だったのだが、悪霊・トカゲロウが起こした事件に巻き込まれ、危ないところを葉に救われて以降は、葉のことを慕うようになる。そして密かにシャーマンとしての修業を積み、ついにその才能を開花させ、葉たちと共に戦うシャーマンの1人になるのだ。竜の持霊はかつて騒ぎを起こした蜥蜴郎であり、武器は通り名からもわかるように使い慣れた木刀。ただしただの木刀ではなく、神木から切り出した「天叢雲剣」という特別な木刀だ。不良だった彼が改心し、木刀を手に仲間たちと戦う様子を自身の目で確かめてほしい。

個性的なキャラクターが多く登場する本作。ここで紹介するのは、乱馬とあかねが通う風林館高校の校長の息子である九能帯刀（くのうたてわき）だ。帯刀は、風林館高校剣道部主将。九能流剣法の使い手で、常に木刀を携帯している。木刀で木を両断してみせるなど、その腕前はかなりのもの。特に突き技の威力は凄まじく、腕に覚えがある乱馬でも彼の突きを喰らうとただでは済まない。彼は容姿端麗で家柄も良く、全てを兼ね備えた素晴らしい人間に思えるのだが、実は自意識過剰で思い込みが激しく、また惚れっぽくて変態的という残念な一面を持っている。剣道の腕と残念な性格のギャップに、読者は驚くだろう。しかしそこが彼の魅力の1つ。帯刀の華麗な剣技と、引いてしまうほど残念な言動に注目だ。

木刀を扱うのは、男性だけではない。本作のヒロインである逢坂大河は、木刀を使う勇ましい女性キャラクターの1人だ。大河は小さな体躯にウェーブがかった長い髪を持つ可愛らしい見た目の女の子。しかし性格は見た目からは想像もできないほど凶暴かつ獰猛で、何故かいつも木刀を携帯している。外見と性格のギャップを揶揄して周囲がつけたあだ名は「手乗りタイガー」。しかし実際は繊細で泣き虫な少女で、普段表に出ている獰猛さと振り回す木刀は自分の心を守るためのものだ。木刀を手に強がってばかりいた大河が、恋や友人たちとの交流を通じてどのように成長していくのかが、本作の見どころの1つ。また、実際に大河が木刀を振るって大暴れするシーンも見逃せないポイントだ。