オフシーズンのソロキャンプを趣味とする女子高生・志摩リンと、転校生の各務原なでしこ、そして「野外活動サークル」の面々によるキャンプ風景を描いた、山梨県を舞台にした、マッタリ指向のアウトドア漫画。自然の風景や町の夜景を情緒豊かに描くだけではなく、キャンプ場のマナーやアウトドアで役立つ道具の紹介もされている。2018年1月にテレビアニメ化された。
静岡県から山梨県に引っ越してきた女子高校生・各務原なでしこ。彼女は、自転車で富士山を見に来たが、その場で日没まで居眠りしてしまう。野営の用意もなく、途方に暮れていたところ、たまたまソロキャンプをしていた女子高校生・志摩リンに助けられる。それをきっかけに、キャンプに興味を抱いたなでしこは、転入先の本栖高校で「野外活動サークル」に入部。リンや、個性豊かな部員たちとともに、キャンプを楽しんでいく。本作の登場人物の多くは、山梨県南巨摩郡身延町の周辺に住んでいる。アウトドアが題材なので、県外に出ることもあるが、山梨県のキャンプ場が多く取り上げられている。「やまなし観光推進機構」とのコラボも行っており、山梨県が舞台の漫画の代表格といっても過言ではない。
ホンダが世界に誇る超ロングセラーバイク・スーパーカブ。その全世界総生産1億台突破を記念して描かれた、同名小説のコミカライズ作品。主人公・小熊は、両親も友達も趣味もない、何もない日々を送る女子高生。そんな彼女は、ある日、中古のスーパーカブを手に入れる。その日を境に、小熊の日常は徐々に輝きを帯び始める。バイク乗りなら共感するエピソードが満載のハートフルな物語だ。
本作の主人公・小熊は、山梨県の高校に通う少女だ。父は既に事故で亡くなっていた。彼女の母は、「bye」というメモ書きだけを残して突然失踪。頼れる親戚もいない小熊は、天涯孤独の身となってしまう。友達のいない彼女は、学校でも家でもひとりぼっち。そんな小熊の日常が、中古のスーパーカブを購入したことで、変わり始める。カブをこよなく愛し、郵便配達で使われる「郵政カブ」に乗るクラスメイト・礼子との交流。細々としたパーツの購入。そして、ちょっとした寄り道に、クーリエ(書類配達)のバイト。それは、端から見れば、ほんの些細な変化かも知れない。しかし些細な日々の変化が小熊の世界を大きく広げ、輝きを与えていく。
アトラスが製作したコンシューマーゲーム「ペルソナ4」のコミカライズ作品。ペルソナという特殊能力を持った少年少女たちが、山梨県の片田舎で発生した連続殺人事件の真相を暴いていく青春ジュブナイル物語。主人公・瀬多総司は、両親の都合で親戚の家に預けられることになった男子高校生。転入先で、総司は「マヨナカテレビ」と呼ばれる不思議なテレビの噂を耳にする。
物語の舞台となる八十稲羽市は、石和温泉がある山梨県笛吹市をモデルとした架空の都市だ。物語の冒頭で描かれる八十稲羽駅は、石和温泉駅にそっくりである。ただし、八十稲羽市に温泉街はなく、もっと寂れた街として描かれている。物語の鍵となるのは、この街の都市伝説「マヨナカテレビ」だ。それは、「雨の夜の午前0時に、1人でついていないテレビを見ると、運命の人が映る」というもの。主人公・瀬多総司は、転入先の学校で仲良くなった花村陽介や里中千枝と共に、噂の真偽を確かめようと試みる。このことをきっかけに、総司たちは、テレビの中にある異世界の存在を知る。やがて彼らは、現実世界の殺人事件に絡んだ、異世界での冒険を繰り広げていくこととなる。
『キャプテン翼』の高橋陽一が手掛けた、もうひとつのサッカー漫画。ストライカーとしての恵まれた才能を持ちながら、様々な事情でサッカーの道を離れていた主人公・叶恭介を中心に、個性あふれる選手達がぶつかり合いながらもチームとして成長していく姿を描いている。2002年9月にテレビアニメ化された。
山梨県に、サッカーの強豪地域というイメージはない。しかし、かつて日本代表で活躍した中田英寿を輩出した名門・韮崎高校がああり、Jリーグチーム・ヴァンフォーレ甲府の本拠地でもある。山梨県のサッカー人気は高めなのだ。物語の主人公・叶恭介の通う茜が丘高校は、そんな山梨県にある。ストライカーとしての天分に恵まれた恭介だが、天才プレイヤーの兄・成介へのコンプレックスが原因で、サッカーから離れ、荒れた日々を送っていた。そんな恭介の心は、女子サッカー部のコーチを依頼されたことをきっかけに変わり始める。サッカーの魅力に改めて気付いた恭介は、男子サッカー部に入部。個性豊かな仲間たちと共に、全国制覇を目指していく。
『三国志』や『徳川家康』、数々の歴史漫画を手掛けてきた巨匠・横山光輝が、武田信玄の生涯を描いた大河歴史ロマン。群雄割拠の戦国時代、さまざまな武将が覇を競う中で、一際輝きを放った名将「甲斐の虎」こと武田信玄。風林火山の旗印を掲げ、後に天下を統一した徳川家康を心底怯えさせた男の物語は、実にドラマティックだ。
武田信玄は、山梨県に縁のある人物の中でも、もっともメジャーな存在のひとりだ。晴信と名乗っていた若かりし頃、彼は当時の当主である父・信虎に疎まれ、命の危機さえ感じる綱渡りの日々を送っていた。そんなある日、晴信は信虎の領民に対する乱行狼藉と、家臣たちの不満を耳にする。甲斐の行く末を案じた晴信は、同盟国である駿河を治める今川義元の協力を仰ぎ、父・信虎の追放を計画。晴信を危険視した義元の裏切りをも見抜き、水も漏らさぬ手際で追放を成功させる。その知略の冴えは、晴信を疎んでいた信虎すら脱帽させた。晴れて武田家の当主となった晴信は、その知略と人望で、甲斐を戦国屈指の強国へとのし上げていく。