ゆるキャン△

「アウトドア」をテーマに、女子高校生の各務原なでしこと志摩リンが、仲間達とゆるーくキャンプをする姿を描くガールズコメディ。自然の風景や町の夜景を情緒豊かに描くだけではなく、キャンプ場のマナーやアウトドアで役立つ道具の紹介もしている。また本作『ゆるキャン△』ならではの特徴として、アウトドア活動の様子をスマートフォンを利用して仲間達と体験を共有する場面が見られ、SNSを通じた仲間達との心の交流をコメディチックに描いている。「まんがタイムきららフォワード」に2015年7月号から連載。2019年3月より漫画配信サイト『COMIC FUZ』にて配信。2018年テレビアニメ化、2020年テレビドラマ化。書き下ろし番外編に『へやキャン△』がある。

あらすじ

第1巻

シーズンオフの本栖湖で1人キャンプをしていた志摩リンは、そこで困り果てていた各務原なでしこと出会う。昼寝をして寝過ごし、スマートフォンを忘れたうえに、引っ越したばっかりで連絡先もわからないなでしこは、家に帰る事ができず、リンといっしょの時間を過ごす事になった。寒い冬の夜、リンのおかげで温かな食事にありつけたなでしこは、夜のキャンプ風景を眺めるうちに野外活動に興味を持つ。後日、なでしこは自分の学校に野外活動サークルがある事を知り、入部のために訪れた。大垣千明犬山あおいに歓迎され、野外活動サークルに所属したなでしこは、同じ学校にリンが通っている事も知り、2人は再び出会うのだった。次の休日にリンが富士山の麓でキャンプをする事を知ったなでしこは、本栖湖での恩返しのためリンのもとを訪れる。野外活動サークルに入る事を断ったリンであったが、なでしこと過ごす時間は居心地のよいものと感じ、次第に心を許し始めた。こうしてリンとの仲を深めたなでしこは、今度は野外活動サークルの面々と「イーストウッドキャンプ場」でのキャンプへ向かう。そして時同じくしてリンもスクーターを使い、長野へ向けて1人旅に出発する。

第2巻

「イーストウッドキャンプ場」へ向かった各務原なでしこ達は、温泉で憩いの時間を過ごしていた。温泉で体を温め、おいしい名物料理に舌鼓を打つ野外活動サークルの面々であったが、つい気を緩めすぎて昼寝をし、寝過ごしてしまう。慌ててキャンプ場へと向かった一行は、ワイワイ賑やかな時間を過ごしながら、テントで眠りにつく。一方、長野に向かった志摩リンは、なでしこ達とSNSを通じて連絡を取り合いながらお互いの旅の様子を伝え合っていた。温泉が閉まっていたなどトラブルがあったものの、キャンプご飯を作って食べたり、「高ボッチ山」の山頂から風景を眺めたりして1人旅を満喫するリン。そして夜になり、床についたリンだったが、そこになでしこからの連絡が入る。会話の中でお互いの見た夜景をスマートフォンで撮影し、交換したなでしことリンは旅の思い出を共有し、充実感に包まれながらキャンプを終えるのだった。

帰り着いて日常に戻ったリンは旅の余韻を味わっていた。旅のお土産をなでしこに渡す際に、リンはなでしこと週末にキャンプをいっしょに行う約束を交わす。なでしこの提案から四尾連湖へ向かった2人は、そこで初の炭火によるBBQに挑戦する。しかし、中々着火がうまくいかず、焦ったリンとなでしこは、近くでキャンプをしていたベテランキャンパーである鳥羽美波の妹の力を借りる。無事に火を起こせた2人は、鳥羽姉妹におすそ分けをしつつ、BBQとキャンプご飯を堪能し、リンはなでしこに感謝の気持ちを伝えて眠りにつく。

第3巻

テストが終わり、年末に差し掛かった野外活動サークルの面々は、各務原なでしこの提案によって「クリスマスキャンプ」を行う事を決める。また、試験休みになでしこは、志摩リンとキャンプに行くつもりだったものの、なでしこが急遽風邪を引き、一人旅になってしまう。リンは療養中のなでしこと連絡を取り合いながら、1人で長野を目指して旅立つ。リンはマイカー規制による通行止めのアクシデントに見舞われつつも、光前寺などを訪れ、旅を満喫する。しかし休憩に訪れた温泉所で、食事と温泉を楽しんだリンはつい寝過ごしてしまう。なでしこ達と同じミスをしてしまった事を悔やみながらキャンプ場へ急ぐリンであったが、そこでまたしても通行止めに遭遇してしまう。なでしこはリンの現状の連絡を受けて心配していたが、大垣千明の助言が伝えられた事で、リンは何とかキャンプ場に到着する事に成功する。リンはキャンプ場で夜景を見ながら温かな食事を楽しみ、なでしこに連絡を取りつつ、誘われた「クリスマスキャンプ」に思いを馳せた。

第4巻

斉藤恵那志摩リンが「クリスマスキャンプ」に行く事も決まり、野外活動サークルは着々と準備を進めていた。そしてひょんな事から新任教師である鳥羽美波が、野外活動サークルの顧問を務める事になり、野外活動サークルの面々は鳥羽も含めた6人でいよいよ「クリスマスキャンプ」を始める。穏やかな天気の中、各務原なでしこはみんなと和気あいあいとした時間を楽しんだ。そして晩御飯は犬山あおいが懸賞で手に入れた高級和牛ですき焼きを作り、一行に振る舞う。晩餐を楽しんだリンは、みんなで楽しむキャンプのよさを確認し、なでしこと来年もキャンプをする約束をしながらクリスマスの夜を過ごした。

第5巻

「クリスマスキャンプ」を終えた野外活動サークルの面々は、それぞれ年末のアルバイトに精を出していた。各務原なでしこ斉藤恵那と郵便局で働き、志摩リン大垣千明犬山あおいもそれぞれ別の店で忙しく働いていた。そんな中、リンは時間を見つけて年越しキャンプを決行する。静岡県の伊豆に訪れたリンは、山梨では見られない海の景色を堪能しつつ、年越しキャンプを楽しんだ。そして明ける年、それぞれの場所で初日の出を見ながら、なでしことリン、野外活動サークルの面々は新年のあいさつを交わす。のんびりと新しい年を楽しんでいたリンであったが、雪によって道路が凍結して帰れなくなってしまう。突然のアクシデントに悩んだリンであったが、祖母を訪れるため静岡県の浜松に里帰りするなでしこに合流する事を選び、なでしこと2人で浜松を巡る旅を始める。

登場人物・キャラクター

各務原 なでしこ (かがみはら なでしこ)

本栖高校に通う女子。年齢は16歳。体全体で感情を表現する明るく楽し気な人物で、いつも元気に跳ねている事から、周囲の友達からは「犬」のように無邪気で活発だと思われている。フリーダムな行動で姉の各務原桜にいつも心配をかけ、怒られている。静岡県から山梨県へ引っ越し、富士山を見るために自転車で本栖湖を訪れたが、疲れて寝てしまい、夜道で孤立してしまう。 たまたま本栖湖でキャンプをしていた志摩リンに助けられたのをきっかけにしてアウトドア活動に興味を持ち、野外活動サークルに所属した。食べるのが好きな父親の影響で、料理は作るのも食べるのも大好きな健啖家。仲間達とキャンプをする際もよく料理を作って振る舞っている。 中学時代まではそれが災いして、かなりふくよかな体型をしていた。最終的に自堕落な生活をするなでしこを心配する桜に怒られ、スパルタマラソンによるダイエットで痩せて現在の体型になった。その際に体力がついた事から、アウトドア活動では見かけ以上のバイタリティを発揮する。

志摩 リン (しま りん)

本栖高校に通う女子。物静かで小柄なため年齢より若く見られる事が多く、各務原なでしこには初対面で小学生かと思われたほど。祖父の影響でアウトドア活動を趣味としているが、1人で静かな時間を過ごす事が好きなため、大人数での賑やかなキャンプは苦手としている。そのため、冬のシーズンオフの期間にキャンプ活動する事が多い。なでしことは同じ学校に所属しているが、ハイテンションな大垣千明らのノリが苦手という思いから野外活動サークルには所属していない。 ただ、なでしことの出会いをきっかけにして、少しずつ友達とキャンプをする楽しさにも目覚めつつあり、野外活動サークルの面々とも距離を縮めていく。フルネームの響きがいいため大垣千明からは「しまりん」と呼ばれている。 運転免許を取得してからは、スクーターに乗って1人旅をする事も多く、県外まで足を伸ばした事もあった。感情をあまり表に出さないだけで感受性は豊かで、旅先では内心でテンションが高くなっている事が多い。本が好きで、学校では図書委員に所属し、アルバイト先も本屋となっている。アウトドア活動の際にも本を共にし、ヒマな時は読書している。

犬山 あおい (いぬやま あおい)

本栖高校に通う女子。大垣千明と共に野外活動サークルを立ち上げた。千明からは「イヌ子」のあだ名で呼ばれており、何かとノリで行動しがちな千明をさり気なくフォローしている。各務原なでしこが入部しに来た際も、渋っていた千明をその気にさせ、なでしこの入部を後押しした。野外活動にも積極的で、なでしこの入部と共に野外活動サークルの活動が本格化してからは、活動資金のためにスーパーのレジ打ちのアルバイトを始めている。 基本的に穏やかな性格をしているがノリがよく、関西弁でしゃべり、千明とはいつも漫才のような掛け合いを繰り広げている。また、スキあらば人をだまそうとするお茶目な一面がある。出身は山梨県と言っているものの、以前には岐阜県と言っていた事もあり、その真偽は不明。 あまりに噓をつきすぎたため、のちに千明から「ホラ吹きイヌ子」と呼ばれるようになった。犬山あかりという名の、あおいをそのまま小学生にしたようなそっくりな妹がいる。人をだまそうとする部分もそっくりなため、千明からは「ホラ吹き姉妹」と呼ばれている。

大垣 千明 (おおがき ちあき)

本栖高校に通う女子。野外活動サークルを発足させた中心人物で、部長を務めている。ハイテンションに部員を引っ張っていく行動派だが、ノリで行動する部分が多く、当初は志摩リンから苦手意識を持たれていた。各務原なでしこが野外活動サークルに入部を希望した際も、部室が狭くなるからと当初は断っていたが、部員が増えれば広い部室をもらえるかもしれないと知った途端に手の平を返している。 テスト勉強も前日にならないとやらないタイプなため、成績は野外活動サークルの中で一番悪い。犬山あおいとは付き合いが長く、いつも漫才のようなやり取りを繰り広げている。仲のいい人からは「あき」と呼ばれており、千明も友人に対しては「しまりん」や「イヌ子」など独特なあだ名で呼ぶ事が多い。 アウトドア活動の資金を稼ぐため、地元の酒屋でアルバイトをしている。高額なものを買おうとすると拒絶反応により鼻血が出てしまう体質から、せっかくお金を稼いでもリーズナブルな商品を買う事が多い。さらに、年末年始はアルバイトのせいで、アウトドア活動をする時間が取りにくくなるという本末転倒な事態に陥っており、アルバイトを始めた事を後悔している。

斉藤 恵那 (さいとう えな)

本栖高校に通う女子。面倒見のいい性格で、マイペースで人見知りな志摩リンとも友人として上手に付き合っており、孤立しがちなリンをさり気なくフォローしている。本栖湖でのお礼をしたいと考えている各務原なでしこにリンのキャンプ先を教え、2人がなかよくなるきっかけを作った人物でもある。もともとアウトドア活動の経験はなかったが、リンとなでしこが交流を深めていく様を見ているうちに興味を抱き始めた。 野外活動サークルの「クリスマスキャンプ」に誘われた際には、寒いのが苦手にもかかわらず参加した。「チクワ」と名付けたチワワを飼っており、プライベートではチクワといっしょに行動する事が多い。「クリスマスキャンプ」に参加した際にもチクワを連れて来て、なでしこ達と共に遊んだ。 手先が器用で、リンの長い髪をいじってよくお団子頭にしている。たまに、当人に気づかれない内に奇抜な髪形にするいたずらをする事があり、リンやなでしこが被害に遭っている。「クリスマスキャンプ」以降、野外活動サークルに誘われているが、恵那は入部を断っている。

各務原 桜 (かがみはら さくら)

各務原なでしこの姉。フリーダムななでしことは正反対のしっかり者で、彼女の失敗をフォローしつつ見守っている。美人だが無愛想すぎて、周囲から不機嫌であると勘違いされる事が多い。アウトドア活動には参加しないが、車の運転免許を持っているため、時間がある時はわざわざ車を出して、なでしこ達の送り迎えをしてあげている。面倒見はいいが厳しい性格でもあり、中学時代、なでしこが自堕落な生活をしていた際には、怒ってなでしこにスパルタ的なダイエットを課した。 このお陰でなでしこは痩せる事ができ、体力も付いた。

鳥羽 美波 (とば みなみ)

各務原なでしこ達が通う本栖高校に赴任して来た新任女教師。担当は歴史で、一見するとおしとやかな雰囲気を持つが、実は面倒くさがり屋で、週末はビデオを見ながら酒を飲むのを楽しみにしている。赴任前から毎晩、大垣千明のアルバイト先の酒屋に訪れては、ビール缶6本パックを買って帰るため、千明とアルバイト仲間には密かに「グビ姉」と呼ばれていた。 酒癖も悪く、酔っ払うと傍若無人な態度で延々と飲み続ける。当初は週末の楽しみを潰されるのが嫌で、野外活動サークルの顧問になったのも不本意だったが、「クリスマスキャンプ」では外で好きな酒盛りを堪能していた。妹がアウトドア趣味を持っており、その付き合いをしていたため、野外活動の経験は豊富。実は四尾連湖でなでしことリンに出会っているが、酔っ払っていたため美波はその時の事を覚えていない。 また、普段と酔っぱらった姿のギャップが激しかかったため、なでしことリンにも気づかれていなかった。車の運転ができるため、野外活動サークルの送迎を行う事もあるが、現地で酒を飲んで運転できなくなる事も多い。

犬山 あかり (いぬやま あかり)

犬山あおいの妹。姉であるあおいをそのまま小さくしたような、そっくりな姿をしており、子供らしい無邪気な性格。大垣千明からは「チビイヌ子」と呼ばれており、噓をついて相手を騙す姿があおいとそっくりなため、2人合わせて「ホラ吹き姉妹」と呼ばれている。野外活動には参加していないが、千明とあおいといっしょに初詣に行った。

土岐 綾乃 (とき あやの)

静岡県浜松市近辺に住む女子高校生。各務原なでしこの幼なじみで、なでしこが転校したあとも連絡を取り合うほど仲がいい。なでしこの近況報告によって志摩リン達の事も知っており、中学時代のなでしこの事をリンに語って聞かせた。運転免許を取っており、原付を所有している。わざわざ冬の時期にキャンプをするのを理解できずにいたが、なでしことリンと話す内に理解を示すようになった。

集団・組織

野外活動サークル (やがいかつどうさーくる)

大垣千明がキャンプをしたいという思いから、犬山あおいと共に作った部活。部員達は略称である「野クル」の名で呼んでいる。4月に創立したが、道具をそろえられず、11月になるまで一度もキャンプをできずにいた。そのため、当初は落ち葉を集めて焚き火をしたり、アウトドア雑誌を読んだりするだけだったが、各務原なでしこが入部して以降は精力的に活動するようになった。 部員が3人しかいないため、部室は用具入れの部屋を使っている。その狭さから部室内では普通に動く事にも苦労する有様で、正式に「部」に昇格して大きな部室をもらうべく、特に千明が部員確保に躍起になっている。顧問は長らく登山部と兼任して大山という教師が務めていたが、のちに鳥羽美波が正式に顧問に就任する。

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