主人公がチートで最強!? ハイレベルなキャラが活躍するオススメ漫画５選22 Pt.

旅のはじめに「魔法オババ」の家を訪ねたニケは、魔法使いの少女・ククリを紹介される。なんとククリは魔法陣のような図形を描き、図形の持つ未知のパワーを引き出せる魔術「グルグル」の使い手であった。しかし、未熟ゆえに失敗した場合は何が起こるかわからないというリスク付きである。彼を「勇者様」と慕うククリと、キュートな彼女にまんざらでもないニケは、ギリを倒すべく共に旅へ出る。本作は王道のRPGを踏襲しているが、終始ほんわかとしたムードでまったり楽しめるのが特徴だ。また、ニケが取得する魔法剣「キラキラ」は、自然界のパワーを剣に変える光魔法の最強技である。火や水などのエレメンツを最大限に集め、さまざまな方法で敵を撃破していくさまが魅力的だ。

退治に向かったロキシーを振り切り逃げてきた盗賊を、フェイトは刺し殺す。その瞬間、彼の暴食スキルが発動し、盗賊の持っていたステータスをすべて取り込むことに成功する。相手のステータスを読み取る「鑑定」、接触した相手の心を読む「読心」を身につけた彼は、ロキシー家の使用人として働くことに。幸せな日々を送っていたが徐々に「空腹」が彼を蝕んでいく。意思を持つ相棒の黒剣「グリード」を手に入れたフェイトは、空腹を満たすための闘いに身を投じていく。本作は、一見無能と思われていたフェイトのスキルが実は最強であったという設定に驚かされる。また、能力を取り込まないと途端に飢餓状態になるため、永遠に敵と戦い続けなければならない厄介さも面白い。

ヴォルフが見たのは、魔法ひとつで湖の水を枯らせ、拳ひとつで巨大岩石を粉砕するユアンであった。両親は彼に「同年代の子でも簡単にできる」と厳しく接するが、それはユアンを慢心させないための親心であった。そして、ユアンはかねてより憧れていた騎士になるべく家出を試み、親バカ全開の両親に頼まれヴォルフは後を追うことに。ユアンは行く先々で無自覚に伝説を作り、道中出会った勇者の末裔テレンティアをお供に旅を続け、再び現れたベルゼブブと対峙する。本作は、ありえないほどのピュアさと無自覚さで悪を倒し人々を救うユアンにクスリとさせられる。魔神との対決後、テレンティアと共に魔法学院へ入学し、新たな環境でドタバタを繰り広げる今後の展開にも要注目である。

旬は他のハンターたちと共に「二重ダンジョン」に潜入するが、魔物の強さに次々と仲間が命を落としていく。彼は機転をきかせ、自ら犠牲となりボスと刺し違える。気がつくと旬は病院のベッドの上であり、視界に「クエストウィンドウ」なるゲーム画面が現れる。そこに表示された「デイリークエスト」をこなすことで「自分だけ」がレベルアップすることに気づいた旬は、次々とクエストをこなし無尽蔵の強さを手にしていく。下級の魔物を一体倒すだけでも傷だらけであった旬が、ハンター界でのし上がっていくさまが痛快だ。また、クエストも筋トレ系の緩いものから人間であっても容赦なく殺さねばならない残酷なものもあり、彼が何を感じどのように強くなっていくかが楽しみな作品である。

身体能力どころか器用さにも優れたヘルクは、本戦でも連戦連勝を重ねていく。屈託のない性格で、魔族にも好感を抱かれるヘルクの目的は「人間を滅ぼす」ことであった。半信半疑のヴァミリオは「アン」と名乗り、突如魔界に現れた「翼を持つ人間」の討伐に彼と共に向かうが、不測の事態が発生し二人は絶海の孤島に飛ばされてしまう。魔族の帝国を目指す旅に出た二人は奇妙な友情を育み、やがてヘルクは彼女に自らが背負った重い過去を告白する。冒頭から戦闘レベル99であるヘルクが底抜けに強く、ありがちな弱い勇者の成長物語とは一線を画しているのが特徴だ。ヘルクの過去が明かされ、人間を滅ぼす戦いから「人間を救う」戦いへとシフトチェンジするストーリー展開も見事である。