天使の賭け

天使の賭け

孤独なテニスプレーヤー・ヴィサリオン=ツァラプキンは、同じテニスプレーヤー・ゲイリー=キングと運命の出会いを果たし、人生を一変させる。愛するテニスと愛するゲイリーのため、すべてを捨てて臨むヴィサリオンの深い愛を描いたスポーツ漫画。

正式名称
天使の賭け
ふりがな
てんしのかけ
作者
ジャンル
テニス
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概要・あらすじ

ソ連では、才能のある者を磨き上げる事に国をあげて異常なまでに情熱と費用を費やしていた。弱冠17歳にしてソ連でチャンピオンとなったテニスプレーヤー・ヴィサリオン=ツァラプキンは、初めての国際試合でオーストラリアチャンピオンのゲイリー=キングと対戦し敗北。だが、これまでのテニス人生で最高に胸の躍るプレイができたと感じた二人は親密になる。ところがソ連はそんなヴィサリオンを許さず、次の試合でゲイリーに勝たなければ国の反逆者と見なし、二度とテニスをプレイさせないと脅すのだった。身寄りのないヴィサリオンはゲイリーの助けを受け、オーストラリアに亡命して、プロテニスプレーヤーとして生きる道を選ぶ。

その後、世界チャンピオンを目指すゲイリーはスコット=デニスンと試合をするが、彼の卑怯な手に敗れる。次の年にゲイリーはヴィサリオンやドナ=クリークの助けを得てリベンジを目指すも、スコットの卑劣な試合運びにより重傷を負ってしまう。以後、ゲイリーはスコットに毎年負け続けることとなった。愛するゲイリーが苦しむ姿を目の前で見続けたヴィサリオンは、予選でスコットと当たった際、自らの美しいテニスを捨てて非情なプレイでスコットを撃破。こうして、ゲイリーの障害を排除するのだった。その後、決勝では世界一の座をかけて、ヴィサリオンとゲイリーが対戦する事となる。試合直前に「勝利者を射殺する」という脅迫状を受け取ったヴィサリオンは、どんな手を使ってでもゲイリーに勝ち、自分が犠牲になろうと考えていた。しかし、二人のテニスに賭ける思いを裏切る事はできず、試合は正々堂々としたものとなった。白熱した戦いの末、ついにゲイリーが勝利をおさめ、彼はとうとう夢に見た世界チャンピオンになる。だがその表彰式で、ゲイリーは一発の凶弾に襲われてしまう。

登場人物・キャラクター

ヴィサリオン=ツァラプキン

ソ連人の17歳の少年で、ソ連チャンピオンのテニスプレーヤー。愛称は「ラスタス」で、意味は「ロシア野郎」。色白で美しい顔立ちをしており、家族に恵まれずテニス漬けの日々を送ってきたので、精神年齢は幼い。テニスを心から愛し、試合の勝敗よりも美しいプレイをする事を幸せとしている。命を賭けて自分を救ってくれたゲイリー=キングの事を心から信頼しており、すべての愛を彼だけに向けている。

ゲイリー=キング

オーストラリア人の23歳の青年で、オーストラリアチャンピオンのテニスプレーヤー。コートではほとんど感情を見せないクールなプレイをするが、実はそそっかしくて愛らしい性格をしている。大きな体格を活かした野性的なプレイが持ち味で、女性ファンが多い。情が深く、ヴィサリオン=ツァラプキンを守るためにソ連を敵に回し、命を賭ける。

ドナ=クリーク

オーストラリア人の19歳の女性で、テニスプレーヤー。愛称は「プリッツ」。ゲイリー=キングとは幼なじみの仲で、美人で負けず嫌いだが快活な性格。テニスの腕前はかなりのもので、何度も女性チャンピオンになる。ゲイリーの事を愛しており、ヴィサリオンがどれほどゲイリーを愛しているか唯一気づいている存在。

スコット=デニスン

アメリカ人の青年で、世界チャンピオンのテニスプレーヤー。試合では相手の集中力を欠こうと、わざとイライラさせるような言動をする。展開が不利になると審判に文句をつけたりして試合のムードを悪くしたり、罵声を飛ばして周囲の気持ちを乱したりと、汚い手を使う事で有名。

グレッグ=キング

ゲイリー=キングの弟で、まだ幼さの残る少年。生意気な口をきく事もあるが、基本的には兄が大好きで憧れている。人懐っこい性格で、急に家にやって来た新しい家族ヴィサリオン=ツァラプキンともすぐに仲よくなった。

ロバート=キング

ゲイリー=キング、グレッグ=キングの父親。ゲイリーがヴィサリオン=ツァラプキンの窮地を救い、家に連れ帰って来た事を深刻に受け止めながらも、家族として温かく受け入れる。ヴィサリオンに対して、本当の息子のように愛情を持って接する好人物。

ゲイリーの母

ゲイリー=キング、グレッグ=キングの母親。芯が強いところがあり、ゲイリーがヴィサリオン=ツァラプキンの亡命を手伝って家に連れて来ても、嫌な顔ひとつせず受け入れる。息子であるゲイリーの事を信じており、ヴィサリオンに対しても本当の息子のように愛情をかけて接する心優しい女性。

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