機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島

機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島

安彦良和の『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の公式外伝作品。TVアニメ『機動戦士ガンダム』に登場したククルス・ドアンの過去を、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』の世界観に合わせて描いている。「ガンダムエース」2016年8月号から連載中の作品。

正式名称
機動戦士ガンダム THE ORIGIN MSD ククルス・ドアンの島
ふりがな
きどうせんしがんだむ じ おりじん えむえすでぃー くくるす どあんのしま
原作者
矢立 肇
原作者
富野 由悠季
原作者
安彦 良和
漫画
ジャンル
ロボット
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あらすじ

第1巻

U.C.0079、ジオン軍と連邦軍の間で戦争が行われている最中、ククルス・ドアン率いるジオン軍特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」は、北米大陸で、ある任務に就いていた。それは民間人を殺すという非道なものであったが、ドアンたちは軍人らしく命令のままに任務を遂行する。しかし、任務後にドアンは軍から脱走。それに伴い、開発訓練Y-02小隊も解体となり、メンバーはそれぞれ再配置のためばらばらとなった。

メンバーの1人であるヴァシリーは、北米大陸の別部隊に転属となったものの、作戦行動中に本隊から小隊ごとはぐれてしまう。そんな中、連邦軍のモビルスーツであるガンダムと接敵、交戦状態となる。ガンダムの圧倒的な性能の前に絶体絶命のピンチに追い込まれたヴァシリーは、ドアンのことを思い返す。

第2巻

作戦終了後、隊長のククルス・ドアンが軍から脱走した事を聞いた開発訓練Y-02小隊のメンバーはショックを受ける。その中でも副隊長のキッツは、U.C.0077の5月にドアンと出会い、当時は極秘事項として扱われたモビルスーツの開発に共に従事してきたため、ドアンが自分に相談しなかった事に憤る。ドアンの脱走により開発訓練Y-02小隊は解散し、キッツは北米大陸に転属。連邦軍の本拠地である南米ジャブローを攻略するためにメキシコの基地にいた時に、ガンダムと交戦して命からがら逃げて来たヴァシリーと再会する。その後、ヴァシリーと共にジャブロー攻略作戦に参加する。

第3巻

連邦軍の本拠地のジャブローを攻め落とす作戦に参加したヴァシリーは、いっしょに参加したキッツと合流しようとしたところで、以前北米大陸で遭遇した因縁のモビルスーツ・ガンダムに襲われる。ヴァシリーはフリンセルグなど仲間の敵討ちをしようと、ガンダムに攻撃を仕掛けるが、連邦軍のモビルスーツが長射程ビーム兵器で上空のジオン軍の戦艦が撃沈したのを見て標的を変更。発射した場所に急行すると、そこにはもう一機ガンダムタイプのモビルスーツがいたのだった。二機のガンダムを相手にしながら、10か月前に実行して失敗に終わったブリティッシュ作戦が、ヴァシリーの脳裏によぎる。

登場人物・キャラクター

ククルス・ドアン (くくるすどあん)

ジオン軍を脱走した元軍人の男性。当時の階級は特務少尉。特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」の隊長を務めていた。口数が少なく無愛想だが、軍人としては優秀で、メンバーに損害を出さずに、さまざまな任務を遂行していた。しかし民間人を殺す任務を終えた後、軍から脱走する。

ヴァシリー

ジオン軍の男性。階級は伍長。特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」でテストパイロットをしていた。隊長のククルス・ドアンが軍から脱走したため小隊が解体され、北米大陸の部隊に転属となる。その後はある小隊に入っていたが、本隊から小隊ごとはぐれた際に小隊長が死亡したために、伍長でありながら小隊長となる。そして本隊との合流を目指していたときに、連邦軍のモビルスーツであるガンダムと遭遇し、部下のフリン、セルグに指示を出しながら死闘を繰り広げる。

フリン

ジオン軍の男性軍人。階級は一等兵。北米大陸部隊所属で、ヴァシリーと同じ小隊。小隊ごと本隊からはぐれてしまい、合流を目指していた時に、連邦軍のモビルスーツであるガンダムと遭遇する。ヴァシリーの援護をしている時に、ガンダムの攻撃を受けて搭乗機が爆発し、死亡する。

セルグ

ジオン軍の男性軍人。階級は二等兵。北米大陸部隊所属で、ヴァシリーと同じ小隊。陽気な性格をしており、戦争終結後は実家のパン屋を継ぐ予定。小隊ごと本隊からはぐれてしまい、合流を目指していた時に、連邦軍のモビルスーツであるガンダムと遭遇する。戦闘前から搭乗機が故障しており、ガンダムの性能の高さでは勝てないと判断したヴァシリーの指示で撤退する。 しかし、すぐにガンダムを破壊して手柄をあげようと戻り、返り討ちに遭って死亡する。

キッツ

ジオン軍の男性軍人。階級は少尉。メガネをかけて大柄な体格をした人物。特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」の副隊長を務めていたが、隊長のククルス・ドアンが軍から脱走したため小隊が解体された。その後は、北米大陸の部隊に転属となる。

カルカ・ギッタ・マドファ (かるかぎったまどふぁ)

ジオン軍の女性軍人。階級は軍曹。人間嫌いな性格で、毎日描いている絵も、鳥や風景がメインとなっている。特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」でテストパイロットをしていたが、隊長のククルス・ドアンが軍から脱走したため小隊が解体された。その後、ヨーロッパ大陸のオデッサの黒海を守備する水上部隊に転属となる。軍の射撃大会で2回優勝するほど射撃の腕が高く、モビルスーツ搭乗時でも長射程のライフルを使う。

ヤル・マル (やるまる)

ジオン軍の男性軍人。階級は伍長。人懐っこいものの空気が読めずに、余計なことを言ってしまう性格。カルカ・ギッタ・マドファからよく注意される。連邦に一泡ふかせたくて、戦艦のオペレーターへの転属願いを出すものの、特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」でテストパイロットをすることとなる。隊長のククルス・ドアンが軍から脱走したため小隊が解体され、ヨーロッパ大陸のオデッサの黒海を守備する水上部隊に転属となる。 作戦ではゴッグのパイロットを務め、水中での戦闘やカルカの射撃のサポートを行う。

マルク・カルデン (まるくかるでん)

ジオン軍の男性軍人。階級は少尉。モビルスーツのテストパイロットを任されるほどの腕を持つが、自分の失敗を整備士のせいにして当り散らすため周りの印象は悪い。また整備士に無理難題を押し付けてモビルスーツの開発を遅らせる一因を作っている。裏では今モビルスーツを開発しているジオニック社のライバル社であるツィマッド社や、敵側の連邦軍とつながりのあるアナハイム・エレクトロニクスから金を受け取り情報を流す、産業スパイもしている。 ジオン1億5000万対連邦100億という人数差は、さすがにモビルスーツでも埋めきれずジオンの敗北は必至と考えており、意図的にモビルスーツの開発を遅らせ、ジオン側から戦争を起こさせないようにしていた。

ヤッ・デルマ (やっでるま)

ジオン軍の男性軍人。階級は大尉。ククルス・ドアンの上官で兄でもある。マルク・カルデンの横暴や産業スパイについて把握しており、カルデンに協力するように振る舞いつつも、裏ではカルデン排除に動き出す。U.C.0079の時は少佐に昇格し、コロニー落としに使うコロニーを調達するために毒ガス兵器の運搬を指揮する。

集団・組織

開発訓練Y-02小隊

ジオン軍の特殊部隊の1つ。U.C.077 8月下旬に結成された。隊長はククルス・ドアンで、副隊長はキッツ。残りのメンバーはヴァシリー、カルカ・ギッタ・マドファ、ヤル・マル。隊長の名前をとって「ドアン隊」という通称がある。主な任務は、モビルスーツのテストパイロットを務めてデータを集めること。 U.C.0079 10月中旬にドアンが軍を脱走したことにより解体され、メンバーはそれぞれ転属となった。

その他キーワード

ガンダム

連邦軍のモビルスーツ。ヴァシリーが北米大陸で遭遇した。ジオン軍の量産型モビルスーツであるザクを大きく上回る性能を誇り、ザクを一撃で倒せる武器を持つ。単機でヴァシリー、フリン、セルグのザク3機を相手にしても終始優勢だった。

水中型ガンダム (すいちゅうがたがんだむ)

連邦軍のモビルスーツ。カルカ・ギッタ・マドファとヤル・マルがボスポラス海峡で遭遇した。水中型のモビルスーツであるアクア・ジムを再設計した機体で、頭部がガンダムタイプだったため、ジオン軍から「ガンダム」と認識されていた。ジオン軍の数機の水中モビルスーツと単機で戦っても圧倒できるほど性能が高い。

ゴッグ

ジオン軍のモビルスーツ。ヨーロッパ大陸のオデッサの黒海を守備する水上部隊に転属したヤル・マルが、搭乗する。水中で真価を発揮し、味方のミサイルを2発受けても撃破されないほど強固な装甲が特徴。

ヴァッフ

ジオン軍が開発したモビルスーツ。特殊部隊「開発訓練Y-02小隊」がテストパイロットを務めた。U.C.077 8月下旬にサイド3のダーク・コロニーで行われた模擬戦では、1号機にキッツ、2号機にヤル・マル、3号機にカルカ・ギッタ・マドファ、4号機にヴァシリーが搭乗した。

クレジット

メカニックデザイン

カトキハジメ

キャラクターデザイン

原作

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