ənígmə

ənígmə

不思議な能力を持つ灰葉スミオ達がエニグマと呼ばれる存在によって課せられた試練に挑み、その謎に迫る様子を描いた作品。

正式名称
ənígmə
ふりがな
えにぐま
作者
ジャンル
オカルト
 
サスペンス
関連商品
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概要・あらすじ

灰葉スミオは近未来に起こる出来事を予知する能力「夢日記」を持つ高校1年生の少年。その能力で人助けをする日々だったが、ある日自ら描いた夢日記に記された通り、黒いシミを残して母親が失踪してしまう。混乱のあまり病院で保護された後、ふと目覚めると、スミオは同じ高校の6人の生徒と共に夕闇高校の体育館に連れて来られていた。

エニグマと名乗る謎の存在による説明を受け、スミオは人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。スミオたちはと呼ばれる存在に脅かされたり、お互いに疑心暗鬼に苛まれるなど数々の逆境を乗り越え、課題のパスワードを手にする中、エニグマに関わる謎が次第に明らかになっていく。

登場人物・キャラクター

灰葉 スミオ (はいば すみお)

緑色の天然パーマの髪の男子。初登場時は高校1年生で夕闇高校1年A組に在籍。正義感が強く、困っている人を見ると黙ってはいられない真っ直ぐな性格。また、すぐに人と仲良くなることができる。反面、女性には誰彼構わずにプロポーズするという女好き。語尾に「~のだ」と付けて喋る癖がある。またピンチの際には「メーデー(緊急事態)」と叫ぶ。 急な眠気に襲われると、左手が自動的に近未来の出来事を絵日記として描く夢日記というユニークな才能を持っている。そこには、周囲の人々の危機が描かれることが多い。しかし、その運命は変えられるということを信条としている。母と2人で暮らしていたが、ある日、母親がエニグマという謎の言葉を残して失踪。その後、混乱に陥って病院に保護されるが、目覚めると、他の在校生6人と共に夕闇高校の体育館に閉じ込められていた。 謎の存在エニグマによって、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられることになる。「運命からの脱出」を課せられたe-testに対し、他の参加者達を励ましながら果敢に挑む。e-testの成功に対して得られる報酬は「親」。

エニグマ

灰葉スミオ達を夕闇高校に閉じ込め、人間の本質を査閲するというe-testに参加させた謎の存在。頭頂部が水平に切り取られ、顎の骨が180度逆についたドクロの姿をしている。

来宮 しげる (くるみや しげる)

ストレートロングの髪の女子。初登場時は高校1年生で、夕闇高校1年A組に在籍。風紀委員会に所属している。灰葉スミオとは同級生かつ幼馴染みで、家族ぐるみの付き合いがある。強い正義感を持ち、どんな相手にも分け隔てなく接するにスミオに好意を抱いている。しかし、誰彼構わずプロポーズするなど、奇想天外な彼の行動に振り回されてもいる。 謎の存在エニグマによって灰葉スミオや他の在校生達6人と一緒に夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。e-testに挑む中、メンバーそれぞれがユニークな才能を持っていることが明らかになっているが、自分はその才能が何なのか気づかないでいた。しかし、スミオの持つ近未来予知の才能・夢日記に深くかかわっている。 e-testの成功に対して得られる報酬は「再会」。

祀木 ジロウ (まつりぎ じろう)

黒髪に細い目、クールな印象の男子。初登場時は高校3年生で夕闇高校3年B組に在籍。同校の第47代生徒会長。冷静で厳しいが、他者のためなら自身を犠牲にすることも厭わない強い正義感の持ち主。また全国模試1位という秀才で、特に数学に強い。その理由は、数字が決して狂うことがないからだという。家族は夕闇市立総合病院を経営し、人のために戦う家族の姿を見て自身も医者の道を志している。 手に触れた物体に数字が刻まれ、その数字を削ることで、物体を小さくすることができるという三次減算と呼ぶユニークな才能を持つ。謎の存在エニグマによって灰葉スミオや他の在校生達6人と一緒に夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。 テスト開始後、影(シャドー)に捕まったことで、身体が影に侵食されつつある。e-testの成功に対して得られる報酬は「影化の回復」。

九条院 ひいな (くじょういん ひいな)

ボブヘアーで口元にほくろのある女子。初登場時は高校2年生で夕闇高校2年C組に在籍。プライドが高く気が強い。九条院財閥の令嬢だが、両親とは不仲で学校でも孤立している。その理由は上辺だけの馴れ合いで本心では馬鹿にしあっている人間関係に失望しているため。しかし、本心では信頼できる人間関係を望んでいる。謎の存在エニグマによって灰葉スミオや他の在校生達6人と一緒に夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。 当初はスミオを軽蔑していたが、危機を助けられてからは彼に強い信頼を寄せるようになった。第3の手と呼ばれる、自由自在に動かすことの出来る透明な手を操るユニークな才能を持つ。 ただしその腕力は7、8歳程度の児童と同程度で、傷つくと本物の自分の手もダメージを受ける。e-testの成功に対して得られる報酬は「絆」。

支倉 モト (はせくら もと)

色が黒く、左目に眼帯をした男子。初登場時は高校1年生で夕闇高校1年E組に在籍。野球部に所属し、ポジションはセカンド。臆病で揉め事が苦手な性格。人生目標は「死ぬまで無事」。謎の存在エニグマによって灰葉スミオや他の在校生達6人と一緒に夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。 始めは逃げ腰だったが、スミオに諭され、また必死に取り組む彼の姿を見て積極的に協力するようになった。消える呪いと呼ばれるユニークな才能を持つ。これは特定の人や物に対して強く「消えろ」と念じることで、僅かな間だけ消すことが出来る能力で、e-testが始まるまでは自分だけが消える「呪い」だと思い込んでいた。 e-testの成功に対して得られる報酬は「呪いを解く」。

崇藤 タケマル (すどう たけまる)

大柄で目つきの鋭い男子。常にコートを着てフードを頭に被っている。初登場時は高校1年生で夕闇高校3年G組に在籍。謎の存在エニグマによって灰葉スミオや他の在校生達6人と一緒に夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。寡黙で猜疑心が強く、当初はスミオや他の参加者達に対しても警戒感を持ち、あまり協力的ではなかった。 かつて母親が再婚した義父から虐待を受け、背中に大きな古傷がある。古傷を覆う皮が剥がれ、物体に付着することで、その物体の「動く時間」を巻き戻すことが出来る逆再生と呼ばれるユニークな才能を持っている。ただし傷口が開いて出血し続けてしまうため、長時間使い続けることはできない。 以前は養護教諭の弓河あみにのみ信頼を寄せていたが、彼女は殺人未遂の容疑で逮捕されてしまう。これは教師の綺島ユウタが彼女を陥れたためと思い込み、綺島に対して強い恨みを持っている。e-testの成功に対して得られる報酬は「弓河あみの救出」。

水沢 アル (みずさわ ある)

初登場時は高校2年生で夕闇高校2年H組に在籍。謎の存在エニグマによって灰葉スミオや他の在校生達6人と一緒に夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられる。e-test参加時は警察のマスコットキャラクター「ピットくん」の姿で、着ぐるみのアルバイトをしていた時に捕えられ、チャックが壊れて脱げなくなっていたと語っていた。 しかし、その姿は彼の持つユニークな才能に深く関わっている。純粋で優しく、人を助けたいという気持ちが強い。2年生の春に不慮の事故に遭い、ジロウの家族が経営する夕闇市立総合病院に入院していた。見舞いを欠かさなかった担任の綺島を強く信頼している。e-testの成功に対して得られる報酬は「健康な体」。

栗須 リョウ (くりす りょう)

金髪の男子。謎の存在エニグマによって夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられた灰場スミオ達の前に登場する。当初は着ぐるみを着ていたアルの正体だと主張していた。以前は夕闇高校第46代生徒会長だったがジロウと共にe-testに参加させられ失格。夕闇高校内に閉じ込められ、失踪したとされていた。 イギリスからの帰国子女で敬虔なクリスチャンであり、常に十字架のネックレスを首から下げている。勉学に優れ人望もあり、ジロウを始め皆から「完璧な人間」として見られていた。絵や写真など平面の世界に入り込み、そこに描かれているものを自由に操るFLATと呼ばれるユニークな才能を持つ。

綺島 ユウタ (きじま ゆうた)

優男風の若い男性。初登場時24歳。夕闇高校の国語科教師で、水沢アルが在籍する2年H組の担任。少し抜けたところがあるが、時折不気味な顔をのぞかせていた。灰葉スミオ達7人が謎の存在エニグマによって参加させられたe-testの鍵を握る一人。右の手のひらにタトゥーが刻まれている。e-testに参加させられたスミオ達にとっては敵だが、一方で自身がエニグマに深く関わっていたことから複雑な感情を抱いている。 現実世界に存在する物体をコピーし、それを操るコピーと呼ばれるユニークな才能を持つ。

数奇 ケイ (すうき けい)

黒髪で何かに取りつかれたような目をした男子。いつもオカルトグッズのようなアクセサリーを身に付けている。初登場時は高校1年生で夕闇高校1年A組に在籍。灰葉スミオとは同級生だが、お互いあまり話したことはなかった。オカルト研究会に所属する幽霊部員で、インターネットで有名なオカルトサイト「大火星王の宴」を運営している。 謎の存在エニグマによって夕闇高校に閉じ込められ、人間の本質を査閲するというe-testに参加させられたスミオとテスト途中から携帯電話で通話のみできるようになり、間接的にe-testに関わるようになる。

忌束 キリヲ (いみづか きりを)

跳ね上がった黒髪の少年。目に異常な光が宿り、喉に一文字の傷がある。謎の存在エニグマに深く関わる人物。灰葉スミオと来宮しげるの夕闇中学校時代からの友人。幼少期のトラウマから話す事ができなかった。クラス内では「静寂(サイレンス)」と呼ばれ浮いていたが、スミオ、しげるとは仲が良かった。父親の都合で転校する前の最後の思い出作りにスミオやしげると夕闇高校の学園祭に行った際に何者かに襲われる。 入院した翌日に退院しそのままスミオ達に別れも告げず転校してしまう。

忌束 ギドウ (いみづか ぎどう)

忌束キリヲの父親。かつて夕闇高校のオカルト研究会の初代メンバーの1人で、灰葉スミオの父の恩師でもある。エニグマの鍵を握るドクロを継承したが、その力を恐れ封印しようとしたが失敗し、ドクロを継承できる人物を探し出そうとした。

咬田 シメイ (こうだ しめい)

かつて夕闇高校のオカルト研究会の初代メンバーの1人で、灰葉スミオの父と共に活動していた。恩師の忌束ギドウと共にエニグマの鍵を握るドクロを手にし、その力を恐れ封印しようとしたが失敗し、恐るべき存在に変貌してしまう。

イベント・出来事

e-test (いーてすと)

謎の存在エニグマによって施されるテスト。人間の本質を査閲する目的と言われる。灰原キリオ達が参加させられたのは第5回であるという。参加者は夕闇高校に閉じ込められ、時間内にパスワードを探すよう命じられる。パスワードを手に入れると外に脱出できるが、失敗した場合はそのまま閉じ込められてしまう。

その他キーワード

ユニークな才能 (ゆにーくなさいのう)

謎の存在エニグマによって集められた人々が有する特殊な能力。あるきっかけによって発現する。灰葉スミオは近未来を予知する夢日記という才能を持っている。かつて夕闇高校の学園祭を訪れた忌束キリヲが何者かに襲われた際、放送室で叫んだ声を聞いた者に植え付けられた。

(しゃどー)

謎の存在エニグマによって本質を査閲するというe-testに参加させられた灰葉キリオ達を追う黒い塊。夕闇高校校内を巡回する。捕まった者は一瞬にして姿を消し、どこかへ連れ去られる。また捕まった人間は身体に「影」と同じ模様が現れ、やがてその者もまた「影」になってしまうとされる。

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