概要・あらすじ
小柄でどん臭く、馬鹿にされつづける一郎(長島一郎)。不良の野村に乱暴されたことをきっかけに、柔道を始める。不格好だが愚直に柔道に取り組み、実力をつけていく姿はやがて主将の荒川や、無気力だった千葉達柔道部員も感化し、地獄の合宿を経て郡市大会に臨む。
登場人物・キャラクター
長島 一郎 (ながしま いちろう)
点のような小さな目で小柄な男子。登場時は中央中学2年生。チビで非力で勉強ができず、さらにどん臭く、周りからは馬鹿にされてばかりいる。不良の野村に殴り倒されたことをきっかけに、隣の席の柔道部主将・荒川に頼んで柔道部に入部する。柔道を始めてからは、不器用ながら愚直に粘り強く厳しい練習をこなす。 試合では持ち前の粘り腰を武器に、常識では考えられない戦いで相手と渡り合う。
荒川 (あらかわ)
大柄で太く左右がつながった眉毛が特徴の男子。登場時は中央中学2年生。一郎(長島一郎)の同級生で隣の席。柔道部主将。一郎とは同じクラスで席も隣り同士。曲がった事を嫌うが、口下手で口より先に手が出る性分で、口下手なため誤解される面がある。柔道をはじめた一郎(長島一郎)の驚異的な根性と実力を認める。
野村 (のむら)
鋭い目をした男子。登場時は中央中学2年生。空手の経験者で、粗暴な性格。一郎(長島一郎)をうっとうしく思っていたが、柔道で愚直な努力を続ける姿を見て、一目置くようになる。
雑賀 (さいが)
そばかす顔の男子。登場時は中央中学2年生。一郎(長島一郎)と同級生で、隣の席。常日頃から一郎を馬鹿にしている。
千葉 (ちば)
登場時は中央中学2年生。一郎(長島一郎)の同級生。柔道部に所属する。無気力な日々を送っていたが、一郎の柔道に直向きに取り組む姿に感化され、部活に励むようになる。柔道のセンスはかなりのものを持っている。
かすみ
ショートヘアーで気弱そうな顔の女子。登場時は中央中学2年生。荒川が好きで、何度も告白しようとするが、いざ前に立つとうまく話せないでいる。
松岡 (まつおか)
角刈りでサングラスをかけた逞しい男性。中央中学校の教師で柔道部の責任者。部員に任せてめったに部活動には出てこないが、合宿で一郎(長島一郎)の姿を見てその実力を認める。
藤谷 美代子 (ふじたに みよこ)
長い黒髪にヘアバンドをつけた女子。中央中学の生徒で新聞部員。柔道部の取材をする中で出会った一郎(長島一郎)の未知数の力に注目する。
佐伯 (さえき)
中央中学の柔道部員。黒帯でかなりの実力者。部内で郡市大会に出場する選手を決める試合の際、一郎(長島一郎)に敗れてしまう。
高原 (たかはら)
坊主頭の男子。中央中学の柔道部員で主将。冷静な性格が持ち味だが、一郎(長島一郎)との試合では、粘り強さに冷静さを欠いてしまう。
影山 (かげやま)
身体が大きく、髭剃り跡の目立つ男性。中央中学の柔道部OBで松岡の後輩。後輩を鍛えにやってくるが、ひ弱な外見の一郎(長島一郎)に目をつけ、無茶なしごきをする。
上条 (かみじょう)
坊主頭で瞳の見えない目をした男子。滝台中学柔道部の大将で、卓越した実力の持ち主。珍妙な戦いながら勝ち続ける一郎(長島一郎)の実力を認めている。
風間 (かざま)
前髪のはねた男子。日海中学柔道部の主将。血の気が多い性格。柔道の実力はかなりのものだが、勝利のためには手段を選ばず汚い手も度々使う。昨年度の郡市大会では滝台中学の上条に反則負けで敗れて準優勝となった。
藤田 (ふじた)
中央中学の一年生で、柔道部の新入部員。実力はあるが、高慢な性格。どん臭い先輩の一郎(長島一郎)をなめてかかっている。