概要・あらすじ
1986年、一人の青年が北海道大学に入学した。彼の名は増田俊也。高校時代は地元でならした柔道青年だったが、さらなる飛躍を求め、北大柔道部に入部することにしたのだ。熱い決意を胸に入部した増田だが、北大柔道部の高いレベルと自分の実力の差に愕然とすることに。それでも気の良い同期の新入生たちとともに、辛い合宿やOBからのシゴキに耐え、増田は全てを投げ打ってひたすら柔道に邁進してゆく。
登場人物・キャラクター
増田 俊也 (ますだ としなり)
北海道大学に入学し北大柔道部に入るため、地元の名古屋から北海道に引っ越してきた。2浪している。高校時代から柔道に励んで黒帯の腕前だが、自身の立ち技に限界を感じ、寝技に定評のある北大柔道部に入部する決心を固めた。しかし北大柔道部の桁違いのレベルに接し、愕然とした。 自分の弱さにへこたれそうになりながらも、先輩たちの厳しくも熱心な指導に必死に食らいついてゆく。
鷹山 真一 (たかやま しんいち)
増田俊也の高校の同級生。1浪し、増田より1年先に北海道大学へ入学した。高校時代にはお互いに北大柔道部に入ろうと誓い合った仲だったが、増田が北大に入学した時には、柔道部の過酷さに音を上げてすでに退部していた。
和泉 唯信 (いずみ ゆいしん)
北大柔道部の3年生。広島県出身。実家はお寺。坊主頭で厳しい目つきの持ち主で一見こわもてだが、打ち解けると人懐こい笑顔を見せる。北大柔道部が七帝戦で2年連続最下位である現状を憂いており、再び強くなることを目標としている。
杉田 (すぎた)
北大柔道部の2年生。メガネをかけ、やさしげで親しみやすい顔立ち。新入生たちの面倒見も良い。同級の部員たちは厳しい練習のせいで多くがやめてしまい、実力者は杉田しか残っていない。腰にヘルニアを抱えている。
沢田 征次 (さわだ せいじ)
増田と同じく北大柔道部1年目の新入部員。3浪している。長いもみあげにあごひげが特徴的。佐賀県の柔道名門高校出身で、北大柔道部の厳しい稽古にも新入生の中でただ一人、最初からついていけたほどの腕前。
竜澤 宏昌 (たつざわ ひろまさ)
増田と同じく北大柔道部1年目の新入部員。山梨県出身。髪を伸ばした都会的な風貌で、一見すると柔道をやるようには見えない。しかし気は強く、髪が長いことをからかわれたりすると本気で怒る。
松井 隆 (まつい たかし)
増田と同じく北大柔道部1年目の新入部員。滋賀県出身。1浪している。角刈りで髭が濃い。ずんぐりとした巨体だが、性格はおっとりとして優しい。
工藤 飛雄馬 (くどう ひゅうま)
増田と同じく北大柔道部1年目の新入部員。北海道出身。父親が高校野球の監督を務めており、名前の由来は野球漫画の名作『巨人の星』の主人公・星飛雄馬である。
雨宮 陽一郎 (あめみや よういちろう)
増田と同じく北大柔道部1年目の新入部員。岡山県出身。丸顔でつぶらな瞳。黒帯であることを誇っていたが、その自信は北大柔道部の厳しすぎる稽古の前にあっけなく粉砕された。
大塚 一平太 (おおつか いっぺいた)
増田と同じく北大柔道部1年目の新入部員。寮歌を覚えていなかったため、先輩たちによって髪の毛、眉毛、そして陰毛までも剃られてしまったことがある。
その他キーワード
七帝柔道 (ななていじゅうどう)
『七帝柔道記』に登場する柔道の形式。「立ち技で投げた後以外は寝技をかけてはいけない」とする一般的な講道館柔道とは異なり、寝技を重視する。審判による「待て」もなく、「有効」や「効果」のようなポイントもなく、勝負は「一本勝ち」のみという、より実戦に近い過酷なルールを持つ。このルールは、北海道大学・東北大学・東京大学・名古屋大学・京都大学・大阪大学・九州大学の7つの国立大学(旧帝大)にのみ継承されており、このことから七帝柔道と呼ばれている。 この大学同士で一年に一度、七帝戦が行なわれている。
書誌情報
七帝柔道記 6巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2014-12-26発行、 978-4091867094)
第2巻
(2015-11-30発行、 978-4091873484)
第3巻
(2016-05-30発行、 978-4091876195)
第4巻
(2017-06-30発行、 978-4091895424)
第5巻
(2018-09-28発行、 978-4098600861)
第6巻
(2019-09-30発行、 978-4098604166)