あきたこまちにひとめぼれ

あきたこまちにひとめぼれ

『今どきの若いモンは』で知られる吉谷光平が2017年から2018年まで連載した作品。舞台は現代の秋田県。米に合う料理しか出さない米食堂「こまち」の看板娘である秋田小町と、東京から転校してきたサッカー少年の西宮虎次郎が繰り広げる青春ラブコメディ。双葉社「漫画アクション」2017年9号から2018年20号まで連載。

正式名称
あきたこまちにひとめぼれ
ふりがな
あきたこまちにひとめぼれ
作者
ジャンル
グルメ
 
ラブコメ
レーベル
アクションコミックス(双葉社)
巻数
全4巻完結
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「米」の魅力を伝える異色グルメ漫画

本作に登場する米食堂「こまち」は、「米そのものを楽しんでほしい」という思いから、米に合う料理しか出さないこだわりの店。メニューには「魚沼産コシヒカリ」「あきたこまち」といった米の名前しか書かれておらず、おかずは自分で選べない。店を初めて訪れた虎次郎は、「所詮は米だろう」と考えていたが、いぶりがっこをおかずに、コシヒカリとあきたこまちを食べ比べ、その違いに愕然とする。同じ秋田で育ったあきたこまちのほうが相性がとても良いのだ。米は全部で約280種類あるという。本作は、「五つ星お米マイスター」としてテレビなどでも活躍する西島豊造の監修を受け、味や見栄え、柔らかさ、香りなどがすべて違う米の魅力をストーリーの中で伝えていく。また、各話の間には、米のうんちく「こまちのおコメモ!!」が掲載されており、特に自分の舌にあったお米がわかる「食味グラフ」はSNSでも評判になった。

お米愛にあふれる女子高生×孤独なサッカー少年

小町は、明るくて真っ直ぐな性格の高校1年生。米食堂「こまち」の看板娘で、米に詳しくお米愛に溢れた女の子である。一方の虎次郎は、スポーツ推薦で東京から秋田の高校に入学したサッカー少年。一見ヤンキーに見えるが、じつは無口でシャイな性格。寮で一人暮らしをしており、周囲から孤立している。そんな虎次郎がふと訪れた米食堂「こまち」で、小町と出会う。おせっかいな小町は、彼を「トラちゃん」と呼び、美味しいお米を使った「塩鮭出汁茶漬け」や「オムライス」「ドライカレー」などを振る舞う。こうして二人は、米と料理を通じて親しくなっていき、淡い恋心を抱くようになる。

友人かつライバルである四人の青春物語

ある日突然、米食堂「こまち」にやってきたのは、大企業熊谷グループの一人娘、熊谷=エミリア=シュヴァルツ。自分専用の遊園地「エミリーパーク」を作るため、「こまち」を1億円で買い取るという。小町は、そんなエミリーに北海道の夢を乗せた「ゆめぴりか」を差し出し、命をかけて米作りをしている農家の思いはお金では買えないことを示した。お米の美味しさを知ったエミリーは、その後小町のクラスに転校。好意を抱いている虎次郎を振り向かせようとする。また、サッカー部の1年生の東方龍三は、サッカー一筋だと自称しているが、じつは気が多い男子。小町のことを気に入り、勝手に虎次郎のライバルになる。さらに、東方の幼馴染で彼に好意を抱くサッカー部のマネージャー、北里リンも登場。友達でありライバルでもある四人は、米と料理を通じて青春の日々を過ごしていく。

登場人物・キャラクター

秋田 小町 (あきた こまち)

高校1年生の女子。米食堂「こまち」の看板娘で米と料理をこよなく愛する。小柄だが胸が大きい可愛らしい少女で、店でもクラスでも人気者。幼い頃に両親を亡くし、祖父とともに暮らしている。明るく真っ直ぐな性格で、誰に対しても気後れなく接する。

西宮 虎次郎 (にしみや とらじろう)

高校1年生の男子。小町のクラスメイト。東京で暮らしていたが、スポーツ推薦で秋田の高校に入学したサッカー少年で、学校の寮で一人で暮らしている。金髪と無口な性格のため、当初はヤンキーだと間違えられ周囲から孤立していた。小町との出会いで、米の凄さを知り、人間関係も改善していく。小町には「トラちゃん」と呼ばれている。

クレジット

監修

西島 豊造

書誌情報

あきたこまちにひとめぼれ 全4巻 双葉社〈アクションコミックス〉

第1巻

(2017-09-28発行、978-4575850352)

第2巻

(2018-01-27発行、978-4575851014)

第3巻

(2018-06-28発行、978-4575851779)

第4巻

(2018-11-22発行、978-4575852349)

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