概要・あらすじ
半田彦介は、「創作料理 彦助」のオーナー兼シェフだったが、グルメサイトにでたらめな評論を書かれ、閉店に追い込まれてしまう。いわれのない酷評を書いたのは、著名なグルメ評論家の阿蘇山涼子。金をもらえば提灯(ちょうちん)記事を書いたり、ライバル店を潰すための工作を行ったりする悪質な評論家であった。店を失った半田は、「グールマン」という名で、ネットを中心にグルメ評論家として活動を開始する。その目的の一つは店と癒着する評論家の間違いを正し、グルメ評論を公明正大なものにすること。もう一つは、自分の舌を鍛えて新しい店をオープンすることであった。半田のブログは一切店に媚(こ)びておらず、正論を辛辣に言い放つ。そんな半田に興味を持ったのが、空間デザイナーの女性、黄金屋比呂美だった。いつしか彼女は、半田の行く先々に姿を現し、行動をともにするようになる。こうして二人は、グルメサイトで高評価の寿司(すし)屋、あえてアカゲの牛を使うステーキ店、江戸時代から続く老舗鰻(しにせうなぎ)屋などを次々に訪れ、正しいグルメ評論を行っていく。
登場人物・キャラクター
半田 彦介 (はんだ ひこすけ)
「グールマン」という名で、ネットを中心に活動する覆面グルメ評論家の男性。33歳で、スリーピースに蝶ネクタイ、丸メガネに立派な付け髭(ひげ)が特徴。前職は「創作料理 彦助」のオーナー兼シェフ。グルメ評論家の阿蘇山涼子にグルメサイトで故なき酷評を受けた際、反論したことでネットが炎上、閉店に追い込まれる。その経験から「グルメ評論を公明正大なものにすること」「舌を鍛えて新しい店をオープンすること」を目標に掲げ、グルメ評論活動を続ける。店に媚びることのない辛辣な評論が特徴。「うまい=うみゃい」「とことん=とんとこ」など、変な日本語を使う。グールマンの評論のファンだという黄金屋比呂美につきまとわれている。また、開店の際の借金が残っており、「大千葉金融」社長の大千葉大寒に追いかけ回されている。
黄金屋 比呂美 (こがねや ひろみ)
空間デザイナーの女性。27歳で、良家の子女を匂わす言動が多いが詳細は不明。グールマンの大ファンで、彼のブログをすべて読んでいる。その影響か、グールマン同様変な日本語を使うことがある。あだ名は「比呂美っち」。
阿蘇山 涼子 (あそざん りょうこ)
著名なグルメ評論家の女性。38歳で、妖艶な雰囲気をたたえている。ソバージュの黒髪ロングヘアーが特徴。店と癒着し、金をもらってグルメ評論を書く。半田彦介が経営していた「創作料理 彦助」を酷評したことがあり、半田とは浅からぬ因縁がある。
クレジット
- 原作
書誌情報
辛辣なるグルメ 8巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2022-04-28発行、 978-4098613045)
第2巻
(2022-09-30発行、 978-4098614219)
第3巻
(2023-01-30発行、 978-4098615735)
第4巻
(2023-05-30発行、 978-4098617166)
第5巻
(2023-08-30発行、 978-4098625291)
第6巻
(2023-11-30発行、 978-4098626045)
第7巻
(2024-03-29発行、 978-4098626977)
第8巻
(2024-06-28発行、 978-4098627851)