久住昌之のエッセイ『これ喰ってシメ!』を元に漫画化
元々は久住昌之が、2012年から「週刊漫画ゴラク」で、『これ喰ってシメ!』というタイトルの1ページエッセイを連載していた。このエッセイを元に久住昌之、漫画家・武田すん、担当編集者と話し合いながら、キャラクターが決定。仕事終わりにおなかをすかせた女性編集者2人が、シメごはんを楽しむドタバタコメディが誕生した。ちなみに打ち合わせをしていた小料理屋で「おかひじき」が出てきたことがきっかけで「岡野ひじき」という名前が生まれた。
先輩後輩コンビの掛け合いが楽しいグルメ漫画
神保マチ子は、大御所漫画家にも強面の編集長にもズバズバ物を言い、企画も強気で通す敏腕編集者。対して後輩の岡野ひじきは、入社2年目の新米編集者。元気で愛嬌はあるものの、編集者としては頼りなく、漫画家の担当を外されてしまうことも多い。マチ子が食事に行こうとすると、ひじきがもれなくついてくるという展開で、仕方ないと言いながらもひじきと行動を共にする。そんな先輩後輩コンビが、互いにつっこみを入れたり、入れられたりしながら、食事やお酒を堪能し、満足できるシメを探していく。物語に登場するのは、大衆食堂や居酒屋で食べられる庶民的な料理で、おいしそうな料理を勢いよく食べる姿が食欲をそそる作品。
漫画編集者の日常が描かれるお仕事漫画要素も
話の前半は、マチ子たちの仕事が描かれる。居留守を使う漫画家の原稿を取り立てに行ったり、地方へ取材に行ったりすることもあれば、原稿を待っていて、仕事が終わるのが深夜2時になることも。打ち合わせで飲みに行くことも多いなど、編集者あるあるが詰め込まれた作品となっている。話の後半は気合を入れるため、癒されたいから、作家気分でネタを考えてみたいなど、さまざまな理由で空腹を満たすための店を探し、シメの食事を楽しんで次への仕事につなげるというページ構成になっている。
登場人物・キャラクター
神保 マチ子 (じんぼ まちこ)
大盛出版週刊漫画サボウル編集部デスク。漫画家にも編集長にも、自分の意見をしっかり伝え、面白い漫画作りを目指す敏腕女性編集者。原稿の取り立ても厳しい。推定年齢35~39歳の独身。眉が太くて、前髪の長い黒髪ロングストレート。細身だが胸が大きい。服を選ぶ時間より、睡眠時間を確保したいため、ブラウスにタイトスカートといった同じような服ばかり持っている。
岡野 ひじき (おかの ひじき)
大盛出版週刊漫画サボウル編集部所属、入社2年目の女性編集者。ネームを読んでも、どこが悪いのか指摘できず、漫画家を不安にさせてしまう。性格は素直で明るく、喜怒哀楽がはっきりしている。ショートカットでかわいらしい女性。小柄なのによく食べる。ずうずうしかったり、先輩に対して失礼な発言をしたりしても許されてしまうキャラクター。編集部ではカップラーメンをよく食べている。
クレジット
- 原作