いちきゅーきゅーぺけ

いちきゅーきゅーぺけ

エロマンガを愛する青年が、大学のマンガサークルに入って、マンガ製作へ一歩踏み出す様を描く90年代青春物語。山本直樹、ぢたま(某)、OKAMA、村田蓮爾など、90年代に活躍したマンガ家やオタク文化関係者のインタビューが掲載されている。作中に登場する作家名や同人サークル名はすべて実在のもの。

正式名称
いちきゅーきゅーぺけ
ふりがな
いちきゅーきゅーぺけ
作者
ジャンル
青春
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概要・あらすじ

うだつのあがらない青年中井純平は、エロマンガが大好きだった。地元が田舎だったため、ほとんどオタク文化に触れられなかった彼は、東京のオタクショップに入った時、押し寄せるようなマンガの量に激しく興奮する。そこで出会った女性桜町・クリス・真綾もまた、エロマンガを愛する人間だった。後ろめたく、誰も仲間がいないと思っていたエロマンガの同志ができたことに歓喜した純平は、W大のマンガサークルに入る決意をする。サークルでも、最初のうちはコミュニケーションを取ることが一切出来ずにいたが、同期の新入生善光寺たくまに尻を叩かれ、いつしか輪の中に入っていく。 ある日、純平がどうしてもマンガが描けず苦しんでいた時、先輩がコミケに行くよう彼を諭した。コミケに参加した純平はカルチャーショックを受け、改めてエロマンガへの情熱を高めていく。一方、真綾は自分がかつてサブカルの薄っぺらいラインにいたこと、エロマンガを実際は描けず、情熱があっても口だけにすぎなかったと気付かされ、焦っていた。だが、真綾と純平の間には、エロマンガを描くことで、世界に対して「ザマミロ」と言う思いをつきつけたいという感情が高ぶり続けており、2人は再びエロマンガ製作への情熱を燃やす。

登場人物・キャラクター

中井 純平 (なかい じゅんぺい)

W大に入学した新入生の男子。太っており、人とコミュニケーションを取るのがとても苦手。エロマンガが好きだったが、ひた隠しにしていた。エロシーンのイラストを描くのは得意。充実していない日々には世界を呪い続けていたが、エロマンガ、特に森山塔の作品に出会ってからは、なんとしてもエロマンガが描きたいという思いに駆られ、情熱をむき出しにする。 エロマンガを愛している桜町・クリス・真綾と出会ってから、彼の熱意は加速し、「ひねくれっ子マンガ集団」に入部してマンガの描き方を教えてもらおうと決意する。真綾とは、エロマンガを描く動機の根底として「ザマミロ」を合言葉にしている。先輩たちからは、生真面目で絵がうまい、若さ溢れる青年として一目置かれており、彼がマンガの描き方を知りたいといった際は市田哲夫らが教え、励ましている。 善光寺たくまとは牽制しあいながらも、マンガへの情熱を持つもの同士、かつ同期の友人として、互いに高めあっている。

桜町・クリス・真綾 (さくらまちくりすまあや)

W大の「ひねくれっ子マンガ集団」所属、教育2年。ハーフで、非常に目立つ美人。絵を描くのはめっぽう苦手。エロマンガをこよなく愛しており、あけっぴろげに誰にでもその話をする。上京してきたばかりの中井純平がエロマンガ好きなことを知って声をかけ、意気投合した。その後、彼を「ひねくれっ子マンガ集団」に勧誘、エロマンガ同人誌を作らないか、と手を差し伸べた。 本人は情熱が空回りしすぎていて、先輩の鼎には「口だけに見える」と指摘されて焦燥感を抱いていた。かつてはサブカル全般が好きだったが、どれもこれも踏み込みきれなかった時、森山塔作品に出会って衝撃を受け、エロマンガに夢中になる。エロマンガに並々ならぬ愛情を抱く純平の熱意に動かされ、世間へに向けた「ザマミロ」の気持ちを合言葉に、エロマンガ製作にとりかかる。

善光寺 たくま (ぜんこうじ たくま)

W大の新入生の少女。背が小さく、口調は生意気。普段はかわいらしいヒラヒラの服を着ている。「ひねくれっ子マンガ集団」に入部した際、新入生が一人なことに不安を感じ、内気な中井純平に仲間として声をかけた。かつては非常に人見知りする性格だったが、どうしても大好きなアニメが見たいという熱意にかられてアニメ上映会に参加。知らないアニメファンの男性たちから優しくしてもらい、その後は少しずつ積極的に、欲しいもののために一歩踏み出そうと決意している。 熱血作品やヒーロー物が大好きで、絵も非常にうまい。純平とはどんどん仲良くなり、共に行動することが多くなる。ただし彼に対しての言動は極めて荒い。先輩たちからは、しばしばマスコット的存在としてかわいがられている。

切石 (きりいし)

「ひねくれっ子マンガ集団」現団長。商学部3年。頭にバンダナを巻いている男子。いつもニコニコしており、「っス」と語尾につけるクセがある。先輩の田島や、OGの大嵐番子などの横暴に振り回されている。好きなものはゲーム全般と『幽白』。基本的にはマンガは描かない。

市田 哲夫 (いちだ てつお)

「ひねくれっ子マンガ集団」4年。たくましい外見の男子。マンガを描くのが好きで、プロ現場でアシスタントをしている。サークルメンバーの活動を積極的に引っ張っていく兄貴肌で、画材の買い出しやビデオデッキのチェックなどに、中井純平を駆り出している。純平がやりたいことを常に心に抱いているのを見て、熱い励ましの言葉をかけている。 コミケ参加を仕切っている八幡とは親友。好きなマンガは『ベルセルク』。『セーラームーン』の水野亜美が好き。

(かなえ)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属、教育4年。セミロングのおしとやかな女性。好きなマンガは『星の瞳のシルエット』。ショタ好きで、善光寺たくまが男装をした時に溺愛していた。マンガに対してきちんとした考えを持っており、桜町・クリス・真綾がエロマンガ同人誌を作りたいと言っていた時は、「描き手を本作りの道具にしているようだ」「口だけに見える」と厳しい言葉をかけた。 実際は彼女を励ましたいという思いが強く、エロマンガを描く気にあふれている中井純平とのコンビがうまくいくように語りかけている。

下山 (しもやま)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属、社学2年。髪の毛を短く切った青年。真面目な性格で、中井純平がはじめてサークルにやってきた時、その気迫で驚いてしまった。後に純平に、マンガの描き方を教えることになる。レストラン・アンナミラーズが好きで、時又には「毎日来店している」と噂される。好きなマンガは『ヴェルバーサーガ』『ルーンマスカー』。 コミティアにも度々参加している。

時又 (ときまた)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属。2年。くせっ毛で、チャラチャラしたしゃべりかたの男子。真面目な下山など、サークルメンバーをおちょくるムードメーカー。無類のお姉ちゃんキャラ好き。格闘ゲームが得意。好きな作家はるりあ046。基本的にはマンガを描かない。

川路 (かわじ)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属。2年。メガネをかけた男子。元水泳部で遠泳が得意。高橋留美子作品が好きで、「るーみっくFC」にも所属している。

大島 (おおしま)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属の4年男子。髭面にメガネをかけている。親とモメて、部室に住み込んでいる。中井純平がマンガを描けず悩んでいた時に、彼にコミケに行くよう勧めた。

八幡 (やわた)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属。すでに社会人だが、団員として登録され、コミケの時期になると現れる男性。普段はサラリーマンのような背広姿だが、コミケがはじまると軍服を着てサークルを厳しく仕切り、全員に命令を飛ばす。市井哲夫の親友。

毛賀 (けが)

「ひねくれっ子マンガ集団」副団長。3年。髪の毛を長く伸ばした男子。左目に怪我をしている。親が外房で旅館を営んでおり、そこでサークルが合宿を行った。父親はアニメやマンガに対して理解がなく、悩んでいる。好きな作家は後藤寿庵。

田島 (たじま)

「ひねくれっ子マンガ集団」所属。髪の毛を真ん中で分け、メガネをかけている青年。口がひし形に描かれている。部員に対してふざけるのが好き。

山吹 (やまぶき)

「ひねくれっ子マンガ集団」のOB。丸刈りでゴーグルをかけている男性。毎日仕事が残業で、学生たちを羨んでいる。行動する際には決めポーズをとるため、ヒーロー好きの善光寺たくまに「カッケー」と称された。

大嵐 番子 (おおぞれ ばんこ)

「ひねくれっ子マンガ集団」のOG。サークル初の女性団長。髪の毛をヘアバンドでオールバックにし、メガネをかけている。後輩に対して非常に厳しく豪快な性格。酒豪。かつて大学からの要請で部室が取り上げられそうになった時、大学当局に撤回させた戦歴がある。通称「口先の魔術師」「豪腕の女帝」。新入生に手を出していると噂される。他のサークルにも名前が知れ渡っており、一部のOBからは「クソ女狐」と呼ばれ、怒りを買っている。

宮田 (みやた)

新入生男子。メガネをかけ、サスペンダーのついたズボンをはいている。ゲーム好きで、特にセガ作品に入れ込んでおり、『バーニングライバル』のキャラクター「飛鳥」をゲームセンターのノートに描いていた。非常に絵がうまく、OGである大嵐番子から、後輩たちを「ひねくれっ子マンガ集団」に勧誘するよう命令されている。プライドが高く、最初に部室に訪れた時はため息をついて去っていった。

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