チック・タク

チック・タク

高校生の日常を描いた青春漫画。主に描かれているのは、メインキャラクター3人によって繰り広げられる三角関係で、3人の絶妙な距離感が巧みに表現されている。「週刊少年チャンピオン」1985年36号から1986年23号まで連載された作品。

正式名称
チック・タク
ふりがな
ちっく たく
作者
ジャンル
青春
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

菊池卓(タク)と浅丘祐太郎は、多摩川台学園に通う高校生。ある日、2人は海で「人魚」と形容しても差し支えないほど綺麗な女の子を目撃する。「人魚」の正体は、同じ学校に通う相沢桃子。気に入らないことがあると、即座に頬にビンタを食らわす、気の強い性格の持ち主だった。それを知ったタクは「人魚」に対して失望するが、桃子と関わるうちに、少しずつ心境に変化が起こる。

登場人物・キャラクター

菊池 卓 (きくち たく)

多摩川台学園に通う1年生の男子。非常に行動派で、バイクの運転や遊泳が得意など運動能力に優れている。また美人にめっぽう弱く、美人の頼み事は一切断れない。好みのタイプはおとなしい女子で、反対に不精な性格の女子は「ブスより嫌い」と語っている。

浅丘 祐太郎 (あさおか ゆうたろう)

多摩川台学園に通う1年生の男子。サッカー部に所属している。レギュラーを夢見て部活に励み、また勉強も欠かさない真面目な性格。菊池卓(タク)と比べると冷静で、直情的なタクをたしなめることもある。愛称の「チック」は、父親が経営している店からとったもの。

相沢 桃子 (あいざわ ももこ)

多摩川台学園に通う1年生の女子。陸上部に所属している。海で菊池卓(タク)が見た「人魚」の正体で、タクも美人と認めている容姿端麗な美少女。非常に男勝りな性格で、言葉よりも先に手が出るタイプ。相手が男性だろうが、気に入らないことがあれば、口より手が先に出てしまう。

浅丘祐太郎の父 (あさおかゆうたろうのちち)

浅丘祐太郎の父親。若い感性の持ち主で、自宅で飲食店を経営している。菊池卓(タク)をアルバイトとして雇っており、年齢の差を超えて何でも言い合える親しい仲。タクからは「おじさん」と呼ばれて慕われている。

松山 ひろし (まつやま ひろし)

松山たかしの兄。海で溺れていたたかしを救ったお礼にと、別荘に招待した菊池卓が、星王学園サッカー部のユニフォームに着替えていたのを見て激昂する。元々、このユニフォームの持ち主で、サッカーに対しての想いが人一倍強い。

松山 たかし (まつやま たかし)

松山ひろしの弟。海で溺れていたところを菊池卓(タク)に助けられたため、知り合う。救助された後は、意識こそすぐに取り戻したものの、足からの出血が酷かったため、タクのバイクに乗せられ、すぐに病院に連れていかれた。

お姉ちゃん (おねえちゃん)

松山たかしの姉。菊池卓(タク)がメロメロになってしまうくらいの美貌の女性。弟のたかしを助けたお礼としてタクを別荘へ招待し、豪勢な料理を振る舞った。さらに手土産にさまざまな果物を持たせた。

菊池卓の父 (きくちたくのちち)

菊池卓(タク)の父親。現在は鎌倉に住んでおり、ときどきタクにモーニングコールをしている。タクを非常に気にかけており、つい小言が多くなってしまい、タクに煙たがられている。

立木 (たちき)

多摩川台学園に通う3年生の男子。同校の応援団団長を務める。その名は学園内のみならず、他校にまで知れ渡っているほどの有名人。ほとんどの不良は、その名を聞いただけで震え上がり、戦意を喪失してしまうほどに恐れられている。

江川 (えがわ)

多摩川台学園に通う男子生徒。同校の応援団員。浅丘祐太郎が金田に暴行されたことを、立木に報告した人物。その後、事件に対する調査を直々に依頼されるなど、立木からは信頼されている。

村野 いずみ (むらの いずみ)

多摩川台学園に通う1年生の女子。相沢桃子と同じ陸上部に所属しているが、100メートルのタイムは14秒と平凡。相沢卓に好意を寄せ、ラブレターを出してデートに誘い出すなど、恋愛面では積極的なアプローチをかけている。

金田 (かねだ)

星王学園に通う男子生徒。同校の不良をまとめ上げるリーダー格の男性。特徴的なオカマ口調で話す。菊池卓(タク)が、星王学園の不良を返り討ちにしたことを根に持ち、その報復として、タクの友人である浅丘祐太郎に目をつけた。ケンカの腕はもちろん、容赦のない残虐な性格で、相手の口が利けなくなるまで痛めつける。

三宅 章吾 (みやけ しょうご)

菊池卓(タク)の中学時代の同級生。現在は自動車整備工場で働いている。星王学園の不良に絡まれていたところを、タクに助けられた。非常に涙もろい性格で、ちょっと人に優しくされただけでも、感動して泣いてしまう。

まもる

菊池卓(タク)と道端でぶつかった少年。医者からトレーニングをするよう勧められるほどの虚弱体質で、所属する陸上部だけでなく、自主練として自宅周辺を走っている。しかし、友達に付き合ってもらえず、1人でトレーニングしていることを寂しく思っており、その胸中を察したタクに、相沢桃子を紹介される。

2分の1元気 (にぶんのいちげんき)

まもるが拾ってきた捨て猫。まもるが飼い主となる人を探していたが、全員に断られて途方に暮れていた。そこへ菊池卓(タク)が、飼い主として名乗りをあげた。名前の由来は、タクが「元気か?」と聞いたときに、中途半端な返事をしたから。

早瀬 ユミ (はやせ ゆみ)

星王学園に通う2年生の女子。相沢桃子がロードワーク中に出会った。ロードワークでは桃子に匹敵する走りを見せ、桃子を焦らせる。陸上部に所属しており、100メートルのタイムは12秒4。特に50メートル付近からの伸びが素晴らしく、支部予選では、スタートが失敗しない限りほぼ勝ち上がるであろう、と言われている。

矢崎 万里子 (やざき まりこ)

城南一高に通う女子生徒。陸上部に所属している。支部予選で一緒に走る選手のことは、すべてチェックしている。星王学園の早瀬ユミはもちろん、相沢桃子のことも知っていた。100メートルのタイムは13秒フラットで、ユミがサラブレッドなら自分はロバと自虐的に語っている。それでも自分なりにサラブレッドに近づこうと、ユミの走りを研究している努力家。

場所

多摩川台学園 (たまがわだいがくえん)

菊池卓や浅丘祐太郎、相沢桃子らが通う高校。制服はブレザー。その制服に憧れる受験生も多く、偏差値もそれなりに高い。星王学園の金田からは一方的に目をつけられており、多摩川台学園の生徒というだけで、星王学園の不良に絡まれることも少なくない。

チックの店 (ちっくのみせ)

浅丘祐太郎の父が経営している飲食店。浅丘祐太郎の実家。菊池卓がアルバイトとして働いている。いつも時給アップを要求いているが、まったく成功していない。メニューは軽食が主で、希望があれば出前も行っている。

星王学園 (ほしおうがくえん)

金田や早瀬ユミらが通う高校。サッカーの強豪校として名高い。「サッカーと言ったら星王」と言われるほどサッカーが盛んで、星王学園のサッカー部に所属しているというだけで、一種のステイタスとなる。その名声を笠に着て、暴力を振るう不届きな生徒もいる。

SHARE
EC
Amazon
logo