概要・あらすじ
夫の栗男の仕事の都合で、広島から東京の団地に越してきた美似子。知り合いもいない東京でパートをしながら、ごはんを作り、栗男の帰りを待つ日々。優しかった栗男は、「ただいま」も「行ってきます」も言ってくれなくなった。子供も忙しいから今はいらないと言う。栗男の母からもらった風鈴を飾ろうとしても、うるさくて近所迷惑だからと栗男に反対される。寂しい思いを抱える美似子の癒しは、ベランダ越しに隣の牛久と話をすることだった。料理人だった牛久は、コロナで店を失い、求職中。早く働けと妻から詰め寄られている。9時になるとバジルに水をやるためにベランダに出てくる牛久。その時間に合わせて、美似子もベランダに出る。風鈴の音を二人で聞いたり、他愛のない話をしながら、二人は心を通わせていく。
登場人物・キャラクター
尾長 美似子 (おなが みいこ)
広島出身の既婚女性。小柄で、あごまでの長さのショートボブ。昭和62年生まれの33歳。夫の栗男の仕事の都合で上京し、東京の団地の404号室に住む。おっとりタイプで、歩くのも遅く、要領が悪い。ホームセンター「シマネズミ」でパートとして働く。旧姓は山根。
尾長 栗男 (おなが くりお)
美似子の夫。広島出身で、転勤のため上京して東京の団地で暮らす。おっとりしていて、要領の悪い美似子に厳しく、高圧的。妻の歩幅に合わせようとはせず、いつも背中を見せている。忙しいから、子供はまだいらないと言い、妻を求めようとしない。妻の寂しい気持ちにも気づいていない。
牛久 (うしく)
美似子の隣の部屋405号室に住む既婚男性。身長が高くてガタイが良く、純朴そうな優しい男性。眉毛が太く、顔の形は四角い。平成元年生まれの31歳。料理人。negozio(ネゴーツィオ)というイタリアンのお店で雇われ店長をしていた。コロナ禍で職を失い求職中。ベランダでバジルを育てている。
前作
うきわ ー友達以上、不倫未満ー (うきわ ともだちいじょうふりんみまん)
夫に浮気されている主婦の中山麻衣子と、その夫の上司で隣室の住人である二葉一の、友達以上・不倫未満という微妙な関係を叙情的なタッチで描いた恋物語。「やわらかスピリッツ」で2012年11月から2015年2... 関連ページ:うきわ ー友達以上、不倫未満ー
書誌情報
うきわ、と風鈴。-友達以上、不倫未満- 3巻 小学館〈ビッグ コミックス〉
第1巻
(2021-07-30発行、 978-4098611065)
第2巻
(2021-11-30発行、 978-4098611867)
第3巻
(2022-05-30発行、 978-4098613373)