作品構成
本作『ただ離婚してないだけ』は二部構成となっており、コミックス第1巻から第4巻までは、夫・柿野正隆の不倫や、妻・柿野雪映の妊娠、そして不倫相手の夏川萌を殺害した夫妻の末路が描かれている。しかし第5巻では、正隆と雪映がもし殺人を犯していなかったらどうなっていたのかというifの世界を、正隆や雪映、夏川萌、佐野義文のそれぞれの視点から描いている。
あらすじ
不倫
結婚7年目の柿野正隆と柿野雪映、二人の関係はとうに冷え切っていた。一つ屋根の下で暮らしてはいるものの、特に会話もなく、いっしょにするのは食事だけ。家庭内別居に仮面夫婦、俗にそんな言葉で表わされる状態だった。さらに正隆は、17歳の新聞配達員の夏川萌と不倫関係にあったが、雪映はそれに気づきつつも、特に何か言うことはしなかった。正隆は、そんな雪映の態度をいいことに萌との不倫関係に溺れていたが、萌との不倫旅行中に萌が妊娠していることを正隆に打ち明けたことで、状況は少しずつ変化していく。萌は中絶を決めており、正隆から金をもらって無事に手術も終えるが、それ以降、正隆は萌との距離を取り始める。ちょうどその頃、雪映から現状について涙ながらに訴えかけられたことをきっかけに、夫婦関係の再構築を決めた正隆は、萌に対して一方的に別れを告げるメッセージを送る。それから3か月が経ち、夫婦関係は少しずつ好転する中で雪映の妊娠が発覚。二人はようやく夫婦らしい幸せをかみしめていた。しかし、正隆と別れてから少しずつ精神を病んでいた萌は、正隆への思いを募らせて柿野家を訪れる。そこで萌は雪映の妊娠を知ることになり、さらなる絶望の底へと突き落とされる。正隆は、やつれて明らかに正常ではない様子の萌の姿に驚くが、次の瞬間、萌は奥から顔を出した雪映を見て逆上。雪映にも自分と同じ思いを味わわせてやると叫びながら、用意していた包丁で襲い掛かろうとする。逃げる雪映を追う萌を止めようとした正隆は、包丁で刺されて大けがを負う。そして夫婦は、協力して萌を制止しようとした結果、二人はストーブの電気コードで萌を殺してしまう。
殺人
とっさに夏川萌を殺してしまった柿野正隆は、呆然自失の中、自首するために警察に電話しようとする。しかし、それを止めたのは柿野雪映だった。雪映は、自分のお腹にいる子供のことを考え、この子の未来を優先させたいと訴える。何事もなかったことにしようという雪映の強い言葉を受けた正隆は、翌日、罪の意識に苛まれながらも家の裏手の敷地に穴を掘って萌の死体を埋める。そしてこれから、正隆と雪映の殺人犯としての共同生活が始まることになる。その日の深夜、萌の彼氏を名乗る佐野義文からの電話を受けた正隆は、萌が妊娠したことで慰謝料500万円を要求される。佐野の言動から、自宅がばれている可能性があると考えた正隆は、佐野がどんな人物かを知る必要があると判断。恐る恐る萌のスマートフォンの電源を入れ、萌になりすまして佐野にメッセージを送る。そして佐野と会う約束をした正隆は、待ち合わせ場所であるガールズバーZに客として赴き、佐野の顔を確認しようとする。しかし、ふとした拍子に自分が「柿野正隆」であることを佐野に感づかれ、逃げ出すように店をあとにした。しかし、正隆は萌のスマートフォンを落とし、それに気づいた佐野が柿野家を訪れる。帰宅した正隆はどうすることもできず、佐野を家に招き入れることとなる。佐野から、萌のスマートフォンを持っていた理由や、連絡が取れなくなった萌の行方を問われた正隆は、まさか殺したんじゃないだろうなという佐野の言葉に反応し、ぶるぶると震え始める。そして恐怖にかられた正隆は、思い余って佐野を二階から突き飛ばし、気を失った佐野を拘束して二階の部屋に閉じ込める。
監禁
夏川萌の彼氏を自称する佐野義文は、柿野正隆が萌を殺したことに感づいたために拘束され、柿野家の二階に監禁されることになった。自分のいないあいだにさらなる事件が起きていたことを知った柿野雪映は、考えも行動も浅はかな正隆に怒りをあらわにし、佐野を殺すように求めるが、正隆には実行する勇気はなかった。結局、佐野の殺害は一旦保留となり、しばらくのあいだ佐野を生かしておき、監禁を続けることとなった。今の状況でも正常な精神状態を保っていられない様子の正隆に対し、雪映は冷静に事を進めようとしていた。大人用おむつや拘束具を購入し、佐野を死なせないための管理方法や殺害後の処理方法についても勉強を始める。雪映はつねに冷酷に佐野と接し、時には道具を使って痛めつけ、佐野から必要な情報を引き出す際には包丁で脅すことも厭わない。正隆も雪映の指導を受けて佐野の面倒を見続け、佐野もおとなしくしていた。そんな中、雪映は洗濯物を干すためにベランダに出た際、ハエが多く飛んでいることに気づく。家の裏手で多くのハエを確認した雪映は、発生原因が萌の死体の腐敗にあると判断。正隆に一度死体を掘り起こし、再度深くに埋め直す必要があると持ち掛ける。
決断
柿野正隆と柿野雪映が、夏川萌を殺害してから9か月が過ぎようとしていた。自宅の二階に監禁している佐野義文の管理も日常のものとなり、二人は穏やかな日々を過ごしながら、出産を待っていた。しかし、佐野はまだあきらめていなかった。もはや佐野の精神状態は正常ではなかったが、柿野家から逃げ出すチャンスが来るのをただひたすら待ち続けていたのだ。そんなある日、割れた陶器の破片で首枷を破壊し、とうとう二階の窓から逃げ出すことに成功した佐野だったが、ショーウインドウに映った自分の変わり果てた姿にショックを受ける。もともと屈強だった姿は見る影もなく、頭髪は禿げ、瘦せこけた体でおむつをはく姿はまるでゾンビのようだった。しかし、運悪くその日は町を挙げてのコスプレイベントが行われており、ゾンビ姿で出歩く佐野を見かけた人は完成度の高いコスプレだと思い、なんの違和感も抱いていなかった。佐野の逃亡に気づいた正隆は、雪映と共にすばやく佐野を見つけ、自宅へと連れ帰る。出産を間近に控え、これ以上佐野を生かしておくわけにはいかないと考えた二人は、ついに佐野の殺害を決断する。
もしも殺人を犯さなかったら
柿野正隆と柿野雪映は結婚7年目を迎え、すっかり冷え切った仮面夫婦だった。雪映は、正隆が17歳の新聞配達員・夏川萌と不倫関係にあることも知っていたが、あえて問い詰めることはせず、ただ離婚してないだけの退屈な結婚生活を送っていた。そんなある日、職場に教育実習生としてやってきた大学生・前園健の指導役を任された雪映は、まだ若く、前向きな健から結婚しているのかという質問に、していないとウソをつく。健から食事に誘われ、飲酒中もまんざらでもない様子の雪映は、ラブホテルで健と体の関係を持ってしまう。しかし、雪映が男性とホテルから出てきたところを、見ていた人物がいた。それは正隆の不倫相手、萌だった。萌は正隆に離婚をせまっていたが、妻が応じないという理由でなかなか離婚しないことに苛立ちを覚えていた。そのため、雪映の不倫現場をこの目で見た萌は、そのままあとをつけ、家に入る直前に雪映に声をかける。しかし雪映は若い男性との不倫を得意げに話し、正隆と離婚しなければバラすと脅してきた萌に、大人の女としての余裕を見せて軽くあしらう。その後、健は何事もなかったように教育実習を終え、雪映の前から去っていく。雪映の心の中に虚しさだけが残ることになった状況の中、二人の口座から正隆が勝手に現金が引き出したことを確認し、雪映は正隆との離婚を決意する。
テレビドラマ
2021年7月から、本作『ただ離婚してないだけ』のTVドラマ版『ただ離婚してないだけ』が、テレビ東京系列で放送された。脚本は、田中眞一、清水匡、安里麻里が務めている。キャストは、柿野正隆を北山宏光、柿野雪映を中村ゆり、夏川萌を萩原みのりが演じている。
登場人物・キャラクター
柿野 正隆 (かきの まさたか) 主人公
フリーウェブデザイナーの男性。年齢は35歳。何事も面倒くさがるタイプで、仕事への意欲は低い。妻の柿野雪映とは、結婚して7年目になるが子供はおらず、セックスレスで会話もなく、夫婦関係は冷え切っている。同... 関連ページ:柿野 正隆
柿野 雪映 (かきの ゆきえ)
白線高等学校で教師を務める女性。年齢は29歳。いつも冷静で感情を表に出すことはなく、基本的に内にため込むタイプ。夫の柿野正隆とは、結婚して7年目になるが、夫婦関係は冷え切っている。同じ家で暮らしている... 関連ページ:柿野 雪映
夏川 萌 (なつかわ もえ)
白線新聞の新聞配達員を務める女子。年齢は17歳。地域担当になったことがきっかけで、柿野正隆と不倫関係になる。新聞の契約更新や集金という名目で、定期的に柿野家を訪れては、正隆と体の関係を持っている。本編の第1巻から第4巻では、片親の父親は愛人のもとに行ったきり帰って来ず、警察の世話になってばかりの弟の面倒を見るために新聞配達とガールズバーを掛け持ちしている。ガールズバーZでは、「メグ」という源氏名で働いている。そんな中、正隆との不倫旅行中に妊娠したことを打ち明けた。正隆には、ほかに年上の彼氏がいることは話していたが、正隆以外とのセックスはなかったことを明かしており、相手が誰なのかは夏川萌自身の口からは明かされていない。正隆に迷惑をかけたくないという素直な気持ちから中絶することを選択。しかしその直後から、精神的に不安定になり、眠れないことを理由に頻繁に正隆を呼び出すようになる。しかし正隆からは、妻・柿野雪映に不倫関係がばれたことを理由に、一方的に別れを告げられて次第に心が病んでいく。それから約3か月後、思い余って柿野家を訪問。そこで雪映が妊娠していることを知り、逆上。雪映にも中絶した自分と同じ思いを味わわせてやると、用意してあった包丁で斬りかかった。警察に通報しようとする雪映を追いかけ、それを止めようとした正隆に傷を負わせるが、最終的には二人がかりで電気ストーブのコードで首を絞められて殺害された。その後、遺体は柿野家の裏手の敷地に埋められたが、時間が経つにつれて異臭が発生し、再度深くに埋め直された。ifストーリーが描かれる第5巻では、両親の離婚後に母親に引き取られたが、母親が恋人の家に入り浸って帰って来ないため、家賃3万6千円の市営団地で弟の夏川創甫と二人暮らしをしている。ある時、正隆の子供を妊娠するが中絶を決めていた中、雪映が前園健とラブホテルから出て来たところを目撃。あとをつけて雪映に声をかけ、自分と正隆の関係について口にした。そして、不倫しているのになぜ正隆と離婚しないのか、不倫の事実を正隆にバラすと強気でせまるものの、軽くあしらわれて相手にされなかった。それを機に正隆には子供は中絶したと伝え、出産することを決意した。
佐野 義文 (さの よしふみ)
ガールズバーZのオーナーを務める強面の男性。夏川萌の彼氏を自称している。本編の第1巻から第4巻では、萌と柿野正隆が別れて3か月経った頃、萌が正隆に妊娠させられたことで、正隆に話し合いを要求した。その後、萌とは連絡が取れない状態になったが、佐野義文自身の目的は萌のためというより金だったため、正隆に慰謝料500万円を要求した。正隆が要求に応じないために彼の自宅に押し掛け、正隆のうろたえる様子を見て、萌を殺したのではないかと鎌をかけたことで、正隆に階段から突き飛ばされる。そして、意識を失ったスキに拘束されて柿野家の二階で監禁され、大人用のおむつを穿かされて、最低限の食事を与えられるだけの日常を送っている。以後、もともと屈強だった体は見る影もなく瘦せこけ、頭髪は禿げ、別人のようになるが、柿野家から逃げることをあきらめておらず、そのチャンスをずっとうかがっている。もともと多額の借金があり、つねに返済が滞っている。ifストーリーが描かれる第5巻では、萌との関係はすでに終わっている。また、6歳と4歳の二人の娘がおり、離婚した元妻・美佐子に養育費を支払っている。20代にやんちゃしすぎた関係で地元を離れ、知らない土地で一発当ててやろうと必死の思いで金を工面し、ガールズバー出店にこぎつけた。なんとか経営も軌道に乗った頃、土地を仕切るヤクザに目を付けられ、みかじめ料を払わなかったために状況は次第に悪化。その際に頼ったのが、ヤクザの仁科だった。しかし、借りた金をなかなか返済できなかった佐野は仁科の本当の恐ろしさを知ることとなり、仁科とその仲間から追われる身となる。仁科から、3日で300万円用意するように要求されたため、美佐子に連絡を取り、子供たちと共に身を隠すように命じたのち、海外への逃亡を画策する。だが、仁科に美佐子と子供たちが人質に取られたうえ、前園健と共に手掛けていた裏DVDの制作販売が警察からの摘発を受けることになる。萌と正隆、健と柿野雪映の不倫をネタに、正隆と雪映に金を要求したがうまくいかず、最終手段としてほのかにガールズバーの売上金を持ってくるように指示して逃走を図ろうとするが、仁科一派に捕まってしまう。
ほのか
ガールズバーZに勤めている女子。ツインテールの髪型にしている。夏川萌とは仕事仲間で、恋愛話もする友達のような関係。ifストーリーが描かれる第5巻では、萌から柿野正隆との関係について話を聞いているが、不倫は絶対に幸せにはなれないからと、萌を諭していた。しかし、正隆が妻と離婚することを約束していると言って萌は聞く耳を持たなかった。その言葉自体も不倫関係によくある常套句だと伝えるが、萌からは自分が何をしようと勝手だと、つっぱねられてしまう。仁科とつながりを持ち、店の売上金を持ってくるように佐野義文から指示され、それに従うが結果的に佐野を仁科に売る形となった。
妹 (いもうと)
柿野雪映の妹で、陽菜の母親。結婚後も姉妹仲がよく、家族で実家や柿野家に遊びに行くことも多い。ある日、土産を渡そうと柿野正隆に電話をしても出なかったため、柿野家を訪れると、正隆が家の裏手で夏川萌の死体を埋め直しているところだった。その後、妹の来訪に気づいた正隆が対応に当たったことで、何も知ることはなかった。そんな中、陽菜が二階で監禁されている佐野義文を目撃。陽菜から知らない人がいたと報告を受けるものの、本当のこととは思わず、まったく陽菜を相手にしなかった。
陽菜 (ひな)
柿野雪映の妹の子供。雪映や柿野正隆に懐いている。土産を雪映に渡しにやって来た際、鍵が開いていた柿野家に勝手に入り、二階に監禁されている佐野義文を目撃した。知らない人がいると母親に伝えたが、陽菜がまだ幼いこともあって相手にしなかった。
前園 健 (まえぞの たける)
ifストーリーが描かれる第5巻に登場する、白線大学に通う男子大学生。教育実習生として白線高等学校にやって来て、柿野雪映が指導を担当した。明るく前向きな性格で、実習に対してはまじめに取り組んでいるが、若者特有の軽薄な態度や言葉遣いも見え隠れしている。雪映には特になれなれしく、雪映に既婚かどうかを確認後、食事に誘った。飲酒中もまんざらでもなさそうな雪映を口説き落とし、ホテルへと連れ込んで関係を持った。しかし雪映にはそれ以来、何か行動に出ることもないまま教育実習期間が終了した。実は、佐野義文とつながりがあり、マンションの一室で裏DVDの制作をしている。雪映との行為も盗撮が行われており、彼女との関係も、商品にする目的があってのことだった。また、佐野から夏川萌と不倫している柿野正隆の家を探すように命じられる中、正隆の妻が雪映であることに気づき、佐野に報告した。すると、今すぐ家に乗り込んで金を要求するように求められるが、その途端に大学生としての自分の立場を危惧。もうすぐ取得できる教員免許のことや、大学を退学になる危機が頭をよぎり、言い訳を重ねて柿野家を離れてマンションに戻った。しかし、そこで裏DVDの制作販売に関して警察から摘発を受けることになる。
夏川 創甫 (なつかわ そうすけ)
夏川萌の弟で、警察の世話になることも多い反抗期真っただ中の少年。ifストーリーが描かれる第5巻では、市営住宅で母親が不在がちなために萌と二人で暮らしている。保護司と連絡を取りながら、職業安定所で職探しすることを求められているが、真面目に働く気はまったくない。保護司からの連絡も無視しており、萌からはいつも怒られていた。しかしある日、萌から妊娠の事実を打ち明けられたことで、結婚して家を出て行くと思い込み、きちんと働き始めた。だが、勤務初日に家族のことをちゃかされ、カッとなって相手を殴ってしまい、再び警察のお世話となる。保護司と姉のおかげで事なきを得て、事情を知った会社からも解雇されなかった。素直になれないところがあるが、実は姉思いの優しい性格の持ち主。
仁科 (にしな)
ヤクザの親分で、つねに笑顔を浮かべている優しそうな初老の男性。しかし裏の顔は非道で、目的のためなら手段を選ばない。土地を仕切るヤクザから目を付けられた佐野義文を助けたが、佐野が借金を返済しないため、取り立てが次第にエスカレート。手下を使って佐野の前で人をいたぶり、死に至らしめることもあった。仁科自身はそれを楽しんでいる様子を見せることで、暗に自分の恐ろしさを佐野に見せつけた。佐野には3日後に300万円用意するように要求するが、佐野が高跳びするそぶりを見せたため、佐野の元妻・美佐子と二人の娘を人質に取り、佐野が逃げないように手を回した。さらに、佐野の経営するガールズバーZで働くほのかともつながりを持っており、売上金を受け取りに来た佐野を確保した。
美佐子 (みさこ)
佐野義文と離婚した元妻。佐野とのあいだには、6歳と4歳の二人の娘がいる。佐野からは養育費を受け取っているが、最近その支払いが滞っているため、困っている。そんな中、佐野からしばらくのあいだ子供たちと共に今すぐ身を隠してほしいと連絡を受けたが、仕事や保育園のこともあり、そう簡単にはいかないと拒絶した。しかし、佐野の様子がいつになく弱気でいつもと違う様子から、子供たちと共に身を隠すための準備を始める。しかし、直後に仁科との手下によって拘束される。
書誌情報
ただ離婚してないだけ 全5巻 白泉社〈ヤングアニマルコミックス〉
第1巻
(2018-03-29発行、 978-4592161219)
第5巻
(2020-03-27発行、 978-4592161257)