概要・あらすじ
天音一花は、家事代行のかたづけ屋「アオヤネ」で働く独身女性。ある日、小さな女の子が通り魔に襲われているのを目撃した一花は、女の子を助けようとする。しかし、一花は背中を刺されて意識不明になり、次に気がついた時は、病院のICUのベッドだった。最近彼女が住むアパートに引っ越してきた、無職の斑鳩理生という男性が運んでくれたらしい。女の子も幸い無事だった。しばらく入院することになった一花は、自分に起きたある変化に気がついた。夜になると人々の後ろに霊のようなものが見えるのだ。友人には「PTSD」だと言われたが、幻にしてははっきりと姿が見える。世話をしてくれる看護師の背後にもおばあさんがいて、声まではっきりと聞こえるのだ。一花はノイローゼのようになり、誰かに助けを求めたかった。そんな時、お見舞いに理生がやって来た。彼の背後には、霊ではなく天使の羽が見えた。一花は思わず理生に抱きつき、救いを求めた。そして事件のあとに見えるようになった、背後霊の話をしたのだ。すると、理生は「背後霊の話を伝えてあげればどうか」という。おそらく、看護師の背後にいるおばあさんは、守ってくれている霊だというのだ。理生の言葉を信じた一花は、看護師におばあさんの容貌と、「今付き合っている人は妻子がいるからダメだ」と繰り返し言っていることを伝えた。看護師は驚いて手にした体温計を落とした。一花が伝えた容貌は、5年前に亡くなった高知の祖母のものだった。そして、付き合っている男性のことも、うすうす気がついていたらしい。「幸せになってほしい」というおばあさんの言葉を伝えると、看護師は涙を流して一花にお礼を言った。それからしばらくして一花は退院した。かたづけ屋「アオヤネ」には、理生が新入社員として入社していた。こうして、背後霊が見える一花と天使の羽を持つ理生は、仕事先の家庭で、背後霊の言葉に耳を傾けることになった。
登場人物・キャラクター
天音 一花 (あまね いちか)
家事代行のかたづけ屋「アオヤネ」で働く女性。ひばり荘というアパートで、10年間一人暮らしをしている。お団子ヘアが特徴。ある日、小さな女の子を助けるために、通り魔に背中を刺されてしまう。ひばり荘に引っ越してきた斑鳩理生に助けられ、一命を取り留めるが、それ以来、夜になると人の背後に霊やえたいの知れなものが見えるようになる。理生の背後には天使の羽が見えるため、心の中で彼のことを「天使様」と呼んでおり、好意を寄せている。
斑鳩 理生 (いかるが りお)
天音一花が住むアパート、ひばり荘に引っ越してきた男性。気さくで人当たりのよい好青年。だてメガネを掛けている。通り魔に刺された一花を助け、彼女と親しくなったことをきっかけに、家事代行のかたづけ屋「アオヤネ」に就職する。一花には、夜になると理生の背中に天使の羽が見えている。
書誌情報
うしろに何かみえてますが 6巻 小学館〈フラワーコミックス α〉
第1巻
(2020-08-07発行、 978-4098711208)
第2巻
(2021-06-10発行、 978-4098713547)
第3巻
(2022-06-10発行、 978-4098716562)
第4巻
(2023-04-10発行、 978-4098721085)
第5巻
(2024-02-08発行、 978-4098725151)
第6巻
(2024-12-10発行、 978-4098728503)