たそがれたかこ

たそがれたかこ

東京の下町を舞台に、バツイチの中年女性片岡隆子が、家族や人間関係に悩みながらも希望を見つけようとする姿を描いた作品。

正式名称
たそがれたかこ
ふりがな
たそがれたかこ
作者
ジャンル
ヒューマンドラマ
関連商品
Amazon 楽天

概要・あらすじ

東京・深川に老いた母と2人で住む片岡隆子は45歳。人間関係が苦手で未だに職場では馴染めず、別れた夫、小野島馨の元にいる娘の小野島一花を想って涙するなど鬱屈した日々を送っていた。ある夜、美馬修平に声を掛けられ、それがきっかけで彼が営む居酒屋・美馬-viva-に顔を出すようになり、少しずつ新たな人間関係が広がってくる。

同時にラジオでふと耳にした谷在家光一の熱烈なファンになってしまう。美馬修平の言葉にも押されて、髪を明るく染めてみたり、CDやDVDを買ってみたりと自分が変わっていくことを楽しみ始める。そんなある日、娘の小野島一花が髪を金色に染めてやってきた。学校に行きたくないという。

登場人物・キャラクター

片岡 隆子 (かたおか たかこ)

初登場時は45歳。眼鏡をかけた黒髪の中年女性。江東区・深川で、アパートの大家をしている母、片岡小夜子と共にその一室に住む。日本橋の社員食堂の厨房で働いている。人間関係が苦手で、6年勤めてもいまだに同僚とは敬語で話すほど。バツイチであり、娘・小野島一花は元夫の小野島馨と住んでいる。 娘を想って眠れず、外でワンカップの酒を飲んでいた夜に美馬修平に声をかけられ、これがきっかけで彼の店、美馬-viva-に通い出す。偶然ラジオで聞いた谷在家光一の声に惹かれ、彼がボーカルをつとめるバンド、ナスティインコの熱烈なファンになる。高校生の頃は不登校だった。 また拒食症になった経験がある。

片岡 小夜子 (かたおか さよこ)

白髪で眼鏡をかけた老女。初登場時は80歳。善良だが寂しがり屋で、世間知らずな性格。また良くない事が起こると非常にネガティブにとらえてしまう面がある。思い込みで一方的に話すせいもあって、娘の片岡隆子とはウマが合わない。若い頃は、片岡隆子にとって自慢の母だった。双子の妹・今朝子がいる。

小野島 一花 (おのじま いちか)

長い黒髪で、身長165cmある少女。初登場時は15歳。名門の女子中高一貫高に通っている。父小野島馨、義母小野島瑞希と一緒に住んでいるが、時折、実母片岡隆子の元に現れる。離婚した当初は片岡隆子を「ママさん」と呼んでいたが、父が再婚してからは「おたかさん」と呼ぶ。ある日「軽くなりたかったから」と言って髪を金髪に染め、学校に行かず片岡隆子の家に閉じこもるようになる。 同時に、ほとんど食事を摂らなくなる。

小野島 馨 (おのじま かおる)

初登場時は47歳。片岡隆子と結婚し、一人娘の小野島一花ができるが10年前に離婚。その後18歳年下の小野島瑞希と再婚した。やや強引で、決めつけたような話し方をする。

小田島 瑞希 (おだじま みずき)

ショートヘアーの女性。29歳。小田島馨の再婚相手。義理の娘である小野島一花が髪を染め、学校に行かなくなってうろたえる。

谷在家 光一 (やざいけ こういち)

髪を染めた若い男性。バンド、ナスティインコのメンバー。ラジオ番組、サウンドサバイバーのパーソナリティをつとめる。人間関係が苦手で、不登校になったり、アルバイトに行けなくなった経験を持つ。片岡隆子と植松碧海は彼の熱烈なファン。

美馬 修平 (みま しゅうへい)

居酒屋、美馬-viva-を営んでいる。気取った事を言っても邪気が無いため、女性によくモテる。ただし自分の言動はあまり覚えていない。夜中に1人でワンカップ酒を飲んでいた片岡隆子に声をかけたことがきっかけで、彼女が店に足を運ぶようになる。モデルは俳優の火野正平。

尾野 公平 (おの こうへい)

眼鏡をかけた20代の男性。美馬修平の姪の息子で、彼が営む居酒屋、美馬-viva-で働いている。採算度外視でサービスする美馬修平の見張り役。2人で店に住んでいたが、美馬修平を慕うマキッペ(マキ)が転がり込んでくるなど、プライベートが無くうんざりしていた。客の片岡隆子の家がアパートを経営していることを知り、移り住む。 片岡隆子の娘の小野島一花に一目惚れするが、彼女が中学生と知ってショックを受けた。

清瀬 (きよせ)

若い女性。片岡隆子の母である片岡小夜子が大家をしているアパートに住んでいる。シングルマザーで、娘二人を抱えて働きに出ている。娘たちの面倒は片岡小夜子が見ていた。

馬場 キミエ (ばば きみえ)

老年の小柄な女性。片岡隆子の母、片岡小夜子が大家をしているアパートに住む古株の店子。直接家賃を持ってきて片岡小夜子とおしゃべりをするのが趣味。

マキ

ショートヘアーの若い女性。美馬修平の友人が主催する劇団の団員。 美馬修平に惚れ込んで、彼の店の美馬-viva-で同棲をはじめる。片岡隆子はじめ、店に現れる女性達をライバル視している。

植松 碧海 (うえまつ おおみ)

左目の下に泣きぼくろのある男子。中学校2年生。母と2人で片岡隆子の母、片岡小夜子が大家をしているアパートに住んでいる。不登校であり、塾にのみ通っている。片岡隆子同様、バンド、ナスティインコのファン。片岡隆子からは密かに「黒インコ」と呼ばれていた。片岡隆子を「たかこ」と呼びすてにする。

小野島 縁 (おのじま ゆかり)

片岡隆子の元夫、小野島馨の妹で、戸越にある彼の実家に住んでいる。片岡隆子の娘である小野島一花と仲が良い。

舞河 ミヤコ (まいかわ みやこ)

フラメンコ教室を主宰している。美馬修平のファンで、彼の経営する居酒屋、美馬-viva-の常連。生まれて初めてライブに行こうとする片岡隆子に、あれこれとレクチャーをする。

SHARE
EC
Amazon
logo