概要・あらすじ
忍者の子孫の如月楓は、ある日、親の決めた結婚に反発し家出を決意する。そんな彼女が出会ったのは、ケンカこそ弱いものの心優しい少年の服部ユースケ。ユースケこそが運命の人と感じた楓は、自分よりも強い男性になって欲しいと頼み込み、彼を鍛え始めるのだった。
登場人物・キャラクター
如月 楓 (きさらぎ かえで)
『かえで台風』に登場する。忍者の一族、如月家の跡取り娘。黒髪ショートカットに、ひらひらとしたリボンを付けている。非常に可愛らしい、アイドル並の容姿を持つ。しかし学校などには行かず山奥で暮らしていたため、一般常識には疎く浮世離れしたところがある。自分よりも強い男性にしか興味を持たないつもりでいたが、服部ユースケの心優しさに惹かれ、彼を運命の相手だと思うようになる。
服部 ユースケ (はっとり ゆーすけ)
如月楓が街で出会った男子高校生。可愛らしい雰囲気の、穏やかで心優しい性格の持ち主。人助けが趣味と評されるほど身に染みついており、その人柄を楓に見出される。実家は空手道場を営んでいるが、彼自身は空手から10年以上離れているため、ケンカには弱い。それでも強い心の持ち主で、屈強な相手や暴力には屈しない。料理が得意。
三郎 (さぶろう)
如月楓の教育係を務める若い男性。年齢は楓よりも10歳年上。胸のあたりまで伸ばしたストレートロングヘアに華やかな容姿で、服部ユースケからは「ビジュアル系バンドのメンバーのよう」と評されるほどの美形。蓮也との結婚を拒否し、家出をした楓を追って服部ユースケの家に現れる。楓のことを非常に大切に想っており、彼女との結婚を密かに夢見ている。 かなりの近眼で普段はコンタクトレンズをしているが、コンタクトレンズが破損した際は瓶底眼鏡をかけていた。
如月 玄舟 (きさらぎ げんしゅう)
如月楓の父親。前髪を真ん中で分けて上げ、額を全開にした髪型と、太い眉が特徴。蓮也との結婚を拒否して家出した楓の居場所を探り当て、三郎を派遣する。如月家の決まりとして、「跡取りが女性の場合は彼女よりも強い男性が婿にならなくてはならない」というものがあり、如月玄舟自身も婿養子として一族に入った。
蓮也 (れんや)
如月楓の許嫁。目が隠れるほどの長い前髪が特徴的で和服を着ている。顔は前髪で隠されたり、後ろ姿で描かれることが多い。楓には花婿対象外の存在と捉えられているが、彼女を連れ戻すため武蔵と時雨を街に派遣する。如月玄舟は伯父にあたる。
武蔵 (むさし)
蓮也の配下の若い男性。髪を肩まで伸ばした、非常に大柄で強面の人物。如月楓を探して街に出てきたものの、空腹に苦しんでいたところを服部ユースケに助けられる。恐ろし気な外見の持ち主だが真面目で義理堅い性格で、ユースケにも強い恩を感じている。言葉を話さず、「ウガ」としか発さないが、なぜか楓とは意思疎通ができる。 半年前に楓と戦って敗れたが、今でも彼女を想っている。
時雨 (しぐれ)
蓮也の配下の若い男性。前髪を真ん中で分け、ストレートヘアを肩まで段をつけて伸ばしている。額から鼻のあたりにかけて斜めに入った傷跡が特徴。如月楓には関心がなく、蓮也一筋で行動している。しかし、蓮也を熱烈に慕うあまりの行動が仇となり、里では「怪しい人物」「変態」と噂されている。蓮也には彼が幼い頃からもう7年仕えている。
多田 和生 (ただ かずみ)
服部ユースケの友人で、同じ高校に通う16歳の男子生徒。服部ユースケの父親が師範代を務める「服部空手教室」の唯一の門下生でもある。ユースケが倒れていたところに偶然現れ、如月楓と知り合い、彼女の強さと可愛らしさに惹かれる。趣味は空手と音楽鑑賞。
服部ユースケの父親 (はっとりゆーすけのちちおや)
服部ユースケの父親。空手道場「服部空手教室」の師範代を務めているがあまり意欲的ではなく、道場も物置小屋と化している。相手の技量を見抜く能力に優れ、如月楓を気に入ってセクハラしようとした際には、さらりとかわす彼女の姿からその実力を察した。門下生である多田和生からは「お師匠さん」と呼ばれている。