きりん ~The Last Unicorn~

きりん ~The Last Unicorn~

ユニコーンの角の粉末を飲んでその力を身体に取り込んだ少年が、さまざまな幻獣と関わりながら事件に巻き込まれていく姿を描くファンタジー漫画。伝説をもとにした生物を擬人化した登場人物が多く、彼らの出身地であり人間の世界とは異なる幻獣界も描かれている。

正式名称
きりん ~The Last Unicorn~
ふりがな
きりん ざ らすと ゆにこーん
作者
ジャンル
ファンタジー
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概要・あらすじ

中学生の狗堂きりんは元々病弱な身体の持ち主だったが、幼なじみの兎川なるみからユニコーンの角の粉末を飲まされて以来、人よりも丈夫な身体を手に入れていた。そんなある日、きりんの家に突然、昔失くしたユニコーンの角を探しに来たという自称ユニコーンの兎川彗という少年が現れる。最初は話半分で聞いていたきりんだったが、慧と一緒にいるとありえない力を発現できることを自覚する。

しかし、その力を発揮するには元ユニコーンの慧とユニコーンの角を取り込んだきりんが近くに居なければならず、きりんは慧に付きまとわれることとなってしまう。

登場人物・キャラクター

狗堂 きりん (くどう きりん)

小角中学校に通う少年。幼少期は病弱でよく寝込んでいたが、兎川なるみから飲まされたユニコーンの角の粉末によってユニコーンの力を取り込み、現在は人一倍丈夫な身体を持っている。困っている人を見かけると放っておけない性格。

兎川 彗 (とがわ さとる)

広島弁をしゃべる3歳の男の子。見た目は普通の人間の男の子だが、実際は「かつてユニコーンであった存在」。ユニコーンの能力の源である角を失って精神だけの存在になりながら、奇跡的に兎川まりあの受精体に取りつき、人間の身体で再び生まれてきた。現在はまりあの息子として生活し、ユニコーンの角の力を持つ狗堂きりんと行動を共にしている。

兎川 なるみ (とがわ なるみ)

小角中学校に通う少女。狗堂きりんとは幼なじみで、幼少期はよく一緒に遊ぶ仲だった。獏宝堂から黙って借りてきたユニコーンの角を病床に臥せていたきりんに飲ませてしまった張本人。男勝りな性格の元気娘だが、きりんのことは大切に思っており何かと世話を焼いている。

兎川 まりあ (とがわ まりあ)

兎川なるみの姉。既婚者で結婚してからは海外に住んでいたが、とある事情で再び日本で暮らすようになった。ユニコーンである兎川彗が精神をその受精体に宿した宿主であり、今は彗の親となっている。

鷹城 晶 (たかじょう あきら)

兎川彗が近所の子供たちとサッカーをした時に出会った少女。性格面において評判が悪く、子供たちから嫌われている。父親と2人暮らしだが、父親は仕事が忙しくあまりかまってもらえていない。そのため他の人の前では強がっているものの、実は寂しがっている。

刈辺 吼太郎 (かりべ こうたろう)

小角中学校に転校してきた男子。しかしそれは世を忍ぶ仮の姿で、実際は幻獣界出身の「ソルブレイク」と呼ばれるケルベロス。幻獣界では有名な女好きで、目当ての女性を手に入れるためなら手段を選ばない。女性を宝石に封じ込めてコレクションしている。

小龍 (しゃおろん)

狗堂きりんの家に突然現れた幻獣界出身の龍。性別は男性。幻獣界で仲間の龍たちからいじめられていたところを兎川彗に救われ、それ以降は彗に憧れて彼の役に立つために人間界へとやってきた。人間界では龍の力を使って人間の姿になり、一般生活を送っている。

聖蓮 レナ (せいれん れな)

幻獣界出身のセイレーンの女性。兎川彗を気に入っており、幻獣界にいた時もつきまとっていた。歌の力で他の生物を操る能力の持ち主で、彗に近しい女性である兎川なるみを邪魔に思い、その歌の力で操って殺そうとしていた。

おばば

幻獣界にあるサラダ山の頂上の館に住む老婆。ローブを身に着けており、その顔はほとんど確認できない。聖蓮レナが兎川なるみを呪おうと使用した呪いの玉をはじめ、さまざまな道具をコレクションルームに保存している。また、水晶を見ることで占いをすることができる。

リットル

幻獣界にあるサラダ山の頂上の館に住むおばばの弟子を自称する男性。好戦的な性格で、おばばを訪ねてきた狗堂きりんと兎川彗に対していきなり襲いかかってきた。水を操ることのできる幻獣ペガサスで、そのパワーは強大。また、聖蓮レナの幼なじみで、彼女に好意を抱いている。

ウロボロス

幻獣界で最も長寿の幻獣で、時間を移動する能力を持つ。かつて人間と幻獣がお互い共存していた時代にその能力を使った際、未来の自分から「幻獣と人間の共存はお互いの未来に破滅しかもたらさぬ」と告げられている。そのため共存を拒み、破滅の元凶となる人間を滅ぼすという過激な思想を持つに至った。

カルカダン

幻獣界の偉大なる守護神で別名「幻獣王」。現在は幻獣界のどこかで石に姿を変えて眠りについており、幻獣界が乱れる時に再び目を覚まし、その大いなる力で幻獣界を守護すると言われている。幻獣界でも伝説的な扱いとなっており、その存在を見た者はいない。

先生 (せんせい)

兎川彗がはじめて人間界に来た時に、ヨーロッパで出会った町医者。タヌキの罠にかかった彗を助けたことをきっかけに、彗も徐々に気を許すようになっていった。しかし、どんな病気も治すユニコーンの力が知れわたったことから権力者に脅され、彗を罠にハメて捕えようと試みる。この事件により、彗のユニコーンの角が折れてしまうという事態を招いた。

バクフォード

古道具屋「獏宝堂」の店主を務める老人。実は先生の息子で、折られたユニコーンの角を求め、世界中をさすらっていた。ようやく手に入れたユニコーンの角は兎川なるみに持ち去られてしまったが、元々はその角を父親の代わりにずっと守っていこうと考えていた。

レイカ

聖蓮レナと同じ、幻獣セイレーンの女性。「W・フェザーズ」というグループのリーダーで、グループに入るようにレナをしつこく誘っていた。兎川なるみと幻獣界を散策しようとしていたレナに、ナワバリを通らせる代わりに彼女の力を持つ声を渡すよう要求した。

場所

獏宝堂 (ばくほうどう)

ユニコーンの角が置いてあった古道具屋で、バクフォードが店主を務めている。狗堂きりんと兎川なるみは小さい頃からここに足しげく通っていた。ユニコーンの角を持ってきた時はもちろん、きりんがなるみにお守りを買ってあげたり、ハレーすい星を見るためになるみが望遠鏡を買う際にも訪れた。

小角中学校 (おづのちゅうがっこう)

狗堂きりんと兎川なるみが通う中学校。当初は普通の中学校だったが、時が経つにつれてケルべロスの刈辺吼太郎やセイレーンの聖蓮レナなど、多数の幻獣たちが転入してくることになる。

幻獣界 (げんじゅうかい)

人間が絶対に足を踏み入れることのできない場所で、兎川彗らや小龍をはじめとした伝説上の生き物が住んでいると言われる場所。幻獣界の住人の中には人間界に出入りする者もいるが、全員が生物としては人間より上級に位置するため、大抵は人間の馬鹿さ加減に愛想をつかして二度と幻獣界を出ることはない。

古代幻獣界 (こだいげんじゅうかい)

幻獣界の深層部にある、古い歴史を持つ場所。幻獣界と違って人間界と行き来はできず、一部の幻獣ですら足を踏み入れることが難しいと言われている。年を経て強大な力を持つ幻獣が多く生息しており、それらの幻獣は全員が人間を嫌っている。

サラダ山 (さらだやま)

聖蓮レナが兎川なるみを呪い殺すために持ってきた、呪いの玉があった場所。幻獣界から9つの山を越えた先にあり、頂上にはおばばが住むきみどり色の館が建っている。

その他キーワード

魅了 (てんぷてーしょん)

兎川彗が使う術で、女性を惹きつける効果がある。どんな女性でも彗以外の男性は目に入らなくなってしまうほどの力を持つが、使うためにはユニコーンの力が必要となる。彗はこの力を使って、一大ハーレムを築きたいと考えている。

封石板 (たぶれっと)

刈辺吼太郎が好みの女性を封じ込めるために使用していたアイテムで、中に物を入れる入れ物になる。封石板をかざせば石ころでも犬のフンでも何でもその対象を封じ込めることができる。吼太郎はこれを使い、それぞれの女性のイメージに合わせた宝石と共に封じ込めていた。

呪いの玉 (のろいのたま)

古代幻獣界から伝わる呪いを封じ込めた玉で、一度玉を壊して呪いが外へ出てしまったら、ユニコーンの力でも止めることができないという恐るべき力を秘める。また呪いが発動すると、その呪いを向けられた人物はその存在を全員に忘れ去られてしまう。

鋼玉花 (こうぎょくばな)

幻獣界にある、砂漠のサンド高原にしか咲かない花。ドライフラワーにして持っているとどんな願いごとも叶うと言われているレア・アイテム。聖蓮レナが欲しがっていたため、リットルが危険を顧みず採りに行った。

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