きんぎんすなご -金銀砂子-

きんぎんすなご -金銀砂子-

田舎で暮らす幼なじみやその周囲の人々との交流を通して自分の未来を見つめていく、進路に悩む女子高生の葛藤を柔らかな筆致で描く。平成8年から平成9年にかけて「月刊少女フレンド」と「ザ・フレンド」に掲載された作品。世界観はわかつきめぐみの『夏目家の妙な人々』と同一で、こちらは本作『きんぎんすなご -金銀砂子-』にも登場する夏目蒼一郎が主人公となっている。

正式名称
きんぎんすなご -金銀砂子-
ふりがな
きんぎんすなご
作者
ジャンル
青春
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概要・あらすじ

近所に住んでいた「にーさん」こと今泉久義に会うため、高校1年生の蓼子は片道9時間をかけて山奥の田舎町にやってきた。自分のやりたいことを見つけることができない蓼子は、立派な学歴や仕事を捨ててまで田舎に来た久義の生き方を素直に受け入れられずにいた。しかし、久義や彼の周囲の人々との交流を深めるに従って、だんだんと心を開いていく。

登場人物・キャラクター

蓼子 (りょうこ)

将来の夢を見つけられずにいる高校1年生の女の子。星が好きだが、地学の授業は選択していない。高校受験の時に、今泉久義に家庭教師をしてもらっていた。優良企業に入社したにも関わらず、突然田舎に引っ込んだ久義や、学校や進路について口うるさい母親に対してわだかまりを感じている。

今泉 久義 (いまいずみ ひさよし)

蓼子の家の近所に住んでいた青年。高校入試を控えた蓼子の家庭教師をしていたことがあり、当時は「にーさん」と呼ばれていた。いきなり会社をやめ、地元から片道9時間もかかる田舎に引っ越した。事後承諾のような形で家を出たため、両親との間に確執を抱えている。現在は、昔ながらの農家の家や道具を保存する資料館で働いている。雇い主は百合子で、夏目蒼一郎とは同僚。

百合子 (ゆりこ)

今泉久義と夏目蒼一郎の雇い主の老婦人。萩乃の祖母で、彼女からは「リリー」と呼ばれている。「薄給冷遇」の求人広告を出したり、ある日突然髪の毛を金髪に染めるなど変わった女性だが、おおらかな性格で周囲の人に好かれている。家庭菜園を手掛けており、野菜を作るのが上手。

夏目 蒼一郎 (なつめ そういちろう)

百合子が出した「薄給冷遇」という求人広告を見て、応募してきた青年。昔ながらの農家の家や道具を保存する資料館の勤務に採用され、今泉久義の同僚となってともに暮らすようになる。突発的に行動するため、周囲の人を驚かせることが多い。蓼子の名を「タデコ」と読み違え、以来「タデちゃん」と呼んでいる。自分によく似た父親に反発している。

萩乃 (はぎの)

百合子の孫で、蓼子と同じ高校1年生の女の子。小さい頃からずっと外国で暮しており、中学3年生の時に日本に帰って来た。そのため、百合子のことを「リリー」と呼んでいる。将来は百合子の資料館で働こうと決めているが、その時に同僚となるであろう夏目蒼一郎とは馬が合わない。

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