SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~

SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~

気弱で自分に自信のない女子高校生・安原絵麻は、同級生の宮森あおいに絵の実力を認められたことがきっかけでアニメーション制作を始める。そんな絵麻とあおいを中心とした五人の少女たちが、一本のアニメ作品を完成させるまでを描いた青春部活漫画。TVアニメ『SHIROBAKO』の前日譚に当たる作品だが、TVアニメ版の主人公であるあおいではなく、絵麻の視点から描かれている。「月刊コミック電撃大王」2014年11月号から2016年1月号にかけて連載された作品。

正式名称
SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~
作者
ジャンル
青春
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あらすじ

第1巻

高校2年生の安原絵麻は、体育祭でクラス旗の絵を描いたことがきっかけで、宮森あおいにその画力を見込まれ、いっしょにアニメを作ろうと誘われる。絵麻はあおいの押しに負けて渋々付き合うことになるが、アニメーション制作は非常にお金のかかるものだった。そこで二人は、あと三人部員を集めて学校に同好会として認めてもらおうとするが、どうにか集めた三人のうち、今井みどりはまだ中等部の生徒だった。先生と話し合った結果、みどりが来年無事受験に合格し、高等部に進学できたら活動を始めるという条件で設立が認められる。そして春。無事に絵麻ら上山高校アニメーション同好会の活動が始まるが、絵麻以外の部員たちはいまひとつ積極的でないうえに、部長のあおいが会議までにシナリオを読んで来なかったことで、部員たちを困らせてしまう。我慢できなくなった絵麻はついにあおいを叱責するが、これによって五人はそれぞれ自分の悪かったところを反省し、絆を深めるのだった。こうして団結した五人は、文化祭に向けて処女作「神仏混淆七福陣」の制作に励むこととなる。しかし夏休みのある日、絵麻は誤ってアニメーションの全データが入ったパソコンを壊してしまう。

第2巻

上山高校アニメーション同好会の五人は、新しいパソコンを買うために海でアルバイトすることとなった。五人はそれぞれの得意分野を生かして違う仕事をするが、安原絵麻はパソコンを壊した責任を感じるあまり、一人で根を詰めて作業をしていた。そんな絵麻に宮森あおいは、失敗を分け合うのが仲間だと励ますのだった。五人は数週間をかけてパソコン購入代を稼ぐが、文化祭まではあと2か月と迫っており、「神仏混淆七福陣」を完成させるのは困難な状況にあった。そこで五人は、今後について改めて話し合いの場を設ける。今から別の作品を作って提出するという案も出るが、最終的には「神仏混淆七福陣」を当初のボリュームの1/3に短縮する方向で決着し、作品も無事に完成。そして文化祭当日、上映会が始まる。

メディアミックス

TVアニメ

本作『SHIROBAKO 上山高校アニメーション同好会』は、2014年10月から2015年3月にかけてTOKYO MX系列で放送されたTVアニメ『SHIROBAKO』のスピンオフ作品となっている。原作であるTVアニメ版は、監督を水島努、シリーズ構成を横手美智子、キャラクターデザインはぽんかん⑧と関口可奈味が務めた。宮森あおい役を木村珠莉、安原絵麻役を佳村はるかが演じている。

登場人物・キャラクター

安原 絵麻 (ヤスハラ エマ)

上山(かみのやま)高校2年C組に在籍する女子。のちに3年生に進級する。部活動は上山高校アニメーション同好会に所属し、副部長を務めている。また、アニメ制作においては、キャラクターデザイン、作画監督、美術監督を兼任する。髪型は、前髪を目の上で切りそろえ、胸の下まで伸ばした黒のストレートロングヘアを、肩の高さで二つに結んだおさげ。高い画力を持つが、気弱で自分に自信の持てない性格。そのため、物事を悪い方、悪い方へ考えてしまいがちである。高校2年生の秋、体育祭でクラスの旗の絵を描くことになるが、当日自分の描いた絵が人目につくのが不安で落ち込んでいた。そんな時、絵を気に入った宮森あおいに声をかけられ、いっしょにアニメを作らないかと誘われたことにより上山高校アニメーション同好会の設立を目指すことになる。同好会設立後はあおいの応援もあり、少しずつ自分の画力に自信を持つようになる。そこで、安原絵麻の父親の意向に従うだけの自分を変え、アニメーターになりたいことを伝える。すぐには父親の理解を得られなかったが、日々まじめにアニメ制作に励む姿を見せ、同時に毎日自分の気持ちを手紙に書いて渡したことで、高校3年生の秋、ついに父親の了承を得た。また、高校3年生の夏、絵麻がパソコンを壊してしまい、新パソコン購入のために会員全員でアルバイトをした際には、画力を活かして看板描きの仕事をした。

宮森 あおい (ミヤモリ アオイ)

上山(かみのやま)高校2年B組に在籍する女子。上山高校アニメーション同好会に所属し、部長とアニメ制作の監督を務めている。前髪を目の上で切り、顎の高さまで伸ばしたオレンジ色のボブヘアにしている。部員たちからは「おいちゃん」と呼ばれている。安原絵麻とは対照的に、非常にポジティブな明るい性格で、細かいことを気にしないタイプ。これが原因でトラブルを起こしてしまうこともあるが、いざというときは頼りになる。高校2年生の秋、体育祭で絵麻が描いたクラス旗の絵を気に入り、友達になってほしいと声を掛ける。そして絵麻が絵を描くことだけでなくアニメーションにも興味があることを知り、いっしょにアニメを作ろうと誘った。アニメーション同好会設立後は発起人として部長を任せられる。高校3年生の夏、絵麻がパソコンを壊してしまい、新パソコン購入のために会員全員でアルバイトをした際には、社交的な性格を活かして、海の家でウェイトレスの仕事をした。

坂木 しずか (サカキ シズカ)

上山(かみのやま)高校に通う2年生の女子。部活動は演劇部と上山高校アニメーション同好会に所属しており、アニメ制作では声優や音響、ほかの部員たちの演技指導役を務めた。前髪を目の上で切り、胸まで伸ばした赤のロングヘアをまとめたお団子ハーフアップ。部員たちからは「ずかちゃん」と呼ばれている。きまじめな性格のしっかり者で、努力家。声優になるという夢のために日々努力しており、ボイストレーニングにも通っている。高校2年生の秋、安原絵麻と宮森あおいに、声優としてアニメーション同好会に入会してほしいと頼まれるが、当初は二人が本気だとは思えなかったため断った。しかしその後、二人が藤堂美沙を連れてアニメのデザイン画を持って来たことで考えを改め、入会を決意した。アニメーション同好会が正式に設立されたあとは、声優が自分一人だけでは厳しいと判断し、全員の演技指導も始める。高校3年生の夏、絵麻がパソコンを壊してしまい、新パソコン購入のために会員全員でアルバイトをした際には、持ち前の声量を活かして海で監視員の仕事をした。

藤堂 美沙 (トウドウ ミサ)

上山高校(かみのやま)に通う高校1年生の女子。上山高校アニメーション同好会に所属し、入部当初は安原絵麻の作画補佐を務めていたが、のちにCG監督に転向する。前髪を目の上で切った深緑色の外はねショートカットヘアにしている。中性的な雰囲気を漂わせ、ボーイッシュな服装を好む。部員たちからは「みーちゃん」と呼ばれている。穏やかで落ち着いた性格の持ち主。高校1年生の秋、絵麻と宮森あおいと同じ映画館にいたことで二人と出会い、この時にCGの話をしたことで、二人にアニメに詳しい女子だと認識される。その後、上山高校校内で再会したことで、アニメーション同好会に勧誘され、入会した。入会当初は特技の絵を活かして絵麻のサポートに徹していたが、自分のデジタルに関する知識を生かしてCG監督になれると判断し、転向した。絵麻の高い画力と絵に対するひたむきな姿勢を尊敬しており、慕っている。今井みどりとは仲がよく、アニメーション同好会では、二人合わせて「下級生ズ」と呼ばれている。高校3年生の夏、絵麻がパソコンを壊してしまい、新パソコン購入のために会員全員でアルバイトをした際には、海の家で料理の仕事をした。

今井 みどり (イマイ ミドリ)

上山(かみのやま)高校附属中学校に通う3年生の女子。のちに進学し、上山高校1年生となる。上山高校アニメーション同好会に所属し、アニメ制作ではシナリオライターと舞台設定を務める。前髪を目の上で切って左寄りの位置で分け、胸の高さまで伸ばした紺色のロングヘアを左側に集めて一つに結んだサイドテールにしている。語尾に「~っす」を付けて話す。部員たちからは「りーちゃん」と呼ばれている。明るく人懐っこい性格で、将来の夢はシナリオライター。中学3年生の秋、校内の図書館を利用していたところ、シナリオ制作に悩んでいるらしい安原絵麻と宮森あおいを発見し声を掛ける。これをきっかけにアニメーション同好会へ勧誘され入会するが、まだ中学3年生であるという理由で、同好会の正式な設立と今井みどり自身の入会は次年度に持ち越された。シナリオライターとしての実力は発展途上で、勢いはあるが文章はやや理解しづらい。藤堂美沙とは仲がよく、アニメーション同好会では、二人合わせて「下級生ズ」と呼ばれている。高校3年生の夏、絵麻がパソコンを壊してしまい、新パソコン購入のために会員全員でアルバイトをした際には、社交的な性格を活かして、海の家でウェイトレスの仕事をした。

ポークジンジャー (ポークジンジャー)

CGアニメ「ズーパークストーリー」に登場する、二足歩行の豚のキャラクター。左頬に十字の傷があり、頭にはテンガロンハット、右目には眼帯と首にはスカーフを巻いた、カウボーイ風のファッションをしている。藤堂美沙は「ズーパークストーリー」の作品の熱心なファンで、このポークジンジャーのフィギュアを部室に持ち込んだこともある。この一件もあり、今井みどりは美沙がCGに造詣が深いのではないかと見抜いた。

安原絵麻の父親 (やすはらえまのちちおや)

安原絵麻の父親。前髪を上げて額を全開にした撫でつけ髪にしている。まじめで頑固な性格で、有無を言わせない威圧的な雰囲気を漂わせている。絵麻に対しても非常に厳しく、高校卒業後は大学に進学するのが当然だと考えている。そのため、高校3年生になってから部活動を始めた絵麻のことを快く思っておらず、その活動に反対している。絵麻が大学進学はせずにアニメーターを目指したいと言ったことで、ますます険悪な関係になる。しかし、絵麻から毎日絵麻の思いをつづった手紙を受け取るうちに考えを改め、最終的には高校卒業後の1年間だけ仕送りをし、その後は完全に自立するという条件でアニメーターを目指すことを認めた。

集団・組織

上山高校アニメーション同好会 (カミノヤマコウコウアニメーションドウコウカイ)

上山(かみのやま)高校にあるアニメーション同好会で、会員は五人。部長は宮森あおい、副部長は安原絵麻が務めている。あおいが監督、絵麻がキャラクターデザイン、作画監督、美術監督を兼任している。坂木しずかは声優と音響監督、ほかの会員の演技指導、藤堂美沙はCG監督、今井みどりはシナリオライターと舞台設定を務め、声優は必要に応じてしずか以外の全会員も担当する。文化祭で自主制作アニメ「神仏混淆七福陣」の上映を目標に、各自がそれぞれの技能を活かして、アニメ制作に取り組んでいる。メンバー全員がアニメに高い関心を持ち、その多くが将来的に声優やシナリオライターなど、アニメ制作にかかわるプロを目指している。そして、いつかプロになったメンバーで集まり、いっしょにプロの現場で仕事をすることを目標としている。

場所

ひょうたん屋 (ヒョウタンヤ)

『SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~』に登場する店舗。上山高校アニメーション同好会の面々が愛用しているドーナツ屋。この店のドーナツを手にして円陣を組み、「ドンドンドーナツどーんといこう!」と掛け声をあげることが、奮起を促す際の彼女たちなりの慣習となっている。

その他キーワード

アンデス・チャッキー (アンデスチャッキー)

『SHIROBAKO~上山高校アニメーション同好会~』に登場する作中作品。宮森あおいが最も好きな作品として挙げるアニメ作品。古い作品らしく、彼女自身も夕方に放映されていた再放送で視聴したと語っている。そんな宮森あおいを喜ばせようと、今井みどりは同作品の登場キャラクターであるコンドルのルペおばさんのフィギュアを部室に持ち込んでいる。

神仏混淆七福陣 (シンブツコンコウシチフクジン)

上山高校アニメーション同好会による自主制作アニメ作品。七福神をモチーフとしたキャラクターが多数登場する。宮森あおいが監督、安原絵麻がキャラクターデザイン、作画監督、美術監督、坂木しずかが音響監督、藤堂美沙がCG監督、今井みどりがシナリオと舞台設定を担当し、声優はしずかを中心に全員が務めた。第一稿では2時間超の劇場版アニメほどの大ボリュームだったが、そこから12回の改稿を重ね、1/3程度のボリュームになった状態で制作がスタートした。しかしその後、制作スケジュールの都合で、そこからさらに1/3程度のボリュームに修正され、完成した。当初は完成させることだけが目的だったが、絵麻の発案によって文化祭での公開上映が行われた。

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