こづれ行楽!

独身男性・畑良木護は、アパートの隣室に引っ越して来たシングルマザーの平和香織から、突然子供を預かってほしいと頼まれる。香織に一目惚れした護は、それ以降、小学校2年生の女の子・平和まもりを連れてあちこちの施設に外出するようになる。まもりと楽しい時間を過ごすため試行錯誤する、護のライフワークを描いた実在スポットお出かけコメディ。「週刊漫画TIMES」に掲載された作品。

正式名称
こづれ行楽!
作者
ジャンル
ギャグ・コメディ
レーベル
芳文社コミックス(芳文社)
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あらすじ

第1巻

ある日、独身男性・畑良木護は、ひょんな事からアパートの隣室に住む小学校2年生の女の子・平和まもりを1日預かる事になった。護は、まもりが水に住む生き物や爬虫類が大好きな事を知り、彼女を連れて、沼津港深海水族館シーラカンス・ミュージアムを訪れる。ここは、日本初となる深海生物にスポットを当てた水族館。お世辞にもかわいいとはいえない生き物ばかりのこの水族館で、少々グロテスクな生き物を相手に、まもり流最大の賛辞の言葉「へまちー」が炸裂する。(第1話「沼津港深海水族館」)

勤め先の会社の社長から動物園のチケットを譲ってもらった護は、まもりを誘ってiZooへ行く事にした。ここは、触れ合いに特化した日本最大の体感型動物園で、爬虫類や両生類を体感できる場所。まもりの美人の母親・平和香織への下心あっての子守だったため、護は「自分の事を父親だと思って」とまもりに対して距離を縮めようとするが、その言葉を聞いたまもりは顔を曇らせてしまう。へびやカメレオンなど、珍しい生き物との触れ合いを楽しみつつも、護がお父さんであろうとするたびにまもりの機嫌は悪くなっていく。それには、まもりなりの理由があった。(第2話「iZoo」)

母親の誕生日を間近に控え、プレゼントについて悩んでいたまもりから相談を受けた護。香織が好きだという「毛の生えた生物」をヒントに、まもりも喜ぶプレゼントを探そうと、まもりを連れてすみだ水族館を訪れた。東京スカイツリータウン内にあるこの水族館で見る事ができるペンギンを目的にしての事だったが、いざショップに来てみると、まもりの所持金の都合上、プレゼント選びが思ったようにはかどらず、煮詰まってしまう。(第3話「すみだ水族館<前編>」、第4話「すみだ水族館<後編>」)

ある日護は、香織から直々のお誘いメールを受け、まもりと三人で町田リス園へ行く事になった。哺乳類が大好きな香織は、人目もはばからずのっけからテンションマックスの状態。しかし一方で、リスを前にすっかり固まってしまっているまもりの姿があった。怖がるまもりをなんとか説得しようとする護に対し、香織は、もともと野生であった動物を、怖いと思うのは当たり前の事だと、まもりの気持ちを理解しようとする。すると、まもりは勇気を出し、リスと触れ合う努力を始める。(第5話「町田リス園」)

護は、勤め先の会社の社長からの頼みで、社長の娘・由菜に付き添い、日帰りで京都まで行く事になった。女子高校生と二人きりになる事を回避したいと考えた護は、香織に許可を取り、まもりもいっしょに連れて行く事にした。不思議な関係の三人で訪れる事になった京都で、護は空いた時間に水族館へ行く事を提案し、京都水族館へ向かう。水族館は暗くて楽しくないと偏見を持っていた由菜だったが、まもりといっしょに見て回るうちに、変化が見え始める。(第6話「京都水族館」)

休日にまもりの落とし物を届けに来た少年・喜多川俊太と知り合った護は、俊太がまもりに想いを寄せていると思い込み、疑似デートをさせてあげようと二人を動物園へ誘い出した。この日、俊太とまもりを連れてやって来たのはズーラシア。広い園内で、ラクダに乗る事ができる「ラクダライド」を目的に、寄り道しながら順路を進んでいた三人だったが、ある時、機嫌を悪くしたまもりが一人で先に進んでしまった事で、まもりだけがはぐれてしまう。(第7話「ズーラシア<前編>」、第8話「ズーラシア<後編>」)

第2巻

6月の第一日曜日。平和まもりは、父の日と母の日のあいだの日の今日を、いつもお世話になっている畑良木護に感謝する「マモルの日」に決めた。その感謝のしるしとして、護とアクアパーク品川へ行き、まもりが案内すると意気込んだ。この水族館へは、以前母親・平和香織といっしょに来た事があったため、自信を持っていたまもりだったが、実際に訪れてみると見た事のない景色が広がっている。実はその後フルリニューアルされていた事を知り、思ったように案内できない状況に、まもりがだんだんとへこんでいってしまう。(第9話「アクアパーク品川」)

雨の日、学校の教室でみんなが盛り上がっていたのは、鳥についての話題だった。まもりのクラスメイト達は各々がお気に入りの鳥について語る中で、まもりにもその質問が及ぶ。「鳥の中で何が一番か」という大きなテーマに答えを出すため、まもりは鳥について調べ始める。そんな中、実際に実物を見て判断したいと考えたまもりは、仕事から帰宅したばかりの母親と、そこに居合わせた護といっしょに、渋谷で鳥と触れ合える、ふくろうcafe HOOT HOOTへと向かう。(第10話「ふくろうcafe HOOT HOOT」)

夏休み。まもりは母親といっしょに行った書店で「魚の図鑑」のほかに、「学校の怪談」を買ってもらった。一人で部屋にいる時間に本を開き、読み始めたまもりは、初めての怪談だったその本の世界観におびえ、すっかり震え上がってしまう。そこへ護が仕事から帰宅。まもりは彼に、本に出てくるデビルとは一体どんな存在なのか、わからないから怖いと訴える。彼女の恐怖を少しでも解消できないかと調べていくうちに、護は多摩動物公園にいる「タスマニアデビル」の存在に気づく。(第11話「多摩動物公園」)

仕事の研修で名古屋に来ていた護。仕事が終わったため、観光でもしようかと考えあぐねていた時、駅前で見つけたのはまもりとおばーちゃんの姿だった。まもりからのお誘いもあり、おばーちゃんとの観光に同行する事になった護は、香織との接近の足掛かりになるかもしれないと、向かった名古屋港水族館で、自分とまもりとの絆を示そうと奔走する。(第12話「名古屋港水族館」)

名古屋港水族館をあとにした護とまもり、おばーちゃんの三人は、そのまま晩ご飯を共にする事になった。まもりは食事の席で、名古屋へ一人で来る事にこだわった理由について語る。そして護はおばーちゃんに乗せられ、今日のうちに帰るはずだった予定を1日延ばし、翌日も三人で名古屋市科学館へと向かう事になった。(第13話「名古屋市科学館」)

香織に対して募る思いを抱えながら、何も行動に移す事ができないままの護。自分が一歩踏み出す事で、まもりとの関係が壊れてしまう事を恐れるあまり、気持ちを伝える事ができなかった。そんな悶々とした自分の頭の中を一度すっきりさせたいと、まもりとの外出先に選んだのは、高尾山。会社の同僚からの勧めもあり、護は登山する事で大自然に身を委ねようとする。(第14話「高尾山」)

ある日突然護のもとを訪れたのは、幼なじみの山瀬光だった。護が、アパートの隣室に住む香織に想いを寄せている事を知った光は、護の片思いに一肌脱ぎ、協力する事を決める。護と光と香織は、学校から帰宅したまもりと四人で横浜へ繰り出す。まもりが楽しめるヨコハマおもしろ水族館へ足を運び、光は、香織が護に対して感じている事をそれとなく聞き出していく。そして、なぜ初対面の護に娘を預けたのかを聞き出す事に成功。そこには、思いもよらない理由が存在した。(第15話「ヨコハマおもしろ水族館<前編>」、第16話「ヨコハマおもしろ水族館<後編>」)

第3巻

ある日、平和まもりは、自分が苦手とする「毛の生えた動物」と触れ合ってみようと奮起する。それは、母親・平和香織が大好きなものだからという理由だった。それを聞いた畑良木護は、まもりといっしょに東武動物公園へ足を運ぶ。そこでは、象からヒヨコに至るまでさまざまな動物へのエサやりや触れ合いが体験できる。まもりは、緊張した面持ちで動物と触れ合い、さまざまな動物への理解を進めていく。(第17話「東武動物公園」)

喜多川俊太が家族で遊園地に行くという話を聞き、興味を持ったまもり。実はまもりは遊園地に行った事がなかったのだ。それを知った護は、まもりといっしょに浅草花やしきを訪れる。そこは、護が幼い頃、父親に連れて来てもらった事があった思い出の場所だった。まもりとさまざまなアトラクションを回っていくうちに、護は子供の頃の懐かしい思い出がよみがえり始める。(第18話「浅草花やしき」)

幼なじみの山瀬光の後押しを得て、護は、香織に気持ちを伝える前段階として、まずは自分の事を知ってもらおうと思い立つ。新年、掛川花鳥園に平和親子を誘ってみたものの、香織は仕事で忙しく、結局まもりと二人、いつも通りのお出かけとなってしまう。しかし焦る事はないと、香織との事は次のチャンスを待つ事にし、珍しい鳥達との触れ合いをまもりと共に満喫する。(第19話「掛川花鳥園」)

勤め先の上司から縁談を勧められた香織は、週末に神橋雅文と、見合いを兼ねた水族館デートに行く事になった。まもりもいっしょに行く予定になっていたが、会社の人といっしょだから護がいっしょに行けないと知ったまもりは、これを拒絶する。週末、香織が出かけたあとで、まもりは護を引き連れて、こっそり母親が向かった江の島へと向かい、密かに合流する事を企てていた。まずは江の島シーキャンドルを目的に、散策をしながら歩くまもりと護は、その後新江ノ島水族館へと足を向けた。そこで、護とまもりはまさにデート真っただ中の香織と神橋に遭遇する事になる。(第20話「江の島シーキャンドル」、第21話「新江ノ島水族館」)

水族館でデート中の香織と遭遇し、神橋がまもりに放った、「君のお父さんになる予定のヒト」という言葉を聞いた護は、すっかり気を落としてしまう。落ち込む自分を奮い立たせるため、自由な時間を満喫しようと護は単身沖縄へと足を運ぶ。沖縄美ら海水族館に向かった護は、そこでまもりによく似た少女キジムナーに出会う。(第22話「沖縄美ら海水族館」)

沖縄でキジムナーに元気づけられた護は、自分の気持ちを伝えたいと、香織を新宿御苑に誘い出した。そこで護と香織は、初めて二人だけの時間を過ごす。香織はまもりから、再婚する相手に関して「へまちー方を選ぶ」という助言をもらっていた。その言葉を胸に、護との時間を過ごし、香織は初めてまもりの言葉の意味を理解し、自分の気持ちに気づく。(第23話「新宿御苑」)

護と香織が入籍して5年。まもりは、中学1年生になっていた。母の日を迎えた今日は、日頃の労をねぎらって、香織に一人の時間をプレゼントする事になった。護はまもりと3歳の畑良木明育を連れて、上野動物園へ行く事にした。明育にとっては生まれて初めての動物園。生き物のスペシャリストとして動物園の案内を任されたまもりは、明育のためにと事前準備に余念がなかった。しかし、実際に大きな動物を目の前にした明育は、予想を反し、おびえる反応を見せてしまう。(最終話「上野動物園」)

登場人物・キャラクター

畑良木 護

32歳の独身男性。頭髪が天然パーマである事を気にしている。アパートで一人暮らしをしているが、実家の母親からは結婚を催促され、見合いを勧められている。職場には男性とおばちゃんしかおらず、若い女性との出会いのチャンスがない事に悩んでいる。アパートの隣室に引っ越して来た平和香織から、娘・平和まもりを1日預かってほしいと頼まれた事がきっかけとなって、頻繁にまもりを連れて水族館や動物園など、さまざまな行楽に出かけるようになる。 まもりの母親に対しては、出会いを求めていた事もあり、ほぼ一目惚れ。最初は彼女に対しての下心があり、まもりの子守を引き受けたが、次第に父性らしきものが芽生えていく。

平和 まもり

小学校2年生の女の子。畑良木護の住むアパートの隣室で母親・平和香織と二人暮らしをしている。大好きな母親は仕事で忙しく不在がちなため、護と過ごす事が増え、いっしょに行楽に出かけるようになる。海の生き物や爬虫類、両生類が大好きで、その中でもちょっと変わったタイプの生き物に特に興味がある。反対に哺乳類とのスキンシップはちょっと苦手。 彼女が喜びの表現の一つとして発する「へまちー」という言葉は、興奮したりかわいいと感じたりすると使われるもので、寿司屋で使われる「へい、おまち」が語源となっている。将来の夢は水生生物の研究をする事。

平和 香織

平和まもりの母親。シングルマザーで、畑良木護の住むアパートの隣室で娘と二人暮らしをしている。仕事に忙しい日々を送っており、不在がちなため、まもりに寂しい思いをさせまいと、護を頼って娘の子守をお願いした。これがきっかけとなって、護との交流が始まる。毛の生えた生き物(哺乳類など)が大好きだが、娘と違って爬虫類や両生類などは苦手。

社長

畑良木護が勤めている会社の社長を務める男性。高校2年生の娘・由菜に対してかなり過保護な様子を見せている。護に対しては動物園のチケットをプレゼントしたり、娘の京都行きに同行させたりと信頼を示している。

由菜

社長の高校2年生の娘。大好きな小説家のサイン会に参加するため、京都への日帰り旅行を計画。父親からの指名で畑良木護が付き添う事になり、護が呼んだ平和まもりも同行する事になった。一見尖った印象で、今どきの女子高校生の雰囲気を持っているが、子供とも仲よくできるいい子。しかし、意外と無計画な部分が多く、ちょっと頼りないところもあり、父親からはやたらと心配されている。 小さい頃に行ったきりだった水族館には、暗くてあまり楽しくなかったと偏見を持っている。まもりが発する「へまちー」にハマり、何かと真似をして使うようになる。

喜多川 俊太

小学校2年生の男の子。平和まもりのクラスメイトで、まもりをライバル視しているところがある。まもりの落とし物を休日に自宅まで届けた際、畑良木護をまもりの父親と勘違いした。これがきっかけで、まもりと護といっしょにズーラシアへ行く事になる。年齢の割には礼儀正しく、素直な性格。

おばーちゃん

平和香織の母親であり、平和まもりの祖母にあたる。名古屋在住で、一人で遊びに来たまもりと観光に行こうとしたところで、仕事で名古屋に来ていた畑良木護と偶然会い、いっしょに行動する事になった。護の事は、まもりや香織から話を聞いていたため、彼が本当に信頼に足る人物なのかどうかを見極めようとしている。お婆ちゃんとはいえ、まだ若くて綺麗な女性。 かなりディープな名古屋弁をあやつる。

山瀬 光

29歳の既婚女性。畑良木護とは幼なじみであり、お互いに兄妹のような存在。夫とケンカしたため、一晩泊めてもらおうと、護の部屋を訪れた。さっぱりした性格で、護とは何でも言い合える仲。平和香織に対していつまでも煮え切らない態度を取り続ける護を見て、一肌脱ぐ事を決意。協力を申し出る。

神橋 雅文

35歳の男性。ツンツン頭のストレートヘアで、身なりもこぎれいなお金持ち風の服装を身につけている。香織が勤める会社の得意先である「神橋商事」の御曹司。30代も半ばを迎え、結婚を意識するようになった。結婚に際して、自分が仕事に集中したい事を理由に、相手には専業主婦になってもらえる人を希望。一方で香織が、子供のために家庭を必要としている事を知っていたため、互いの利益が一致すると判断。 お見合い相手として香織を指名した。週末に香織との見合いを兼ねた水族館デートを実行。結婚に対する考えと、「敬意を持った幸せな家庭を築きたい」事を香織に伝えた。

キジムナー

平和まもりと同じくらいの年格好の女の子。沖縄言葉をしゃべり、浅黒い肌をしている。その正体はガジュマルの精霊。沖縄に住む人達にとっては、人間にいたずらしたり、逆に助けてくれたりする事もある座敷童的な存在。単身沖縄の沖縄美ら海水族館を訪れた畑良木護に、館内を案内して回り、元気づけようとする。

畑良木 明育

3歳の男の子。畑良木護と平和香織のあいだに生まれた長男で、平和まもりの弟にあたる。動物図鑑が大好きで、いつも姉のまもりに本を読んでもらっている。怖がりで気が小さいため、特に小さな動物が好き。

その他キーワード

へまちー

平和まもりが作った造語。まもりが興奮したり、かわいい、うれしいと感じたりすると使われる。寿司屋で使われる「へい、おまち」が語源となっており、「へまちぃ」や、「へまちかった」など、使用時の状況に応じて自在に変化する。

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