あらすじ
海夢との出会い
雛人形店「五条人形」の息子である五条新菜は、幼い頃に見た雛人形の美しさに衝撃を受けて以来、雛人形の頭を作る「頭師(かしらし)」になることを夢見ていた。そのため、まだ高校1年生ながら、毎日雛人形の衣装や頭を作る修行に励んでいた。しかし珍しい趣味であることで、幼い頃は友人ののんちゃんには趣味を理解してもらえず、悲しい思いをした経験から、周囲にはその趣味を打ち明けられずにいた。そんなある日、自宅のミシンが壊れてしまった新菜は、被服実習室のミシンを借りて作業することになる。すると、そこに偶然クラスメイトの喜多川海夢が現れ、声をかけてくる。海夢は明るい性格のクラスの中心人物で、新菜は海夢を自分とは別世界の人間だととらえていた。しかし、海夢の趣味は漫画やアニメ、ゲームと幅広く、最近は好きなキャラクターである黒江雫のコスプレをしたいと考えていた。そこで今日も衣装を作るため、被服実習室にやって来たのである。しかし海夢は裁縫が苦手で、思うように衣装が作れずに困っていた。そんな海夢に洋裁の技術を見込まれた新菜は、衣装製作を頼まれて快く応じる。だが、人間の洋服を作るのは初めてであったうえ、雫は「聖♡ヌルヌル女学園 お嬢様は恥辱倶楽部 ハレンチミラクルライフ2」という、ハードなアダルトゲームのキャラクターだった。それでも海夢の情熱と、好きなものを思う気持ちに性別は関係ないという言葉に心打たれた新菜は、初めてのコスプレ衣装製作に挑む。
黒江雫
五条新菜は、黒江雫のコスプレ衣装を作るために喜多川海夢の全身の採寸や生地、ウィッグ選びを終え、作業は順調に進んでいた。しかし、肝心のコスプレイベントが2週間後であることを知り、不安を感じてしまう。人間の衣装を製作するのが初めての新菜は、この短い期間で衣装を完成させられるか自信が持てず、そのうえ定期テストが近づいていたのだ。そんな中、新菜の祖父が倒れて腰を痛め、しばらく自宅ではなく、病院から近い新菜の従姉、美織の家で暮らすことになる。この事態に多忙を極めた新菜は、とうとう体調を崩してしまうが、自分を信じて依頼してくれた海夢のため、連日の作業でなんとか間に合わせるのだった。しかしイベント当日に新菜が海夢に連絡すると、衝撃の事実が判明する。海夢は直近のイベントが2週間後にあると言っていただけで、もともとこのイベントに参加するつもりはなかったのである。さらに海夢は、最近新菜が忙しそうにしているのは、祖父のお見舞いがあるからだとカンちがいしていた。それが実は衣装製作のためだったと知った海夢は感激し、新菜に感謝の気持ちを伝える。そして二人は、早速完成したばかりの衣装を身につけ、五条家でのコスプレ撮影会を行うのだった。この写真をインターネットのSNS上にアップした二人は、翌日その勢いで実は2日間開催だったイベントに参加する。イベント中は衣装が脱げそうになるハプニングに見舞われるが、二人は初めてのイベントを満喫する。
二階堂シオンと二階堂ネオン
入院中の五条新菜の祖父の腰も回復し、自宅に戻って来た。そして新菜は、喜多川海夢を祖父に紹介し、現在彼女のコスプレ衣装を製作していることを打ち明ける。これを知った新菜の祖父は驚きつつも、今まで親しい友人のいなかった新菜の前向きな姿勢を喜ぶのだった。そんな中、「五条人形」に一人の女性客がやって来る。彼女を新菜の友人とカンちがいした新菜の祖父は、早速彼女を家に通すが、彼女は人気コスプレイヤーの乾紗寿叶だった。紗寿叶は先日海夢が投稿した黒江雫のコスプレ写真を見ており、衣装を製作した新菜に強い関心を持っていた。そこで先日のイベント後に新菜のあとを付け、自宅を割り出していたのである。新菜は驚きつつも、紗寿叶が現在、最も好きなキャラクターである二階堂シオンのコスプレをしたいと思っていること、シオンの衣装は既製品を改造して製作することが難しいため、一から作ってくれる人を探していることを知り、衣装製作を引き受ける。そして後日、新菜は海夢に紗寿叶を紹介し、以前から紗寿叶のファンだった海夢は「合わせ」という、いっしょに同じ作品のキャラクターのコスプレをして撮影をする約束を取り付けるのだった。そこへ紗寿叶の妹で、紗寿叶の専属カメラマンでもある乾心寿も加わり、四人は「合わせ」に向けて衣装の素材選びをしたり、撮影予定地に下見に行ったりと、楽しい時間を過ごす。
颯馬
喜多川海夢と乾紗寿叶の「フラワープリンセス烈!!」合わせ撮影会当日、三人目のコスプレイヤーである乾心寿が加わった。五条新菜は先日の下見のあと、実は心寿もコスプレがしたいのではないかと察していた。そこで解散後に新菜は心寿に言葉をかけ、心寿が「フラワープリンセス烈!!」に登場する男性キャラクター「颯馬」のことが大好きで、コスプレをするなら、ぜひ彼の衣装が着たいと思っていたことを知る。そこで新菜は実現に向けて衣装製作計画を練るが、それにはさまざまな問題点があった。まず、心寿は男性キャラクターのコスプレが似合う長身だが、非常に胸が大きく、女性的な体型をしていた。そのうえ、まだ中学生であるため、衣装にかけられるお金が非常に限られていたのだ。そこで新菜は、颯馬の通う学校の制服が自らの学校の制服と似ていることから、衣装は自分の制服を貸すことを提案する。それに加え、「Bホルダー」という胸のボリュームを抑える体型補正商品を購入し、肩パッドを入れて心寿を男性的な体型に見せようとする。そして、ウィッグは新菜自らカットすることで、製作費を最大限抑えての製作が始まる。その後、心寿は紗寿叶たちに衣装を見せることに不安を感じていたが、当日颯馬のコスプレを見た海夢と紗寿叶は大感激し、四人は楽しく撮影会を行う。
ベロニカ
夏休みに入り、五条新菜と喜多川海夢は、次回コスプレするキャラクターを格闘ゲーム「KILLING GIGS」に登場する「ベロニカ」に決めた。「KILLING GIGS」は海夢たちが中学1年生の時に発売された作品で、海夢はベロニカに夢中になり過ぎた結果、テスト勉強も忘れるほどゲームに熱中した経験があるのだという。そこで海夢は、褐色肌のベロニカに自分を近づけるため、肌を黒く見せるためのファンデーション「黒肌ファンデーション」を全身に塗って褐色の肌を手に入れる。そしてベロニカのギザギザの鮫(さめ)歯を再現するため、ネイルチップを切って歯に貼ったり、写真の背景や小道具に凝ったりと、製作は順調に進んでいく。しかし完成後、新菜は今回撮影に参加できないことを海夢に打ち明ける。衣装製作に熱中するあまり気にしていなかったが、ベロニカは黒江雫や二階堂ネオンに比べて非常に露出度の高い服を身につけていた。そのため、新菜はベロニカの衣装を着た海夢を直視することができないと思ったのだ。これに納得した海夢は、今回は一人で撮影に行くことにする。
リズ
ベロニカの衣装を完成させた五条新菜は、喜多川海夢が漫画「超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が毎晩サキュバスに迫られて困っています」に登場するキャラクター「リズ」のファンながら、コスプレできるかどうか悩んでいることを知る。リズは二階堂シオンのように小柄な体型ではなく、体型的には海夢も自然にコスプレができると思っていた。しかし海夢は、リズのハーフツインの髪形がかわいらし過ぎるため、自分には似合わないのではないかと気後れしていたのだ。そんな海夢の思いを知った新菜は、海夢であれば絶対に似合うから、ぜひコスプレしようと後押しするのだった。こうして製作は開始されるが、リズの衣装にはほかにも問題があった。「超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が毎晩サキュバスに迫られて困っています」は4コマ漫画で、絵柄もデフォルメされたかわいらしいものだった。そのため、リズの服装は非常に簡略化されており、特に背面はロングヘアで隠れてほとんど詳細がわからなかった。しかし新菜は、自分なりの解釈で衣装を完成させるが、コスプレ撮影当日、海夢が作品のイメージに合うと言って連れて来た場所は、ラブホテルだった。
夏休みの終わり
ラブホテルでの撮影会はハプニングがありながらも楽しく終了し、喜多川海夢に励まされた五条新菜は、今後も必要な時は自分の解釈で衣装を作っていいことを知り、以前よりも少し自信を持てるようになる。そんな夏休みのある日、海夢の宿題はまだ終わっておらず、そのうえ宿題を学校に忘れたままだと知った新菜は、いっしょに学校まで取りに行ったついでにこっそりとプールに入る。その後は宿題を終えていっしょに夏祭りに行ったり、いっしょにホラー映画を見たりと、多くの時間を海夢と過ごす。これまで新菜の長期休みはいつも一人で過ごし、友人との時間は縁遠いものだった。しかし、今年は海夢のおかげで思い出深いものとなり、来年も是非いっしょに過ごそうと二人は約束を交わすのだった。
初瀬川昴
黒江雫の新作衣装でコスプレイベントに参加した五条新菜と喜多川海夢は、スカートのホックを落として困っている姫野あまねと出会う。二人はすぐさま探すのを手伝ってホックを見つけ、そのままあまねの衣装を直してあげることにするが、ここで衝撃の事実が判明する。あまねは「初瀬川昴」という女性キャラクターのコスプレをしており、しぐさも振る舞いも非常に女性的でかわいらしかった。しかし、実は男性で、今回のイベントには女装をして参加していたのだ。その容姿に感心した新菜と海夢は、あまねに女装する際のメイクのコツや、しぐさに関するアイデアを聞いたり、あまねが女装を始めたきっかけを聞いたりと、楽しい時間を過ごす。あまねは高校生の時、姉に付き合う形で初めてメイクをしたことで、自分の変化に驚き興味を持つ。これがきっかけで家族も協力してくれるようになり、あまね自身も女装の練習を重ねていく。これまであまねは自分の中性的な容姿や声が好きになれず、自信が持てないでいた。しかし、コスプレをしている時は違う自分になれたような気がして、明るく前向きな気持ちになっていた。それでもあまねは、以前恋人の理解を得られず別れてしまった経験から、今でも女装をすることに抵抗感を抱いていた。そんなあまねに共感した新菜は自分の素直な気持ちを伝え、またイベントで会った時はぜひいっしょに楽しもうと約束して別れる。
十六夜ありさ
秋を迎え、五条新菜と喜多川海夢は、次にコスプレするキャラクターをコメディアニメ「こちら月夜野♡カンパニ~」に登場する十六夜ありさに決めた。ありさはバニースーツに燕尾服(えんびふく)を着たキャラクターで、一見クールに見えるが、天然気味なところが魅力のキャラクターだった。海夢はそんなありさの人柄はもちろん、バニースーツも好きなため、ぜひコスプレしてみたいのだという。そこで新菜は早速衣装製作を始めるが、どうしても衣装の上半身部分がずり落ちてしまい困っていた。この問題点を聞いた海夢は、ひとまず新菜を、いつも衣装の素材を購入しているお店へ連れて行く。その店にはいつもアドバイスをしてくれる男性店員の宇佐見がおり、新菜は何か解決策はないかと彼に相談する。すると宇佐見は、バニースーツにはボーンや胸パッドが入っており、これを使って衣装を固定しているのだと教えてくれる。新菜は今回、アニメを見ただけで製作していたため、実際のバニースーツでは起こり得ない、バニースーツが脱げてしまうという、コメディならではの描写に沿って衣装を作っており、この事実に気づかなかったのだ。新菜は反省するものの、宇佐見と海夢の優しい励ましによって無事に衣装を完成させる。撮影当日、新菜はセクシー過ぎる海夢の姿にどきまぎさせられるが、そんな撮影中、海夢は突如ハロウィンパーティに新菜を誘う。
ハロウィンパーティ
ハロウィンの日、五条新菜は喜多川海夢に誘われて、クラスメイトといっしょに渋谷のハロウィンパーティに参加した。この日、新菜はうさぎの着ぐるみで参加していたが、ふだんクラスメイトと交流していない自分は、場違いなのではないかと不安を感じていた。しかし、先日の十六夜ありさの衣装を流用した今回の海夢のコスプレを見たクラスメイトたちは非常に好意的で、新菜が男性ながらもメイクがうまいこと、家は雛人形店で日常的にメイクの練習をしていることを、すんなり受け入れていた。新菜は子供の頃に、のんちゃんに言われた否定的な言葉を忘れられず、趣味を公言できないでいた。しかし、よく考えてみれば受け入れてくれなかったのはのんちゃんだけで、実は周囲は自分を好意的に見ていたことに気づく。
文化祭準備
五条新菜と喜多川海夢の在籍する1年5組は、文化祭のクラスの出し物として「ロシアンルーレットたこ焼き」が決まり、海夢はそのほかにもクラス代表として、ミスコンに参加することになる。このミスコンは、男子が参加する場合は女装、女子が参加する場合は男装をする決まりとなっていた。そこで海夢は、漫画「生徒会長はNo.1ホスト」のキャラクター「鴻上麗」のコスプレをして参加しようとしていた。麗は女性だが男装をしてホストクラブで働くキャラクターで、題材としてはうってつけであった。さらに、「生徒会長はNo.1ホスト」は最近ドラマ化されたことで漫画ファン以外からも人気を集めている、大注目作品だったのだ。これを知った新菜は漫画を読むことから始めるが、読みながら感動して泣いてしまい、この作品がいかに素晴らしく、ファンから愛されているかを理解する。しかし問題は、ホストが着るスーツは細身に作られており、補正下着を使っても、身体のラインが出てしまうということだった。そのうえ今回は、衣装を作りながら、クラスの出し物の手伝いもしなくてはならないため、新菜は時間が非常に限られていることに悩むが、これをなんとかしようと考えた海夢は、自分が衣装を作ると言い出す。
鴻上麗
五条新菜はクラスメイトたちと話し合った結果、クラスの出し物の手伝いは最小限にして、鴻上麗の衣装製作に集中できることになった。クラスメイトたちは、ハロウィンパーティの件もあって新菜の技術を高く評価しており、ミスコンで優勝するためには、新菜の力が必要不可欠だと考えていたのだ。そんなクラスメイトたちに応援され、新菜と喜多川海夢は準備を進めていくが、新菜は男装をするうえで、今の海夢には何かが足りないと感じていた。それは、衣装のクオリティを上げることだけではなく、コスプレ中は男性らしい立ち居振る舞いをしてもらう必要があるということだった。そこで新菜は、クラスメイトの中で一番立ち居振る舞いが男らしい森田健星に頼んで、徹底的にレクチャーしてもらう。その後も、「生徒会長はNo.1ホスト」のファンである村上に衣装を褒められたり、小道具のレインボーローズの作り方を成蘭に教えてもらったりするなど、クラスメイトと交流しながら、ついに衣装を完成させるのだった。そして当日、新菜はクラスメイトたちに見守られながら、海夢のメイクをするという緊張の中で作業するが、海夢をミスコン1位にしたいという一心でメイクを完成させる。それと共に新菜は「生徒会長はNo.1ホスト」の登場キャラクターの一人である紬十喜子の思いも理解する。十喜子は麗をNO.1ホストにするために尽力し、そのためなら自分は脇役で構わないという考えの持ち主だった。新菜はこれまで十喜子の気持ちを理解できずにいたが、海夢を支える中で、十喜子に共感できるようになったのだ。この思いが実を結び、海夢はみごとミスコンで優勝する。
メディア化
テレビアニメ
2022年1月8日から、テレビアニメ版『その着せ替え人形は恋をする』がTOKYO MXほかで放送された。監督は篠原啓輔、シリーズ構成と脚本は冨田頼子、キャラクターデザインは石田一将が務めている。キャストは主人公の五条新菜を石毛翔弥、喜多川海夢を直田姫奈が演じている。
テレビドラマ
2024年10月8日から、MBS・TBS「ドラマイズム」枠にて放送。キャストは主人公の五条新菜を野村康太、喜多川海夢を永瀬莉子が演じている。
登場人物・キャラクター
五条 新菜 (ごじょう わかな)
とある高校の1年5組に在籍する男子。雛人形店「五条人形」の経営者の孫でもある。細めな体型の長身で、黒髪をベリーショートカットにしている。右目尻にほくろが一つある。従姉の美織には「わっちゃん」と呼ばれている。穏やかで心優しく、誠実な性格をしている。趣味は雛人形製作と雛人形鑑賞、雛人形と話すこと。子供の頃から雛人形が大好きで、将来の夢は雛人形の頭を作る「頭師(かしらし)」になることで、小学生の頃にはすでに勉強を始めていた。だが、同級生とは話題が全然かみ合わず、さらにこれが原因で友人ののんちゃんに嫌われてしまったことから、いつも一人で過ごしていた。しかし高校1年生のある日、クラスメイトの喜多川海夢に雛人形の趣味を知られ、尊敬されるようになる。またその腕を買われ、彼女のコスプレイヤー活動に協力することとなった。海夢がコスプレをするキャラクターと衣装が決まると、まずはそのキャラクターについて知るために登場作品を全編読んで、キャラクターの人物像を把握しようとする。その後、詳細な三面図を描いてから、衣装製作を開始する。また、作品の世界観やキャラクターのイメージカラーに合わせた服の素材やウィッグの色を選ぶようにしており、この細やかさに海夢からは全幅の信頼を得ている。両親は幼い頃に亡くし、頭師の祖父と二人暮らし。
喜多川 海夢 (きたがわ まりん)
五条新菜が通う高校の1年5組に在籍する女子。腰まで伸ばした亜麻色の髪の毛先部分に赤のグラデーションを入れたロングヘアをしている。身長は164センチで、細めな体型ながら胸が大きくスタイル抜群。ファッション雑誌の読者モデルとしても活動しており、コスプレをする時の名前はそのまま「まりん」。明るく素直な性格で、誰にでも分け隔てなく接する。そのためクラスの中心的な存在で、男女問わずに人気がある。趣味は漫画やアニメやゲームというオタク気質で、男性キャラクターよりも、女性キャラクターを好んでいる。そのため高校1年生のある日、特に好きなキャラクターである黒江雫のコスプレをしたいと考えるようになるが、自分ではうまく衣装の製作ができず、困っていた。そんな中、新菜の高い被服技術を知り、衣装製作を依頼する。これがきっかけで新菜と親しくなり、次第に思いを寄せるようになる。やや大雑把で不器用な一面があり、服を縫うどころか、つけまつげをつけることもままならない。また、好きなキャラクターに対しても、大まかにしか容姿を認識していないため、衣装づくりは新菜に任せっきりにしている。母親はすでに亡くなり父親と二人暮らしだが、父親は単身赴任中であるため、現在一人暮らし。
乾 紗寿叶 (いぬい さじゅな)
桜ノ宮女子高校に通う2年生の女子。乾心寿の姉。コスプレをするときの名前は「ジュジュ」で、喜多川海夢からは「ジュジュ様」と呼ばれている。前髪を目が隠れるほど伸ばして、ふんわりとした髪を胸の下まで伸ばしたロングヘアにしている。体形は非常に小柄で、実年齢よりも幼く見られることが多いが、とびきりの美少女。まじめな性格で、気が強くプライドも高い。幼い頃から魔法少女にあこがれていたが、ある日その夢を叶えることは不可能であると気づき、深く落ち込む。しかし、コスプレの世界であれば夢を叶えることができると考え、中学生の時にコスプレイヤーとして活動を始めた。当初は心寿に撮影してもらうだけにとどめていたが、ある日心寿からコスプレ写真をSNSに投稿しないかと相談されて承諾した。投稿後すぐに有名人となり、以来、インターネット上でのみ活動する人気コスプレイヤーとして知られるようになった。高校2年生のある日、SNS上で黒江雫のコスプレをした海夢を見かけ、その衣装の素晴らしさに心奪われる。そこで、制作者である五条新菜の情報を得て、雛人形店「五条人形」を訪れ、制作を依頼した。これがきっかけで、新菜たちと付き合うようになる。海夢のことは、キャラクターの容姿さえ気に入れば、作品の内容を知らなくてもコスプレする軽薄なコスプレイヤーだと思い込んでいた。しかし、すぐに海夢の人柄を知って偏見を抱いていたことを反省し、考えを改めた。
乾 心寿 (いぬい しんじゅ)
中学生の女子で、乾紗寿叶の妹。前髪を目が隠れそうなほど伸ばし、ふんわりとした胸の下まで伸ばした髪をロングヘアにしている。身長178センチの長身で、非常に胸が大きく、スタイル抜群。顔立ちも姉同様の美少女だが自分に自信がなく、高身長にコンプレックスを抱いているため、いつも猫背気味。気弱でおっとりとした性格をしている。趣味はカメラで主に風景や鳥の写真を撮っているが、紗寿叶がコスプレイヤーとして活動し始めてからは、彼女の専属カメラマンとしても撮影を行っている。しかし、写真撮影の優れた腕を持ちながら、コスプレの写真を撮ろうとしない紗寿叶を、もったいなく思っていた。そこである日、紗寿叶にSNSのアカウントを作り、インターネット上に写真を発表することを提案。紗寿叶の了承を得たことで、写真を投稿するようになった。五条新菜と喜多川海夢とは紗寿叶を通じて知り合い、海夢と紗寿叶の合同撮影である「合わせ」にもカメラマンとして参加することになった。実は乾心寿自身もコスプレにあこがれているが、言い出せずにいる。さらに女性キャラクターではなく、男性キャラクターのコスプレをしたいと思っている。
五条新菜の祖父 (ごじょうわかなのそふ)
雛人形店「五条人形」の経営者にして頭師(かしらし)の男性。年齢は48歳。五条新菜の祖父でもあり、早くに両親を亡くした新菜と二人暮らし。坊主に近い短髪に、無精ひげを生やしている。やや太めの体型で、仕事柄、作務衣(さむえ)を着ていることが多い。一見強面(こわもて)で近寄りがたい印象だが、実際は心優しく面倒見のよい性格をしている。新菜のことを温かく見守っているが、新菜が雛人形作りに夢中になるあまり、友人がいないことを薄々察しており、心配していた。しかし高校1年生のある日、新菜が喜多川海夢と親しくなり、彼女が着るコスプレ衣装を作っていることを知る。それからは二人の趣味を応援するようになり、新菜が作る衣装についても、アドバイスを送るようになる。一人前の頭師になるには、技術を磨くだけではなく人生経験も必要だと考えており、新菜が海夢との友人関係や新しい趣味を通じて成長することを期待している。少し思い込みの激しいところがあり、新菜が女性用ストッキングを持っていただけで混乱したり、乾紗寿叶を新菜の友人とカンちがいして、一度も会ったことのない彼を自宅に招いたことがある。
美織 (みおり)
五条新菜の従姉の若い女性。前髪をまとめて上げて額を全開にし、顎の高さまで伸ばしたウエーブボブヘアにしている。たれ目と、太いたれ眉が特徴で、唇の右下にほくろが一つある。明るく穏やかな性格をしている。新菜と五条新菜の祖父とは別々に暮らしているが、新菜の祖父が倒れた際は、五条家よりも自分の家の方が病院から近いという理由で、一時的に新菜の祖父を自宅に住まわせた。その後も、何かと二人の面倒を見ている。
菅谷 乃羽 (すがや のわ)
五条新菜が通う高校の1年5組に在籍する女子。喜多川海夢の友人。新菜と海夢のクラスメイトでもある。クラスメイトの一部からは苗字の「菅谷」の「すが」を逆さまにした「ガースー」というあだ名で呼ばれている。前髪を目の高さで切りそろえ、胸の下まで伸ばしたツートンカラーのロングヘアを、頭の高い位置でツインテールにしている。小柄な体型で、思ったことをはっきり言う素直な性格をしている。海夢を通じて新菜とも話すようになった。アニメや漫画、ゲームには明るくなく、海夢の趣味や彼女の好きな作品も知らない。しかし音楽全般が大好きで、カラオケでは率先してマイクを握る。
黒江 雫 (くろえ しずく)
人気アダルトゲーム「聖♡ヌルヌル女学園 お嬢様は恥辱倶楽部 ハレンチミラクルライフ2」に登場する、学生の若い女性キャラクター。前髪を目が隠れるほど伸ばし、肩につくほどまで伸ばした、黒に近い紫色のボブヘアにしている。たれ目でまつげが長く、胸が大きい。特にゴシックロリータファッションを好んで身につけている。耳にはいくつものピアスを付けており、舌にもピアスをしている。愛称は「雫たん」。クールで不愛想な性格で、主人公に対しても出会った当初はまったく笑顔を見せない、近寄りがたい人物として知られている。しかしストーリーが進行し、主人公と親しくなるうちにさまざまな表情を見せるようになるため、喜多川海夢はそこに魅力を感じている。
二階堂 シオン (にかいどう しおん)
人気女児向けアニメ「フラワープリンセス烈!!」に登場する、小学3年生の女性キャラクター。二階堂ネオンの妹でもある。主人公のライバル的な存在で「プリンセスリリィ」に変身して戦う。愛称は「シオンたん」。ライバルのミライと、姉のネオンと共に、白鳥朔夜に片思いしている。天才的な能力を持つが生意気で、他人に対しては基本的に冷たく、当たりも強い。唯一ネオンのことだけは慕っているが、ある日ネオンの正体が敵の一人である「ブラックロベリア」であることに気づき、ショックで悪の道に堕ちる。以来、姿を変えて「ブラックリリィ」と名乗るようになった。放送当時は主に女子小学生と、成人男性を中心に人気があった。乾紗寿叶も二階堂シオンの熱烈なファンで、シオンの不幸な生い立ちや悲しい運命に負けず、クールで不敵な姿勢を崩さないところにあこがれている。また、紗寿叶が中学生の時に初めてコスプレをしたのも、シオンが変身した「プリンセスリリィ」の衣装である。
二階堂 ネオン (にかいどう ねおん)
人気女児向けアニメ「フラワープリンセス烈!!」に登場する、若い女性キャラクター。二階堂シオンの姉でもある。前髪を耳の下の高さまで伸ばして真ん中で分け、腰まで伸ばしたロングヘアにしている。左目は前髪で完全に隠れていて見えない。喜多川海夢は「おねーたま」と呼んでいる。友人のそうまと白鳥朔夜とは幼なじみ。自身の妹のシオンと、そうまの妹のミライを含め、三人そろって朔夜に密かに思いを寄せていた。しかしある日、そうまと朔夜が男性同士で交際していることを知り、失恋のショックで悪の道に堕ち、以来「ブラックロベリア」として主人公たちの前に立ちはだかるようになる。ブラックロベリアになってからは大きく雰囲気が変わり、髪の色も瞳の色も違う。そのため、実の妹であるシオンも、ブラックロベリアがネオンであることにしばらく気づかなかった。
颯馬 (そうま)
人気女児向けアニメ「フラワープリンセス烈!!」に登場する若い男性キャラクター。主人公である少女「ミライ」の兄で、二階堂ネオンの友人でもある。そのためファンからは「颯馬お兄ちゃん」と呼ばれることが多い。黒髪ストレートヘアの涼しげな印象で、クールなイケメン。弓道部に所属しており、スポーツ万能の頼れるリーダー的な存在。作中では、同性のさくやといい雰囲気で、明確な描写はないものの、交際している様子。
ベロニカ
格闘ゲーム「KILLING GIGS」に登場する若い女性キャラクター。喜多川海夢からは「ベロニカたゃ」と呼ばれている。アイボリー色のセミロングウルフカットヘアで、金色の瞳とギザギザの鮫歯に褐色肌を持つ。引き締まった身体に極端に露出度の高い服装を身につけている。凶暴な性格で、懲役6万年の受刑者でもある。悪党同士を戦わせる賭け事に、賭けられる側の悪党として参加している。
リズ
4コマ漫画「超売れっ子高校生ラノベ作家の俺が毎晩サキュバスにせまられて困っています」に登場する若い女性キャラクター。喜多川海夢からは「リズきゅん」と呼ばれている。種族はサキュバスで、紫がかったピンク色のストレートロングヘアをハーフツインにしている。緑の瞳に角と尻尾を生やし、耳は尖(とが)っている。かわいらしい容姿ながら一人称は「ボク」で、話し方も中性的な雰囲気を漂わせている。主人公の要を気に入り、彼が寝ているあいだに精気を吸おうとして近づく。しかし、要はライトノベル作家としての執筆作業に夢中で眠ようとしないため、あの手この手で眠らせようと画策しているが、いつも失敗に終わっている。チョコレートが大好き。
初瀬川 昴 (はつせがわ すばる)
アイドル育成シミュレーションゲーム「スペースアイドル コスモラバーズ」に登場する、高校生兼アイドルの女性キャラクター。喜多川海夢からは「すばるん」と呼ばれている。星守(ほしもり)アイドル高校に通う女子で、段をつけたセミロングヘアに、頭頂部の髪の毛をリボンのように結んだ独特なヘアスタイルをしている。一見ふんわりとしたかわいらしい雰囲気ながら、気が強く自信家でもある。アイドルとしての自分に強い誇りを持っている。また、プレイヤーの分身である「マネージャー」に一途な愛を注いでおり、ファンには目もくれない。そのため、ファンサービスをまったくしない「塩対応」のキャラクターとしても知られている。作品のファンからは非常に人気があり、「総選挙」では2位となった。
姫野 あまね (ひめの あまね)
女装コスプレイヤーの大学生の男子。「姫野あまね」はコスプレをする時の名前で、本名は「千歳」。小柄な体型で、ストレートショートヘアにしている。中性的なかわいらしい顔立ちで、声も低くないため、女装をしている時は男性だと気づかれることはない。穏やかで落ち着いた性格ながら、自分の容姿に自信が持てずに鬱屈とした日々を送っていた。そんな高校2年生のある日、姉の勧めでメイクを試したところ、違う自分に驚きながらも興味を持つ。そして姉の協力を得てメイクを勉強し、女装するようになった。しかし、大学生になってからできた恋人には、女装趣味を理解してもらえず、別れた過去がある。そのため、今でも女装趣味を打ち明けると嫌われてしまうのではないか、と不安に思っている。そんなある日、軽い気持ちでコスプレイベントに参加し、五条新菜と喜多川海夢と出会う。メイクや服装だけではなく、女性らしく見せる方法もつねに研究しており、コスプレ時は立ち居振る舞いも非常に女性的。そのため、女装した姫野あまねの写真を見た森田健星は、完全に女性だとカンちがいしていた。
十六夜 ありさ (いざよい ありさ)
コメディアニメ「こちら月夜野♡カンパニ~」に登場する若い女性キャラクター。「月夜野カンパニー」に所属する殺し屋で、喜多川海夢からは「ありしゃ」と呼ばれている。藍色のロングウェーブヘアに青い瞳を持ち、バニースーツに燕尾服を着用している。仲間の天城(あまぎ)くれは、御神楽(みかぐら)こまりと三人一組で行動しているが、扱いとしてはアルバイト従業員で、待遇はよくない。一見クールで近寄りがたい印象だが、仲間思いの心優しい性格をしている。また生真面目で、社長に用意されたバニースーツを仕事には似つかわないと思いながら、着てしまうという天然な一面がある。
宇佐見 (うさみ)
手芸店で働く中年の男性。ストレートショートヘアに丸眼鏡をかけている。穏やかな性格で物腰柔らかく、ほっそりした体型の上品な人物。ある日、来店した五条新菜に衣装作りのアドバイスをしたことで知り合い、それ以来、新菜が素材を買いに来るたびに手伝うようになる。当初は新菜が一人で来店し、女性用の衣装を作ろうとしていたことから、新菜が女装をしてコスプレをしているとカンちがいしていた。その後も服装は本人の自由だととらえて応援していたが、のちに喜多川海夢も来店したことで真相が明らかになる。
森田 健星 (もりた けんせい)
五条新菜が通う高校の1年5組に在籍する男子。新菜と喜多川海夢のクラスメイト。ウルフカットヘアで、立ち居振る舞いが堂々としている。ややがさつで思ったことをはっきりと言うが、素直で単純な性格をしている。新菜とはあまりかかわりを持っていなかったが、共にハロウィンパーティに参加したことがきっかけで、少しずつ話すようになる。のちに文化祭では新菜の頼みで、海夢に男性らしい立ち居振る舞いを教えた。その見た目とは裏腹に家での立場は弱く、テレビのチャンネル権もない。年上の女性が大好き。
柏木 四季 (かしわぎ しき)
五条新菜が通う高校の1年5組に在籍する男子。新菜と喜多川海夢のクラスメイト。真ん中分けにしたショートヘアで、眼鏡をかけている。クールな落ち着いた性格で、クラスのまとめ役的な存在。森田健星とは仲がよく、健星の正直すぎる言動をたしなめたり、つっこみを入れたりしている。兄が美容師の専門学校に通っていることもあり、男性がメイクやネイルアートをすることを、自然なものだと受け入れている。新菜とはあまり交流はなかったが、共にハロウィンパーティに参加したことがきっかけで、少しずつ話すようになる。そのため、文化祭では新菜が多忙すぎることをいち早く察知し、新菜が自分の意見を言いやすいようにフォローした。
村上 (むらかみ)
五条新菜が通う高校の1年5組に在籍する男子。新菜と喜多川海夢のクラスメイト。がっしりした体型で、刈り上げショートヘアにしている。「生徒会長はNo.1ホスト」の大ファンで、妹といっしょにテレビドラマ版を見たのをきっかけに夢中になる。そのため、文化祭で喜多川海夢が鴻上麗のコスプレをすることになった際は、内心喜んでいた。しかし、少女漫画「生徒会長はNo.1ホスト」と自分のパブリックイメージがかけ離れているため、なかなかファンであることを言い出せずにいた。だが、周囲の後押しもあってファンであるのを打ち明け、新菜の作った衣装を撮影させてもらったり、クラスメイトと作品について語り合えるようになった。麗も好きだが紬十喜子のことも好きで、彼女にはぜひ幸せになってもらいたいと願っている。
成蘭 (せいら)
五条新菜が通う高校の1年5組に在籍する女子。新菜と喜多川海夢のクラスメイト。姫カットのボブヘアを2色に染めた個性的な髪型で、眠そうな瞳とゆっくりした話し方により、どこかアンニュイな雰囲気を漂わせている。しかし実際は快活な性格で、笑顔がかわいらしい。小学生の時の自由研究でレインボーローズを作ったことがあり、文化祭ではその経験を活かして新菜と海夢の衣装製作を手伝った。
鴻上 麗 (こうがみ れい)
少女漫画「生徒会長はNo.1ホスト」に登場する高校生の女性キャラクター。黒髪ストレートショートヘアにした長身細身の美形で、中性的ながら上品な美しさを持つ。とある女子高校で生徒会長を務める容姿端麗および成績優秀で、スポーツ万能の完璧な人物。また、性格も控えめで誰にでも分け隔てなく接し、校内でファンクラブがあるほどに人気が高い。しかし、両親を亡くしているため家計が苦しく、学校には内緒で兄といっしょにホストクラブ「レインボーローズ」で働いている。ホストクラブでは「レイ」の源氏名で、かつらをかぶって男装している。女性であるため女性客の気持ちをよく理解し、細やかな接客が人気で、店ではNo.1ホストに上り詰めた。しかし女性であることは、熱心に通っている客には知られているが、それでも構わないと思わせるほどの人間的魅力にあふれている。作品の主人公である「三島暦」の温かな人柄や、彼女がいつもの自分のために作ってくれるお弁当のことが大好きだが、自分の気持ちをなかなか信じてもらえずに悩んでいる。
紬 十喜子 (つむぎ ときこ)
少女漫画「生徒会長はNo.1ホスト」に登場する若い女性キャラクター。とある会社の社長を務めており、ホストクラブ「レインボーローズ」に通っている。鴻上麗(レイ)の売り上げに最も貢献している上客で、レイのファンにも一目置かれている。巻き髪ロングヘアに露出度の高い服を身につけ、セクシーで気高く、少し近寄りがたい印象の人物。レイが女性であることを理解したうえで応援しており、レイがホストとして輝けるのであれば、自分はサポート役で構わないと考えている。作品の主人公である「三島暦」に対しては基本的には冷たいが、暦が危機に陥った時には率先して助けている。
その他キーワード
聖♡ヌルヌル女学園 お嬢様は恥辱倶楽部 ハレンチミラクルライフ2 (せいんとぬるぬるじょがくいん おじょうさまはちじょくくらぶ はれんちみらくるらいふつー)
人気アダルトゲーム「聖♡ヌルヌル女学園 お嬢様は恥辱倶楽部 ハレンチミラクルライフ」の続編で、黒江雫が登場する作品。略称は「ヌル女2」。主人公は聖♡ヌルヌル女学園の孫で、ある日、訳あって本来女子校である聖♡ヌルヌル女学園に、唯一の男子生徒として入学することになる。さらに学園長命令で「恥辱部」への入部を命じられた主人公は、学園で出会った女性キャラクターたちの姓奴隷にさせられたり、逆に彼女たちを性奴隷として扱ったりと、ハードな学校生活を送ることになる。凌辱や性奴隷といった過激な展開や単語が飛び交うが、その多くは愛ゆえのもので、物語も感動的なことで知られており、爆発的なヒットを記録した。雫をはじめゴシックロリータファッションの女性キャラクターが多く、アニメ化も決定している。
フラワープリンセス烈!! (ふらわーぷりんせすれつ)
全126話の人気女児向けテレビアニメ。二階堂シオンと二階堂ネオンが登場する作品でもある。魔法少女ものだが、戦闘は魔法よりも肉弾戦が中心となっている。さらに、人間関係が非常に複雑なことでも有名で、同性間での恋愛は珍しくなく、交際しているカップルの中には教師と生徒という関係の者までいる。
生徒会長はNo.1ホスト (せいとかいちょうはなんばーわんほすと)
累計1000万部を突破している人気少女漫画。略称は「生ホス」。とある女子高に転校して来た主人公の「三島暦」と、その学校で生徒会長を務める鴻上麗を中心としたラブストーリーとなっている。「レイ」の源氏名で学校には内緒でホストクラブで働く麗と、偶然その秘密を知ってしまった暦が、学校とホストクラブの二つの世界で交流を深めていく。特に人気があるのが、退勤後の麗が夜の公園で暦と会って暦の作ったお弁当を食べながら、二人の交流を描いたシーン。テレビアニメ化やテレビドラマ化しており、特にテレビドラマ版は、人気女優のMICOが演じたことでも話題になった。そのため知名度は非常に高く、五条新菜のクラスメイトたちも、「生徒会長はNo.1ホスト」を見ていた。MICO以外のキャストも豪華で、キャスト目的の視聴者も多い。
書誌情報
その着せ替え人形は恋をする 13巻 スクウェア・エニックス〈ヤングガンガンコミックス〉
第1巻
(2022-11-24発行、 978-4757559202)
第2巻
(2018-11-24発行、 978-4757559219)
第3巻
(2019-05-25発行、 978-4757561380)
第4巻
(2019-10-25発行、 978-4757563551)
第5巻
(2020-05-25発行、 978-4757566576)
第6巻
(2020-11-25発行、 978-4757569591)
第7巻
(2021-04-24発行、 978-4757572126)
第8巻
(2021-10-25発行、 978-4757573444)
第9巻
(2022-03-25発行、 978-4757578371)
第10巻
(2022-09-24発行、 978-4757581012)
第11巻
(2023-03-25発行、 978-4757584259)
第12巻
(2023-09-25発行、 978-4757587489)
第13巻
(2024-05-24発行、 978-4757591325)
その着せ替え人形は恋をする 特装版 10巻 スクウェア・エニックス〈SEコミックスプレミアム〉
第10巻
(2022-09-24発行、 978-4757581029)
その着せ替え人形は恋をする 特装版 オリジナルアクリルジオラマ付き 13巻 スクウェア・エニックス〈SEコミックスプレミアム〉
第11巻
(2023-03-25発行、 978-4757584266)
第12巻
(2023-09-25発行、 978-4757587496)
第13巻
(2024-05-24発行、 978-4757591332)