たまのこしいれ ―アシガールEDO―

たまのこしいれ ―アシガールEDO―

実写ドラマ化もされた森本梢子の代表作『アシガール』の続編。令和時代と江戸時代の日本を舞台にしている。タイムマシンで江戸時代にタイムスリップし、なりゆきで玉姫の代わりに大名家と結婚することになってしまった速川月。時を超えて巻き起こす騒動や、彼女の結婚相手となった若君・志喜晴貴との恋愛模様を描いたタイムトラベル・ラブコメディ。集英社「ココハナ」2023年4月号より連載の作品。

正式名称
たまのこしいれ ―アシガールEDO―
ふりがな
たまのこしいれ あしがーるえど
作者
ジャンル
ラブコメ
 
タイムトラベル
レーベル
マーガレットコミックス(集英社)
巻数
既刊2巻
関連商品
Amazon 楽天

時を超えた恋を描くラブコメディ

本作は現代日本と江戸時代の日本をタイムマシンで行き来しながら繰り広げられる、時代を超えた恋愛をテーマにしている。前作の主人公・速川唯の姪っ子にあたる速川月が、本作の主人公を務める。父親の尊が作ったタイムマシンをうっかり起動させたことで、玉姫の身代わりとして志喜晴貴に嫁ぐことになった月の活躍と恋愛模様が、歴史ファンタジーやラブコメディを交えて展開される。前作『アシガール』は現代日本と戦国時代を舞台にしたラブコメディで、実写ドラマ化をはじめとする多数のメディア化がされている。

江戸時代で訳あり美少年と出会う

時は令和。祖父母と平和に暮らす発明オタクの月のもとに、かつて戦国時代の若君と結ばれた唯の子孫・玉姫と家臣の天野勇之進信重が、江戸時代からやって来た。思い人である勇之進と結ばれず、政略結婚を承諾した玉姫を不憫に思った月は、興味本位で「天下唯一尊の懐剣」(尊の作ったタイムマシンの起動スイッチ)に触れてしまい、江戸時代にタイムスリップする。輿入れ前夜に玉姫が失踪したことで城中が大騒ぎの中、彼女のフリをして輿入れすることになった月は大名家の若君・晴貴と出会うが、晴貴はほとんど月の前に姿を見せないなど、彼の抱える事情は謎に包まれていた。

年下の不愛想な夫を救うために奮闘する

初対面の時から月にそっけない態度を取る晴貴の印象は最悪だったが、病弱な彼はなかなか外に出ることもできず、ほとんど誰にも会っていないことが判明する。さらに探りを入れていると、晴貴は何者かによって毒を盛られており、以前から続く体調不良もそれが原因だった。当初は穏便に輿入れを済ませて現代に帰るつもりだった月は、晴貴のことが放っておけなくなり、犯人を突き止めて彼を救うために奔走する。晴貴のさまざまな危機をとおして、志喜家とその関係者が抱える複雑な事情や恐ろしい陰謀が、物語が進むにつれて明らかになる。また、急接近する月と晴貴の恋の行方や、現代と江戸時代を行き来しながら展開される歴史ファンタジー要素も見どころとなっている。

登場人物・キャラクター

速川 月 (はやかわ つき)

女子高校生で、速川唯の弟・速川尊の一人娘。年齢は17歳。切りそろえた黒髪をロングヘアにしている。天才発明家である父親の尊に似て、天才肌の発明オタクで、機械いじりやもの作りを趣味としている。両親はアメリカ暮らしのため、祖父・速川伸行と祖母・速川育代と暮らしている。かつてタイムマシンを発明した尊の影響で幼少期から知的好奇心旺盛で、時折思いもよらない行動をして周囲を振り回している。江戸時代から令和時代の日本にやって来た玉姫の身代わりとして、大名家の嫡男・志喜晴貴に輿入れする。つねに眼鏡をかけているものの、江戸時代ではほとんど外しているために視界がぼやけている。

志喜 晴貴 (しき はるき)

江戸時代の大名家・志喜家の嫡男。年齢は15歳。切りそろえた黒髪を首の後ろでまとめた美少年。体が弱かったために結婚を急がされ、玉姫との政略結婚が決定する。玉姫の身代わりとして輿入れしてきた速川月が偽者とは知らないままで夫婦となるも、体調不良が続き彼女の前にもほとんど姿を現さない。実は志喜家関係者のうちの何者かに命を狙われており、体調不良も毒を盛られていることが原因。結婚後のさまざまな出来事をとおして、月の優しさに惹かれていく。

前作

アシガール

メディア化もされた『研修医 なな子』や『ごくせん』で知られる森本梢子の代表作の一つ。うっかり戦国時代にタイムスリップした女子高生速川唯が、一目ぼれした若君を守るため足軽として奮闘する戦国ラブ・コメディ... 関連ページ:アシガール

書誌情報

たまのこしいれ ―アシガールEDO― 2巻 集英社〈マーガレットコミックス〉

第1巻

(2023-10-25発行、 978-4088448404)

第2巻

(2024-06-25発行、 978-4088430263)

SHARE
EC
Amazon
logo