概要・あらすじ
高校1年生の辻村葵は、入学してから2か月近くたつのに友達もおらず独りぼっち。この1週間は声も発しておらず、クラスメイトに名前も覚えてもらえない。一方、葵の兄、樹はイケメンでスポーツ万能、バスケ部の次期キャプテンと噂(うわさ)される人気者だった。葵は正反対の兄と比べられ、卑屈になってしまう自分が嫌だった。席替えで隣の席になった水沢世那は、兄と同じバスケ部。彼も背の高いイケメンでクラスの人気者だった。彼から「樹さんの妹だよね」と聞かれた葵は、一旦は噓をつくが「兄妹だということを周りには知られたくない」と世那に伝える。葵の母は売れっ子の少女漫画家で、ご飯作りは葵が担当していた。ある日、樹が夕飯時に世那を家に連れてきた。急に来られては困ると怒る葵と、泊まっていけとイケメンにはしゃぐ母。夕食後、ペットの犬、エマの散歩に出かけることになった葵、樹、世那の三人。コンビニで樹が買い物をしている間、エマを見て笑顔を見せる葵に、世那は「そういう顔、学校でもすればいい」「いいところあるんだからもっと自信持っていい」と励まし、「お前の人生は最初からお前が主人公なんだから。人と比べることじゃない」とアドバイスをした。そして樹が戻ってきて、葵の自己評価を上げるには「恋をすればいいのではないか」という話になる。最初は反発する葵だったが、「恋をすることで自分を変えられるかもしれない。自分に足りないのは行動を起こす勇気だ」と思い直す。こうして葵は少女漫画のような恋を目指し、モテ男子の樹と世那から恋のレクチャーを受けることになるのだった。
登場人物・キャラクター
辻村 葵 (つじむら あおい)
高校1年生の女子。黒髪で前髪が長く、メガネをかけた地味な女の子。母親は「つじむらうの」というペンネームの少女漫画家で、兄はスポーツ万能のイケメン。小さな頃はピアノに水泳、バレエを習い、努力もしたが身につかず、挫折してしまう。才能ある家族と比べられることで、劣等感に苛(さいな)まれ、いつしか卑屈になってしまう。目立たないように生きてきたため、友達もできず、独りぼっち。華のある人とは人種が違うと極端に自己評価が低い。学校では友達がいなくても平気なフリをしている。
水沢 世那 (みずさわ せな)
高校1年生の男子。バスケ部に所属している。辻村葵の兄、樹に憧れて今の高校に入学した。背が高く、スタイルの良いイケメン。葵と同じクラスで、隣の席にいる。特技は手品。自信のない葵の背中をそっと押してくれる優しい男の子。
辻村 樹 (つじむら いつき)
辻村葵の兄。高校二年生の男子。バスケ部に所属している。スポーツ万能で、次期キャプテン候補と噂(うわさ)されている。チャラ男でイケメンであり、明るく気さくなお調子者で、シスコンでもある。赤ちゃんの時からモテ期は続いており、自分がモテることも自覚している。どこでもバク宙ができる。母親は「つじむらうの」というペンネームの少女漫画家。
書誌情報
主人恋日記 9巻 小学館〈フラワーコミックス〉
第1巻
(2021-12-24発行、 978-4098714803)
第2巻
(2022-04-26発行、 978-4098716609)
第3巻
(2022-08-26発行、 978-4098717033)
第4巻
(2023-03-24発行、 978-4098717859)
第5巻
(2023-05-25発行、 978-4098720965)
第6巻
(2023-09-26発行、 978-4098722365)
第7巻
(2024-01-26発行、 978-4098724765)
第8巻
(2024-05-24発行、 978-4098725793)
第9巻
(2024-09-26発行、 978-4098726677)