日常系吸血ラブコメディ
本作の主人公は、ごく普通の共学校、樫ノ木台高校に転校してきた吸血鬼のルナ。クールな外見とは裏腹に、じつは血を吸うのがものすごく下手というギャップを持った美少女である。そんな彼女に手を差し伸べたのが、クラスメイトの大鳥辰太。ルナの欠点克服ため、吸血の練習台になる。血を吸っている間のルナは、赤ん坊のような二頭身キャラになるため、辰太はママになったような幸せな気分に包まれる。本作は、学園の日常に吸血鬼というファンタジー要素を加えたラブコメディ漫画。次々と人を虜にし、守ってあげたくなるようなドジっ子吸血鬼、ルナの愛らしさが魅力となっている。
モブ系男子×ポンコツ吸血女子
辰太はクラスでも地味なモブ系男子。派手目な転校生のルナと関わることはないだろうと思っていたが、掃除当番で二人きりになり、彼女の意外な一面を見ることになる。優しい性格の辰太は、血の代わりにお菓子ばかり食べているルナに、自ら吸血の練習台を申し出る。一方ルナは、ミステリアスな雰囲気と圧倒的な存在感で高貴な吸血鬼のようにみえたがが、じつはキャラを演じていただけ。実際は吸血鬼のくせに血を吸うのが下手というドジっ子だった。やがて二人は血を吸う者、吸われる者として互いに欠かせない存在となり、次第に好意を抱くようになる。
吸血鬼を取り巻く個性的なキャラクター
ルナの魅力に取り憑かれた者は辰太だけではない。バレー部の主将と図書委員を務める佐久間瑛子は、図書室で辰太の血を吸うルナを目撃し、自分も吸われてみたいと興味を示す。そして実際に血を与えた際、小さくかわいい姿になったルナに悶絶する。また、瑛子の中学からの友人である楠木美紗は、ツンツンしているが心配性。いつもお腹をすかせているルナの誕生日に大量のお菓子をプレゼントした。こうしてルナは、出会う人々を次々と虜にし、どんどん甘やかされていく。また他にも、ルナの母で人見知りの吸血鬼、白百合や、その友人の土地神で樫ノ木台高校の理事長を務める霧峰みすずといった個性的なキャラクターが登場し、奇想天外でコミカルなストーリーを繰り広げる。
登場人物・キャラクター
石川 月菜 (いしかわ るな)
樫ノ木台高校2年A組に転校してきた吸血鬼の美少女。愛称は「ルナ」。日光対策は日焼け止めで大丈夫だが、川や大雨は苦手。また、吸血鬼なので写真に写らない。成績優秀、スポーツも万能でクラスでも注目の的になっている。ミステリアスな雰囲気と圧倒的な存在感で高貴なふるまいを演じていたが、じつは天然なドジっ子。人の血を上手く吸えないという弱点を持っており、空腹時はお菓子やトマトジュースでごまかすことも多い。クラスメイトの辰太が練習台となり、血を吸う練習に励んでいる。辰太と同じ美術部に入部した。
大鳥 辰太 (おおとり たつた)
樫ノ木台高校2年A組の男子高校生。美術部部長を務めている。実家は地酒の蔵元でもある酒屋で、地味で目立たないモブ系男子だが、掃除当番がきっかけでルナと出会い、次第に明るくなっていく。ルナの吸血の練習台で、毎日のように血を吸われるため、腕は傷だらけである。なお、ルナによると辰太の血はものすごく美味いらしい。
書誌情報
ちゃんと吸えない吸血鬼ちゃん 全9巻 KADOKAWA〈ドラゴンコミックスエイジ〉
第1巻
(2021-10-08発行、978-4040743141)
第2巻
(2022-03-09発行、978-4040744643)
第3巻
(2022-09-09発行、978-4040746715)
第4巻
(2023-04-07発行、978-4040749389)
第5巻
(2023-10-06発行、978-4040751719)
第6巻
(2024-05-09発行、978-4040754413)
第7巻
(2024-10-09発行、978-4040756455)
第8巻
(2025-04-09発行、978-4040758688)
第9巻
(2025-10-09発行、978-4040761220)







