ぢべたぐらし あひるの生活

ぢべたぐらし あひるの生活

島で暮らすあひるを主人公に、さまざまな個性豊かな鳥をはじめとした生き物たちの生活を、コメディタッチに描くフルカラー4コマ漫画。「クロフネZERO」にて2011年4月から2012年5月まで掲載された作品。続編に『ぢべたぐらし シナガとコーチン』『ぢべたぐらし なんかのヒナ』がある。

正式名称
ぢべたぐらし あひるの生活
ふりがな
ぢべたぐらし あひるのせいかつ
作者
ジャンル
日常
関連商品
Amazon 楽天

あらすじ

あひるは島で暮らすマイペースな鳥。あひるの住む島にはニヒルでダーティなフクロウのカラフトおじさんや、魚取りがまだまだ未熟なあひるの友達のササゴイ、そしてあひるの天敵のワニキツネなど、個性豊かでさまざまな動物たちが日常を過ごしている。こうした環境の中、あひるは日々マイペースに生活を謳歌していた。

メディアミックス

TVアニメ

2013年4月から2014年3月にかけて、NHK BSプレミアム『おとうさんといっしょ』内で短編FLASHアニメが放送された。キャラクターデザインとシリーズディレクターは未乃タイキ、音楽は宮崎誠が担当している。主なキャストはあひる役を松野太紀、ナレーターを田中直樹が務めている。

登場人物・キャラクター

あひる

あひるの住む島で暮らすオスのアヒル。飛べない・逃げるのが遅い・うっかり屋の三拍子そろった、自然界では到底生きていけないような存在。さらに自意識過剰で思い込みが激しく、妙な勘違いをしては他の鳥たちを振り回すことが多い。基本的にマイペースでのんびりした性格だが、換羽の時だけは機嫌が悪くなり、周囲に対して攻撃的になるという一面を持つ。 好物は草。

カラフトおじさん

あひるの住む島で暮らすオスのカラフトフクロウ。夜行性のため、昼間は活動をせずに寝ていることが多い。寡黙で自ら発言することは少ない。食事をする際に、「君みたいな鳥を食べてみたい」と発言し、コマドリを脅かしたことがある。また、あひるの住む島では他の鳥から信頼されている。

コマドリ

あひるの住む島で暮らすコマドリ。カラフトおじさんのもとを訪れ、よく話をしている。基本的にカラフトおじさんに対しては好意的だが、鳥を食用にしていることを知った時にはさすがに驚愕した。

ヨウム

あひるの住む島で暮らすヨウム。あひるからは態度が冷たいと思われている。また、羽の手入れなどで使う脂粉をまき散らすので、手入れをした後の場所を、あひるに降雪地帯と勘違いされたこともある。物知りで、あひるに「泥遊びでうかうかしていると固まってしまい、そのまま死ぬこともある」と注意を促したことがある。

ワニ

あひるの住む島の危険地帯である湖の一帯で暮らすワニ。あひるの住処からほど近い場所に住んでいるため、出番が多い。あひるが誤って住処に入り込んで来た時には容赦なく噛みついた。

キツネ

あひるの住む島の危険地帯である森の一帯で暮らすキツネ。あひるの住処からほど近い場所に生息しているため、出番が多い。あひるを見つけると襲ってくるので、あひるも常日頃から警戒している危険な動物。

ササゴイ

あひるの住む島で暮らすオスのササゴイ。クールな性格で、ぶっきらぼうな口調でしゃべる。まだ子供のため魚取りは下手。夢はいつか大きな魚を取れるようになること。あひるとは仲の良い友達。

はとくん

あひるの住む島で暮らすオスのハト。はとさんに強い想いを寄せており、何度も告白するが、鼻やワキに羽毛を付けていたことが原因で幻滅されている。カラフトおじさんにそのことを相談すると、「お前は一生一人だろう」と厳しい意見をもらう。

はとさん

あひるの住む島で暮らすメスのハト。体毛が真っ白。はとくんを内心いいなと思っていたが、告白の度に鼻やワキに羽毛を付けていたので、嫌悪感を覚えている。

ダイサギ

あひるの住む島で暮らすメスのダイサギ。コサギからは物知りと思われて尊敬されているが、実際は知ったかぶりをしているだけのことが多い。あひるを見た時も「あひぬ」と間違えたり、あひるが昼寝場所を探している姿を目撃して、「自分探しをしている」と誤認していた。

コサギ

あひるの住む島で暮らすメスのコサギ。ダイサギの友人で、ダイサギを物知りだと思い込んで尊敬している。何かと知ったかぶりしがちなダイサギとは対照的に、自分が知らないことや不確定なことは、素直に「分からない」と答える正直な性格。何かあると、すぐダイサギに疑問を投げかけるが、その度に間違った情報を与えられている。

ツバメ

あひるの住む島で暮らすメスのツバメ。4羽の幼い雛鳥を持つ親鳥。いつも自分の子供のためにエサを探して飛び回っている。しかし、その子供たちの間でエサを巡り、暴力行為が横行する、熾烈な争いが起こっていることは知らない。

モモイロペリカン

あひるの住む島で暮らすモモイロペリカン。水辺に生息しており、普段は魚を食べている。しかし、昼寝場所を探していたあひるに、鳥を食べているところを目撃されており、あひるに昼寝場所を変更させるほどの恐怖感を与えていた。

ちょいハゲ兄さん (ちょいはげにいさん)

あひるの住む島で暮らすオスのシロハラインコ。他のシロハラインコと比べて頭に小さなハゲがあるのが特徴。仲間内で森の木の実を全部食べようとしていた際に、満腹で諦めかけていた仲間に、ハッパをかけて励ましていた熱い心の持ち主。

まつげ兄さん (まつげにいさん)

あひるの住む島で暮らすオスのシロハラインコ。他のシロハラインコよりも長く伸びたまつげが特徴。仲間内で森の木の実を全部食べようとしていた際に、やみくもに食べるだけでなく、まずは消化の悪い種を取り除いた後に食べることを提案するなど、冷静な判断力を持つ。

サイチョウ

あひるの住む島で暮らすオスのサイチョウ。「森の伝道師」の異名を持ち、道徳から逸脱した行為を決して許さない正義感の強い性格。特に「因果応報」を強く信じている。実は2児の父親で、嫁は子育てに没頭して巣に引きこもりがち。自身はせっせと食料を探して、嫁と子供にエサを運んでいる。

ウロコインコ

あひるの住む島で暮らすオスのウロコインコ。ちょいハゲ兄さんとまつげ兄さんをはじめとしたシロハラインコたちを相手に、どちらが多くの木の実を食べ切れるかの勝負を仕掛けた。木の実を回転しながら無差別に食べる「ローリングキャッチ・ザスパイラル」という必殺技を持つ。

ハヤブサ

あひるの住む島で暮らすハヤブサ。暇だからという理由で、誰が一番多くインコを狩れるかを競う「インコ狩り」をしようと提案。シロハラインコのいる森へ仲間を引き連れて向かった。この時、シロハラインコたちは第一次インコ戦争の後で、満腹で動けなかった。

キジ

あひるの住む島で暮らすキジ。大声で叫ぶことが何より大好きで、さまざまな話題を大声で周りに言いふらしている。その中にはスキャンダラスな内容や、鳥たちの知られたくない情報も含まれているため、周囲から恨みを買っている。逃げ足が異常に速い。

キンクロハジロ

あひるの住む島で暮らすオスのキンクロハジロ。結婚して子供もいるが、その子供も一人前になっているため、第二の人生を歩もうと考えている。とりあえず今は、密かに同じオスのキンクロハジロと一緒に生活したいと考えている。

ボス

あひるの住む島で暮らすオスのスズメ。スズメ界ではその名の通りボスの座に就いている。しかし、高圧的な態度で他のスズメのエサを横取りするなど、あまり評判は良くない。そのため仲間内からは「脳無し」「調子のりすぎ」などと陰口を叩かれている。

アオゲラ

あひるの住む島で暮らすアオゲラ。エサの穴場を見つけて喜んでいたところをキジに目撃されてしまい、その穴場を島中に大声で言いふらされたことを恨んでいる。

ナンヨウショウビン

あひるの住む島で暮らすオスのナンヨウショウビン。同じくメスのナンヨウショウビンに告白しているところをキジに目撃され、そのことを島中に言いふらされた。ちなみに告白した結果、「目が気持ち悪いし全体的に嫌」と断られている。

オウゴンチョウモドキ

あひるの住む島で暮らすオウゴンコウチョウモドキ。踊るのが何より好きで、仲間とともに踊っている。その姿をキジに目撃され、踊りが下手だと島中に言いふらされる。キジいわく「踊りには向いていない」。

マレークシミミズク

あひるの住む島で暮らすメスのマレークシミミズク。海に行きたがっているあひるに、「海くらい私が連れて行ってあげるわよ」と声を掛け、あひるを自分の巣まで連れて行き、子供のエサにしようとした。

クマ

あひるの住む島で暮らすクマ。ワニやキツネに並ぶ危険動物だが、皆があまり行かない川の周辺に生息しているため、被害に遭うことは少ない。あひるが海に行こうとしていた際に、川でサケを取っているところを一度だけ目撃されている。

チャイロニワシドリ

あひるの住む島で暮らすチャイロニワシドリ。自分の理想の庭を作ろうと、さまざまな動物の羽を集めていたところ、換羽が始まったばかりで気が立っていたあひると出会い、暴言を浴びせられるなどの被害を受けた。しかし自身はあひるの羽を非常に気に入り、それを使って理想の庭を作ろうとする。

ミドリツバメ

あひるの住む島で暮らすミドリツバメ。チャイロニワシドリの作った理想の庭にあったあひるの羽を気に入り、自分の巣に使おうと取っていたところを、チャイロニワシドリに見つかり一喝された。その後、あひると出会って、その羽をもらいたいと申し出たが、換羽が終わっていたので断られる。その際に出た言葉は「なんだよがっかりだよこのデブ」というもので、かなりの毒舌家でもある。

アフリカハゲコウおじさん

あひるの住む島で暮らすオスのアフリカハゲコウ。いつも機嫌の良い、陽気な性格。主なエサは屍肉で、弱った猫を見つけても助けず、自分の食事にするためにそのまま放置。死んでから即座に食べようとするなど、残酷な一面がある。

ヒイロサンショウクイ

あひるの住む島で暮らすヒイロサンショウクイ。アフリカハゲコウおじさんに話しかけては、その陽気な性格とは真逆な残酷な一面に触れている。それでも恐れることなくアフリカハゲコウおじさんに接する、勇気のある小鳥。

ミサゴ

あひるの住む島で暮らすミサゴ。魚取りが上手くカラスの大群にも屈しない、ササゴイの憧れの存在。魚を取った時には、周りの鳥たちに「お前らも食うか」と誘うものの、一度もその魚を分け与えたことはない。あひるに負けず劣らずマイペースな性格。

カラス

あひるの住む島で暮らすカラス。何羽もの群れで生活している。基本的には他の鳥たちをからかったり、エサを横取りするなど傍若無人に振る舞っている。カキを横取りするために、あひるをクチバシでつついて攻撃するなど、目的のためなら手段を選ばない。

エナガ

あひるの住む島で暮らすオスのエナガ。島の中でも地位が低く、気が弱い性格もあり、他の鳥には逆らえないでいる。そのため、カエデから出ている甘い汁を舐めようとした時も、さまざまな鳥に先に舐める権利を譲っていた。

カワウ

あひるの住む島で暮らすカワウ。あひるが雪ではしゃいでいる時に「この程度の雪ではしゃいでばかみてー」と言ったり、栄養もなく腹にも溜まらないフナを食べる鳥に対して「センスを疑う」と言ったりと、毒舌家。自分の嗜好に合わないものは、とにかく全否定する性格。他のカワウの友達からは「こいつとこの先やっていけるのだろうか」と思われている。

カグー

あひるの住む島で暮らすメスのカグー。家族構成は夫と息子が三羽。勝手に留守中のあひるの住処に押しかけ、「空き家だったから」と言い張って自分たちの住処にしてしまうなど、厚かましい性格。しばらくは、力ずくで奪ったあひるの住処に住んでいたが、意外と風が入ってくることが不満で、結局他の住処を探しに出て行った。

アネハヅル

旅の途中に、冬のあひるの住む島に間違ってやって来たメスのアネハヅル。例年とは違う場所に来てしまったため、最初は激しく取り乱した。氷の湖の上でたくましく生きているあひるを見て勇気づけられ、本来の目的地を目指して再び旅立って行った。

マガモ

旅の途中に、あひるの住む島に偶然立ち寄ったオスのマガモ。あひるから島を案内されるが、危険地帯にうっかり入っていったので、「今までどうやって生きてきたんだろう」と疑問に思われていた。あひるとしばらく交流した後に、南の方へと旅立って行った。

サメ

あひるの住む島周辺の海で暮らすサメで、あひるが初めて海で対面した生物。しかし、その時は海面から背びれしか見えていなかったため、背びれを顔だと勘違いされていた。獲物を見つけると問答無用で襲いかかる凶暴な性格。

コシグロペリカン

あひるの住む島周辺の海で暮らすコシグロペリカン。あひるがサメに襲われて食べられそうな場面に遭遇し、あひるを口の中に入れて隠した。しかし、それは助けるためではなく、純粋にあひるを食べようとしてのこと。そのことに気付いたあひるに口の中から攻撃され、結局食べ損ねて海に吐き出した。

カモメ

あひるの住む島周辺の海で暮らすカモメ。自分たちのエサである魚を食い荒らすクジラを恨んでいるが、手が出せないため罵るだけ罵っている。とにかく口が悪いことが特徴で、「チクショー」「バカヤロー」「コノヤロー」といった汚い言葉を吐きまくる。

アホウドリ

あひるの住む島周辺の海で暮らすアホウドリ。海では唯一、あひるに好意的に接しており、海で迷っているあひるに帰り道を教えてくれた。しかし、あひるが飛べないことを知った途端に、馬鹿にした笑い声をあげるなど、二面性を持つ性格。

ケープペンギン

あひるの住む島周辺の海で暮らすケープペンギン。あひる同様空を飛ぶことはできないが、海を泳ぐことは得意。もの凄いスピードで海上を移動することができる。いつも一人ぼっちで、いつか仲間のいる場所まで飛んでいきたいと思っているが、なかなかその決心がつかないでいる。いつも1羽で行動しているため、周りからは「ぼっちペンギン」と呼ばれて馬鹿にされている。

シロミミキジ

あひるの住む島から離れた山で暮らすシロミミキジ。島へは定期的に下山してやって来る。ちょうどカグーに住処を奪われ、新しい住処を探しているあひると出会い、一緒に山へ登った。常に怒っているような激しい口調でしゃべっている。登山の際、自分で「つらいことを我慢するのはよくない」と言いながら、「疲れた」と本音を吐露したあひるに対して、「甘ったれるな」と言って叩くなど、理不尽なところがある。

場所

あひるの住む島 (あひるのすむしま)

あひるたちが住んでいる島。人気がない自然豊かな場所で、あひるの行動範囲は、自分の住処からほど近いところにある湖がメインとなっている。その周囲には川や森などもあるが、危険生物がいるうえ、あひるの普段の行動範囲が極端に狭いこともあり、そこまで足を伸ばすことは少ない。

危険地帯 (きけんちたい)

あひるの住む島であひるが「危険」と判断している場所。具体的にはワニが出る湖の一帯と、住処からほど近いキツネやクマやタカが出没する森と、流れの早い川などが挙げられる。

とくとうせき

あひるの住む島であひるが偶然見つけた、昼寝に最適な倒木がある場所。最初は「こんな素敵な場所を特等席にしてしまったら妬まれたり恨まれたりするのでは」と考えたものの、すぐに「その時はその時」と考え直し、結局自分だけの秘密の場所としている。

イベント・出来事

第一次インコ戦争 (だいいちじいんこせんそう)

シロハラインコとウロコインコが、自分たちの縄張りを賭けて争った森の木の実の大食いイベント。インコ同士の戦いでは、ウロコインコの方が木の実を多く食べていたが、シロハラインコが、その戦いで落ちていた食いかけの木の実の残骸を全部食べていたあひるを仲間だと言い張ったため、最終的にはシロハラインコたちが勝利を収めた。

魚とりトリ大会 (さかなとりとりたいかい)

あひるの住む島で行われた、島中の鳥が参加した魚取り大会。司会はあひる、解説は魚取り名人のミサゴが務めた。ルールは時間制限内に魚を一番多く取った鳥が勝ち、というシンプルなもの。

SHARE
EC
Amazon
logo