概要・あらすじ
大黒シズオはある日突然、会社を辞めてしまう。40歳、子持ちでマンガ家を目指す大黒シズオに、父大黒志郎や友人には反対されるものの、自分の本気を信じる大黒シズオは諦めずに何度も出版社へ原稿を持ち込む。その行動は周りの人々に影響を与えて、少しずつ日常が変わっていく。
登場人物・キャラクター
大黒 シズオ
40歳中年男が突然マンガ家を目指し、会社をやめてしまう。しかし、待っていたのは厳しい現実だった。度重なる没にもめげず、マンガを描き続ける大黒シズオ。父や娘、友人を巻き込みながらも、大黒シズオは夢を追いかけて行く。退社後は、ハンバーガーHでバイトをしており、店長というあだ名で呼ばれて、バカにされている。 ペンネームも本名と同じ大黒シズオ名義で『緑の隣人』(SF)、『それぞ大黒流』(時代劇)、『悪魔博士の失敗』(ホラー)、『いつだってホームラン』(野球)、『それ俺にいってるの』(ヤンキー)などジャンルはバラバラ。その後、ひとりよがりの内面世界を描くようになるもすべて没になっている。 『月刊EKKE』編集部の2代目担当編集・宇波綾の助力もあり、ペンネーム中村パーソンで、幼馴染の宮田修を題材にした『パンを焼く』で、エケマン(新人賞)最終候補に残る。
大黒 志郎
大黒シズオの実父。45歳の時に勤めていた会社がつぶれ脱サラ。やきとり志郎という焼き鳥屋を開店し、20年間営業。店をたたみ、現在は隠居生活。
大黒 咲子
大黒シズオの母。大黒シズオが15歳の時に病気で他界。部屋にある遺影は大黒シズオが撮影したもの。
大黒 鈴子
大黒シズオの娘。高校生。年齢を偽って風俗で働いていたが、店の廊下で父・大黒シズオと偶然会ってしまう。働いていた理由は、建築の勉強をしにフィンランドへ留学する費用を稼ぐためであった。
宮田 修
大黒シズオの幼馴染。別れた奥さんとひとり息子がいる。大黒シズオの影響を受けながら、パン屋として独立。店名のミ・ヤータは、大黒シズオが名付けた。嫌気が差し、自殺しようとするが思いとどまりパン屋を続けている。
市野沢 修一
大黒シズオとバイト先で知り合う。バイトが長続きせずに転々としていたが、大黒志郎に気に入られ、宮田修のパン屋で働くことになる。大黒シズオが家でした時には、自分のアパートに住まわせていた。
田中
大黒シズオのバイト先、ハンバーガーHのバイトリーダー。大黒シズオのことをバカにして意地悪もするが、実は嫌いではない。
村上 政樹
『月刊EKKE』(えっけ)の編集者。大黒シズオの初代担当で、物腰柔らかく、前向きな感想を言う。大黒シズオの影響もあって、会社を辞める。
宇波 綾
『月刊EKKE』編集部の編集者。大黒シズオの2代目担当。売れなくても小説を書き続ける父がおり、大黒シズオに反発していた。しかし、父の死をきっかけに、大黒シズオをデビューさせるパートナーになる決意をする。
場所
ハンバーガーH
『俺はまだ本気出してないだけ』の作中のファーストフード店。大黒シズオがバイトをしている。バイトリーダーは田中。大黒シズオはバイト・サブリーダー。外国人のバイトも増えてきている。シンガーソングライターのaikoが来店したことがある。
その他キーワード
月刊EKKE編集部
『俺はまだ本気出してないだけ』の作中のマンガ雑誌。中学館発行。中高生をターゲットした月刊誌で、大黒シズオが持ち込みをしている。