概要・あらすじ
東京の某所にあるアパート「済々荘」。築50年で格安家賃の6畳一間に、半年前から有戸月と上狛陽が同居していた。二人は山梨県の高校の同級生であり、高校卒業後、漫才師になることを夢見て上京。アルバイトで生計を立てながら、弱小養成所「カンパニーエイトスクール」に通っていた。ある日のこと、新ネタの稽古をしていた二人だったが、空腹でどうにも力が出ない。バイト代が入るまであと2日。残金はたった300円である。二人は今日の目標を「新ネタを仕上げる」から「残り300円で何を食べるか決める」に変更し、知恵を絞る。冷蔵庫には花かつお節と青のりのみ。「いっそのこと、今日300円を使い切り、明日は全力で空腹を我慢しようか」そんな作戦が飛び出したところで、通販で買ったことを忘れていた米が届く。二人はスーパーで、190円のごま油と110円の刻みネギを購入。陽が小さい頃よく食べていたという、かつお節醤油ご飯にごま油と刻みネギをトッピングした「陽スペシャル」でお腹を満たす。こうして今日をしのいだ二人は、ネタ番組に触発され、漫才の稽古を再開する。いつか大舞台に立って、お客さんを笑わせる日が来る。その日を信じて、二人は少しずつ夢に向かって進んでいくのであった。
登場人物・キャラクター
有戸 月 (ありと つき)
駆け出しの漫才コンビ「400倍」のボケ担当の女性。18歳で身長151センチ。山梨県富士吉田市出身で、黒髪のおかっぱ頭が特徴。実家がお金持ちで、妹が一人いる。相方の上狛陽とは中学校からの同級生で親友。高校卒業後、陽とともに上京し、格安家賃の6畳一間で陽と同居。弱小養成所「カンパニーエイトスクール」に入校し、雀荘のアルバイトをしながら一流の芸人を目指す。ユニークな性格で、わけのわからない変な遊びを考えるのが得意。強い野心を持っているわけではなく、漫才をやる動機は「楽しいから」で、相方の陽を楽しませることが一番の喜び。
上狛 陽 (かみこま よう)
駆け出しの漫才コンビ「400倍」のツッコミ担当の女性。19歳で身長167センチ。大阪府交野市出身で、金髪のロングヘアと関西弁が特徴。中高時代は陸上部に所属しており、勉強、スポーツともにそこそこ優秀なひとりっ子。14歳の時に山梨県に引っ越し、相方の有戸月と出会い、親友となる。高校卒業後、月とともに上京し、格安家賃の6畳一間で陽と同居。弱小養成所「カンパニーエイトスクール」に通う。コンビニでアルバイトをしながら、一流の芸人を目指す。
藤沢 凛久 (ふじさわ りく)
有名お笑い養成所、越本総合芸能学院(KSC)で、トップの成績を誇る漫才コンビ「スミリク」のボケ担当の女性。19歳で、身長159センチ。東京都世田谷区出身で、ツインテールの髪が特徴。KSCとカンパニーエイトスクールの対抗戦ライブがきっかけで、有戸月、上狛陽と知り合いになる。相方の山城菫とは高校の同級生であり、3年生のときに高校漫才大会で全国優勝の経験がある。
山城 菫 (やまじょう すみれ)
有名お笑い養成所、越本総合芸能学院(KSC)で、トップの成績を誇る漫才コンビ「スミリク」のツッコミ担当の女性。19歳で、身長168センチ。東京都世田谷区出身で、黒髪のロングヘアとカチューシャが特徴。KSCとカンパニーエイトスクールの対抗戦ライブで、有戸月、上狛陽の漫才がツボにはまり、二人と接触する。相方の藤沢凛久とは高校の同級生で、3年生のときに高校漫才大会で全国優勝した。「お笑い」にストイックな性格で、ネタをすべて作成している他、コンビの方針も菫が決めている。
書誌情報
かけあうつきひ 6巻 小学館〈少年サンデーコミックス〉
第1巻
(2021-08-18発行、 978-4098506392)
第2巻
(2021-11-18発行、 978-4098507245)
第3巻
(2022-01-18発行、 978-4098508648)
第4巻
(2022-04-18発行、 978-4098510597)
第5巻
(2022-06-17発行、 978-4098511532)
第6巻
(2022-08-18発行、 978-4098512256)