概要・あらすじ
剣技特待生(剣特生)に選ばれながらも、自動車事故のために入院してしまった黒鉄ナギ。彼女の妹の黒鉄はやては、ナギの身代わりとして、天地学園へと替え玉入学することに。姉が来るまで目立たず、平穏に学生生活を過ごそうとしていたが、自身の出身孤児院・たんぽぽ園が借金のために閉園の危機にあると知らされる。
剣待生として星奪りで勝利すれば報奨金がもらえると知ったはやては、単刃として無為に日々を過ごす無道綾那を強引に刃友にすると、星奪りへの挑戦に乗り出す。
登場人物・キャラクター
黒鉄 はやて (くろがね はやて)
『はやて×ブレード』の主人公のひとり。背は低いが無駄に元気がよく騒がしい、天地学園中等部1年生。ノンキで前向き、物覚えが悪い。姉の黒鉄ナギの替え玉として入学した。無道綾那に惚れこみ、しつこく頼み込んで刃友として楔束してもらう。育ての父親から習った黒鉄流の剣術の腕は3段とそこそこのもので、スピードだけなら宮本静久にも匹敵するといわれている。
無道 綾那 (むどう あやな)
『はやて×ブレード』の主人公のひとり。天地学園中等部3年。黒髪のロングで、アンダーリムの眼鏡を着用する。黒鉄はやての刃友として、地の星を担当。基本的には冷めた態度をとっているが、筋の通らないことやセクハラには感情を露わにしてツッコミを入れる。かつて染谷ゆかりと楔束していたことがあり、はやての借金返済に付き合うと同時に、ゆかりに追いつき対戦することを目標とするようになる。
黒鉄 ナギ (くろがね なぎ)
黒鉄はやての姉。はやてから遅れること約三か月で、天地学園へとやってくる。人見知りするタイプでやや気難しい性格だが、背の低さや根が単純なところは妹のはやてと変わらない。広げた左手を前に突き出し、右手の剣を後ろで構える変則的な構えを取り、捕らえにくい動きで戦う。実力も高く、イベント戦で相対した静馬夕歩や朱炎雪と互角に渡り合ってみせた。
久我 順 (くが じゅん)
静馬夕歩を刃友とするBランカーの剣技特待生。明るく能天気で、同性である学友の下着の色や胸のサイズを気にしたり、ノゾキに興じたりとレズビアン的な言動が多い。代々、静馬家に仕える御庭番的な家系の出身で、異母姉妹でもある夕歩を守ることを自らの任務として課している。父親から習い覚えた忍術を使い、変則的な強さを誇る。
静馬 夕歩 (しずま ゆうほ)
久我順を刃友とするBランカーの剣技特待生。由緒正しき武家にして不動産グループ企業である静馬家の令嬢で、無表情にしてつかみどころのない性格をしている。病弱なため激しい運動はできないが、日舞と合気道の動きを取り入れた剣技を使い、敵の力を利用して投げ飛ばす技を得意とする。 はやて・綾那組との試合後に入院したが、久我順の骨髄移植を受けることで健康を回復。剣技特待生として復帰する。
天地 ひつぎ (あまち ひつぎ)
天地学園の理事と学園長、生徒会長を兼任する高等部2年生。超マイペースで自己中心的、自分が面白いと認めたことならば、校則や規約もすべて無視して押し通す。その反面、学園の生徒すべてを慈しみ、努力する者にはチャンスを惜しみなく与える。天性のS気質で、宮本静久や神門玲をからかって遊ぶことが大好き。 左足が義足だが、それを微塵も感じさせない剛剣を振るう。
宮本 静久 (みやもと しずく)
生徒会長・天地ひつぎの幼なじみにして、地の星を担当する刃友。年は1つ下の高等部1年生。生真面目な性格で、ひつぎに一途に仕え、高い忠誠心を誇る。ひつぎのボケへのツッコミや、思い付きで行う業務のフォローのために忙しく立ち回っている。剣技特待生としての実力は高く、剣と鞘の二刀流というスタイルで、地の星としてひつぎのフォローをする。
神門 玲 (みかど あきら)
高等部1年に所属するSランカーの剣技特待生。天の星を担当し、刃友は幼なじみの祈紗枝。黒髪のショート、ボーイッシュな出で立ちで、ぶっきらぼうな言動により女生徒の人気が高く、校内にはAチームというファンクラブまである。実家の神門家は男尊女卑の気風が強く、天地ひつぎを倒して天地学園の権利書を手に入れることで、後継ぎとして認められようとしていた。 居合を得意とする。
祈 紗枝 (いのり さえ)
高等部1年に所属するSランカーの剣技特待生で、刃友は幼なじみの神門玲。長い黒髪を後ろで結わえ、温厚そうなご令嬢という出で立ちだが、天然気質のツッコミS。微笑みを絶やすことなく辛辣な毒舌を吐いてみせる。地の星を担当し、ナギナタを得意武器とする。実家が神門家に多額の借金をしているため、神門怜一との意にそぐわない結婚が決められていた。
染谷 ゆかり (そめや ゆかり)
天地学園の中等部3年に所属する剣技特待生。上条槙を刃友とし、地の星を担当する。かつては幼なじみでもある無道綾那と刃友だったが、朱炎雪との星奪りで負傷。左頬に消えない大きな傷を負った。その後、立ち直れない綾那の元を去り、上条と楔束した。 登場当初は冷徹で辛辣な口調のキャラだったが、本来は少々熱血系が入った明るく世話好きな性格。
上条 槙 (かみじょう まき)
天地学園高等部1年の剣技特待生。染谷ゆかりを刃友とし、天の星を担う。美術部に在籍し、高等部1年生ながらも部長を任されるほどの画才の持ち主。同時にオリンピックメダリストであった母親の血を受け継ぎ、フェンシングにも高い技量を持つ。涙もろく心配性。自分に修練的な枷を負わせる天性のM気質のため、相方のゆかりから叱責されることが多い。
朱 炎雪 (じゅ えんすう)
天地学園高等部2年生で、中国からの留学生。氷室瞑子を刃友とする特Aランクの剣技特待生であり、天の星を担う。食べることと戦うこと以外にはあまり興味が無い。獣じみた運動能力と、残忍にして容赦のない攻撃で、度々対戦相手に怪我を負わせている。
場所
天地学園 (てんちがくえん)
中高一貫の私立の女子校。学園の創始者である天地真理の娘・天地ひつぎが、学園理事・学園長・生徒会長を兼任している。ひつぎの中等部入学と共に、2人一組となり剣で星を奪い合う星奪りを行う剣技特待生の制度が導入された。学園敷地内は広大で、各種校舎施設に寮、大きな森、迷宮のような地下水路、火風水岳と呼ばれる山まである。
たんぽぽ園 (たんぽぽえん)
『はやて×ブレード』に登場する施設。黒鉄はやてと黒鉄ナギが幼い頃を過ごした孤児院。天地学園の近くにある。多数の子供を養育しているが、その経営は厳しい。園長のちはるは女性だが、はやてを「嫁にする」と公言しており、はやてが女生徒をたんぽぽ園につれてきたりすると、激しい嫉妬を見せて威嚇する。
その他キーワード
剣技特待生 (けんぎとくたいせい)
『はやて×ブレード』に登場する用語。天地学園の一部生徒の呼称。学園内での帯刀を許され、鐘の合図と共に指定エリアで星奪りの競技を行う。星は入学時に20ポイントが与えられ、星奪りの勝敗によって移動する。剣待生は2人一組の刃友を組まなければならず、攻めの「天」、守りの「地」という役割が割り振られ、天でなければ星を落とせない。 剣待生は所持する星の数によってD~A、特A、Sの6ランクに分けられている。
書誌情報
はやて×ブレード 8巻 KADOKAWA〈電撃コミックス〉
第1巻
(2004-06-26発行、 978-4840227391)
第2巻
(2005-01-27発行、 978-4840229579)
第3巻
(2005-07-27発行、 978-4840231152)
第4巻
(2006-01-27発行、 978-4840233200)
第5巻
(2006-07-27発行、 978-4840235358)
第6巻
(2007-01-27発行、 978-4840237512)
第7巻
(2007-07-27発行、 978-4840239646)
第8巻
(2008-01-26発行、 978-4840241762)