概要・あらすじ
未来の少女マンガを題材にした「すれ違わない」や、年に一度の龍猟を慣わしとする里山で龍を食べることを題材とした「龍の逆鱗」、タラバガニがヤドカリの仲間だということに疑問を投げかける内容の「TARABAGANI」等、内容は独特で多岐にわたる。第17回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞。
登場人物・キャラクター
ショートショートの主人公 (しょーとしょーとのしゅじんこう)
誰もが何かしらの漫画の主人公として生まれる世界に住む長髪の女学生。それぞれ様々な主人公として生活している家族に囲まれる中、彼女はシュートショートの主人公として生まれた。ショートショート作品の性質を考え、ひょんなオチで死んだりしないように、悲惨なオチにつながることのないよう、父から多くの注意を受けて生活している。 オチにつながるからと、もらったラブレターを父に処分されることもある。
田中 工棋
古代ギリシャ風の作品で、妻を亡くす夫を演じていた役者。役にハマった濃い顔の持ち主。「妻を亡くした悲しみから、神の与えた運命を恨み、神を殺すと決心する」という役にのめり込み過ぎたあまり、作品における神である脚本家を殺害してしまう。役に入り込んだうえでの彼の犯行には多くの疑問点があり、様々な知識人の意見が飛び交うなど、多くの物議をかもすこととなった。
ダニエル
グリーンランドに本社を構えるサンタクロース派遣業最大手の会社に勤める中年のサラリーマン。日本関西支社の総務課に勤務。カナダ出身で、子供の頃からサンタに憧れを持っていた。グリーンランドでサンタのオーディションを受け続けるも、合格することは出来ず、年齢制限を超えてしまう。 しかし、夢は諦めきれず、少しでもかかわりのある職に就いた。卑屈なため、サンタのイメージとはかけ離れており、周囲からサンタの適正はなかったと思われているが、本人の「サンタ」へのこだわりは人一倍強い。道を覚えずカーナビに頼ったり、酒やタバコを吸う等、現在のサンタの勤務態度を嘆かわしく思っている。
未来人 (みらいじん)
タイムマシンの故障で着地地点がズレてしまい、とある男の部屋に突如現れた未来人風の男性。タイツのような服装で、不思議な道具を数多く所持している。部屋の主である男が寝ている間に、部屋にある様々な物を特殊な道具でスキャンしたり、唐突に「大規模な征服を経験したことはあるか」と聞いてきたりと、数々の不審な行動を起こす。