びっくり箱

びっくり箱

萩尾望都がレイ・ブラッドベリの小説を漫画化したBradbury傑作選シリーズの作品。世界はこの家だけしか存在しない、家を取り巻く森の外には何もない、と教わって広い邸宅で育った少女ドーナに訪れる運命を描く。原作では主人公は少年(エドウィン)だが、漫画では少女に改変されている。同名の原作短編小説は『10月はたそがれの国』に収録されている。

正式名称
びっくり箱
ふりがな
びっくりばこ
原作者
レイ・ブラッドベリ
作者
ジャンル
ファンタジー
関連商品
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概要・あらすじ

少女ドーナは、広い邸宅で母と暮らしている。母は常に「世界はこの家だけしか存在しない。家を取り巻く森の外には何もない。おとうさんは森のなかで怪物に襲われて殺された」とドーナに語り、家の外に出るのを禁じている。ドーナが母以外に接する人間は、上の階にある「学校」の「先生」のみである。ドーナの12歳のパーティ(参加者は母とドーナの二人だけだが)の翌日、ドーナは母が倒れているのを発見し、そしてすべての真実を知るのだった。

登場人物・キャラクター

ドーナ

金髪でセミロングの少女。苗字は不明。作中で12歳になる。ママから常に「世界はこの家だけしか存在しない。家を取り巻く森の外には何もない。おとうさんは森のなかで怪物に襲われて殺された」と聞かされている。家の外には出ないようにしつけられ、ものごころがついた頃から、ママと広い邸宅の中だけで暮らしている。 母以外に会うのは、4階にある学校にいる、尼僧の格好をした「先生」だけ。しかし、ある日ドーナは屋上にある「禁断の扉」を開き、森より外の光景を見てしまう。そのことを「先生」に話した翌日、ママはドーナの12歳のバースディパーティを開く(参加者はママとドーナの二人)。そしてその翌朝、ドーナはママが倒れているのを発見し、すべての真実を知るのだった。

ママ

ドーナの母。名前・年齢は不明。「世界はこの家だけしか存在しない。家を取り巻く森の外には何もない。おとうさんは森のなかで怪物に襲われて殺された」と娘に語り、娘が邸宅の外へ出ることを禁じた。強圧的な口調で話す。広い邸宅で、娘と暮らしている。娘の12歳のバースディパーティの翌朝に、倒れているのを発見される。

先生 (せんせい)

邸宅の4階にある「学校」で、ドーナに「世界の成り立ち」などを教えている。尼僧の格好をして、フードを深く被って顔を見にくくしている。だが、少し見えた容貌はドーナの母によく似ていた。

場所

ドーナとママが住む邸宅 (どーなとままがすむていたく)

ドーナとママが住む広大な邸宅。ドーナの父が建てた。ママは「この家が宇宙で、創造主はおとうさま」とドーナに語る。ママはドーナの誕生日ごとに新しい部屋を与えており、6歳のときは4階の「学校」、7歳のときは遊戯室、8歳のときは音楽室、9歳のときは1階の台所、10歳のときはプレイヤーのある部屋、11歳のときは四角い庭園、そして12歳のプレゼントはエレベーターだった。 これ以外にも、まだ百の禁断のドアがあり、ドーナが20歳になった時に全て与えられるはずだった。

クレジット

原作

レイ・ブラッドベリ

関連

『Bradbury傑作選』シリーズ (ぶらっどべりけっさくせんしりーず)

萩尾望都がレイ・ブラッドベリのSF短編小説を漫画化した作品集。 関連ページ:『Bradbury傑作選』シリーズ

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