概要・あらすじ
受験勉強のために岸辺嵐は、連日の徹夜で心身共に疲れ果てていた。そんな時、不注意から交通事故に遭い、全治3ヵ月の大怪我を負ってしまう。昏睡状態に陥った嵐は夢の中で奇妙な少女、ミリートと出会う。ミリートは夢の世界で「嵐の扉」を探すお手伝いをしていると言う。扉とは何なのか分からないまま、嵐はミリートに連れられ、夢の中をさまよい歩くのだった。
登場人物・キャラクター
ミリート
夢の中に住んでいる少女。特定の誰かの夢に居座っているわけではなく、夢から夢へ渡って、トラウマを抱えている少年少女の心を癒すために日々努力している。心が病んでいる時、特に事故に遭った時や病気になった時など、身体も併せて弱っている時に夢の中にミリートがやって来ることが多い。
岸辺 嵐 (きしべ ならせ)
高校3年生の男子で、大学受験のための勉強に勤しんでいる。しかし受験勉強は岸辺嵐にとって苦痛でしかなく、勉強に対してある種のトラウマを抱えている。交通事故に遭い、昏睡してした際にミリートの世話になる。
坂下 舞子 (さかした まいこ)
人見知りで、友人が少ない女の子。友人を欲して、夢の中へ逃げこんできてしまう。夢の中で角の生えた兎を追いかけ、ミリートと友人関係を結ぶことで友人の作り方を学ぶ。
皇 達也 (すめらぎ たつや)
高校生の男子で、学校生活や家族との語らいを鬱陶しく感じており、そうした感情の発露からか学内外で問題をおこしてしまう。誰にも干渉されないような世界を望んで、夢の中へと逃げこんでしまう。
和泉 さやか (いずみ さやか)
サッカー部のマネージャーの女の子。恋する乙女で、夜な夜な片思いの相手を想っては眠れない夜を過ごしている。しかしある日、寝不足が祟って階段から転げ落ち、下にいた片思いの相手に怪我を負わせてしまう。相手が自分のことを嫌いになったかもしれないと思い込み、夢の世界へと逃げこんでしまう。