わたしの沖田くん

原町田大学に通う沖田総一と、そのとなりに引っ越してきた女子大学生の沢村琴の日常や恋愛模様を描くラブコメディ。「週刊ヤングジャンプ」で1979年から1984年にかけて連載された作品。

正式名称
わたしの沖田くん
ふりがな
わたしのおきたくん
作者
ジャンル
ラブコメ
 
恋愛
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
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あらすじ

幼なじみとの再会編(第1巻)

原町田大学に通う大学生2年生の沖田総一は、女性に鼻の下を伸ばしてはすぐに騙されるばかりでまったくモテず、入学以来告白した女性にふられ続けていた。そんな総一はある日、原町田大学に編入してきた幼なじみの沢村琴と、5年ぶりの再会を果たす。琴が総一の住むアパートに引っ越してきたことで、総一のさえない学生生活に大きな変化が訪れる。こうして、勉強嫌いで不まじめな総一と、彼とは正反対にまじめで勉強家な琴のドタバタで騒がしい日々が始まる。総一は、琴と再会後も相変わらず女性トラブルに巻き込まれる生活を送っていたが、琴はそんな彼を何かと気にかけて世話を焼いていた。そんな中、総一は去年の大学祭で知り合った町田女子大学の梶尾景子からデートに誘われる。総一はデート当日にカゼをひいてしまうが、彼女が気になっている総一は無理をして出かける。しかし景子とデート中、総一は鼻水やくしゃみが止まらず彼女に幻滅されてしまう。その後、景子の目的が「アホの沖田」として有名な総一をからかうためであったと知った総一は、ショックを受ける。一方、買い物帰りに電車に乗っていた琴は、ほかの女子と総一の悪口を言っている景子に遭遇する。

琴のキューピッド大作戦編(第2巻)

20歳となった沖田総一沢村琴は、再会後もお互いをただの幼なじみとしてしか見ていなかったが、さまざまな出来事や交流を重ねるうちに次第にその関係性が変化していく。恋愛感情はないものの、周囲からは夫婦に見られることもある二人は、騒動や痴話ゲンカを繰り返しながら、徐々に距離を縮めていく。そんなある日、原町田大学に男性恐怖症に悩む美少女、中山ゆかりが入学してくる。事情を知った総一と琴は、ゆかりの男性恐怖症克服の手伝いをすることになり、琴の提案によって総一はゆかりとデートすることになる。公園でのデート中、酒に酔ったゆかりは総一に自ら触れるなど、一見男性恐怖症を克服したように思えた。しかし、ゆかりは酒に酔っていただけで、肝心の男性恐怖症は治っておらず、作戦は失敗に終わってしまう。そんな中、総一の高校時代の後輩、高杉がゆかりに一目惚れする。高杉は留年を繰り返していたことから、大学を辞めるつもりだったが俄然やる気を取り戻す。しかし、ゆかりとなかなかうまく話せず、空回りばかりの高杉を見かねた総一は、高杉をサポートするために奮闘。そして総一の頼みで協力するようになった琴は、ゆかりの男性恐怖症を治すべく、男装して「宝塚大作戦」を実行するのだった。

二人の帰省と見合い騒動編(第3巻~第4巻)

夏休みを迎えた沢村琴は、U市に新築移転した実家の引っ越し作業を手伝うために帰省する。偶然にも琴の実家は、沖田総一の実家ととなり同士だった。総一も同じく実家に帰省し、実家でもとなり同士になった二人は、いっしょに過ごした幼い日々の出来事を思い出していた。そんな中、総一と琴は故郷の旧友の坂本竜司と再会し、結婚した彼の家に招かれることとなる。竜司の結婚相手は、総一と琴の幼なじみの坂本佐名子だった。竜司たちの馴れ初めを聞きながら食事を楽しんでいると、佐名子が突然体調を崩し、彼女の体に竜司の子が宿っていることを知る。長かった夏休みも終わり、琴は総一より数日遅れて原町田のアパートに戻ってくる。琴が遅れて戻ってきたのは、両親から見合い話を持ちかけられていたためだった。総一は琴が見合いに乗り気ではないことを知りつつも相手のことが気になり、見合い当日に琴と彼女の母親について行くことにする。琴の見合い相手は一流商社に勤めるエリートの木戸高史で、彼を見た総一は不安を覚える。琴を気に入った高史は積極的にアプローチし、琴もまんざらでもない様子を見た総一は、割り切れない気持ちを抱える。後日、琴は高史から転勤先のニューヨークにいっしょに来てほしいと告げられる。しかし強引な高史に違和感を感じた琴は、逃げ出すように帰宅して総一の腕に倒れ込んでしまう。

後期試験カンニング騒動編(第5巻)

1月下旬、原町田大学では後期試験の日がせまっていた。教授会からは「不正行為は留年に処す」という厳しいお達しもあり、学生たちは真剣に試験勉強に励んでいた。授業をサボりがちな沖田総一が苦労する中、沢村琴はいつも以上に気合いを入れて勉強し、万全を期して試験に挑む。そして迎えた試験当日、琴は試験中に偶然拾った用紙がカンニングペーパーだったことから、カンニング現行犯として退出させられてしまう。琴は試験官たちに事情を説明するが聞き入れてもらえず、潔白を証明しない限り留年が決定するピンチに立たされてしまう。琴はカンニング犯として白い目で見られるようになり、見かねた総一は彼女を励ましつつ、佐野和夫たちと協力してカンニングペーパーを持ち込んだ真犯人を見つけ出そうとする。一方、カンニングペーパーを持ち込んだ張本人である岩倉は、総一たちが真犯人探しをしているという噂を聞き、後悔と罪悪感から思い悩んでいた。後日、岩倉が自ら犯人として名乗り出たことでカンニング騒動は解決し、琴は潔白が証明されて無事に進級が決まる。新学期を迎えた総一の向かいの部屋には、原町田大学の新入生の徳川由似が引っ越してきた。葵の御紋を持つ彼女は、大財閥である徳川グループの令嬢だった。その後、由似のじいやから「ご学友」と認められた総一と琴は、ゴールデンウィークに由似の実家に招待される。その実家とは、山奥の秘境にそびえる巨大な「由似姫城」だった。

優等生のお悩み編(第6巻~第7巻)

相変わらず女性にモテない沖田総一はある日、街角で謎の美少女の神崎蘭に声を掛けられる。不良から逃れるためにいきなり総一を逆ナンした蘭は、彼のことを一目で気に入った様子を見せる。そして蘭はあっという間に総一を手玉に取り、買い物や食事に付き合わせ、散々散財させた挙げ句にそそくさと去ってしまう。次の日曜日、総一と沢村琴森田めぐみに招かれて、聖徒学園高等部の女子寮を訪れる。めぐみが同室の先輩として紹介したのは、総一が先日痛い思いをさせられた蘭だった。蘭は生徒会長を務めており、学園では品行方正な優等生として有名だった。そんな蘭の本性を知る総一は、彼女に本当のことを黙ってほしいと頼まれる。周囲から高い評価や期待を寄せられている蘭は、本当の自分を晒け出せないことに悩んでいたのだ。一方、総一の様子を怪しく思った琴は、総一を酒に酔わせて事情を聞き出す。後日、優等生として振る舞わなければならない現状に嫌気が差した蘭は夜の街に繰り出し、総一と琴に学園を辞めると告げる。しかし、総一と琴に諭された蘭は二人に励まされ、新たな決意とともに再出発を誓う。夏休みに入って、総一と琴はいつものように二人で実家に帰省し、下宿生活と代わり映えのしない日常を過ごしていた。そんなある日、琴の両親が遠方へ出かけることになり、琴は一人で留守番をすることになった。広い一軒家に一人で過ごすのが落ち着かない琴は心細さも手伝って、総一に泊まりにきてほしいと声を掛ける。

秋の町内体育祭編(第8巻)

長かった夏休みが終わって、季節はすっかり秋になっていた。天気予報では台風22号の到来が予想され、原町田大学は休講が決まる。仕方なくアパートに戻った沖田総一沢村琴だったが、琴の部屋が雨漏りしたため、遊びにきていた大久保真美と共に、台風が去るまで総一の部屋に泊めてもらうことにする。その夜はドキドキするハプニングの連続で、眠れなくなった総一は、仕方なく雨漏りする琴の部屋で眠ることにする。無事台風が過ぎ去り、秋晴れの運動日和となったその日、総一と琴は原町田の「町内体育祭」に参加することになる。総一は白組、琴は紅組としてさまざまな競技に挑み、最後の男女混合リレーではアンカーを務める総一と琴による争いとなる。わずかな差で琴が先にゴールテープを切り、各種目において抜群の成績を残した琴には、大会実行委員長の高下から最優秀選手賞が贈られ、一方の総一には敢闘賞が送られる。琴に贈られた賞品は、高下オリジナルランジェリーの詰め合わせだった。困った様子の琴を尻目に、総一はセクシーな高級下着の数々に大喜びするのだった。

謎の美女・猫さん登場編(第9巻)

伊吹と校庭でキャッチボールをしていた沖田総一は、男勝りな美女の山本綾子と出会う。後日、伊吹とスナックに訪れた総一は、そこで酒を飲んでいた綾子と再会。綾子と意気投合した総一は、そのまま飲みつぶれてしまう。次の日、二日酔いで目覚めた総一のとなりには、裸の綾子がいた。昨晩のことをまったく覚えていない綾子に対し、総一は混乱しながらも「責任取るから結婚してほしい」とせまってしまう。この出来事で沢村琴の誤解を招いてしまったものの、綾子は総一と琴を気に入り、そのまま総一の部屋に居候するようになる。当初、琴は二人の仲を警戒していたが徐々に綾子と親しくなり、やがて彼女を「猫さん」の愛称で呼ぶようになる。こうして総一と琴、謎の多い綾子の三人による奇妙な生活が始まるのだった。そんな中、原町田大学では試験の日がせまり、総一は試験勉強に専念するために綾子に部屋を出て行ってほしいと頼み込む。しかし綾子は総一の申し出を断ったため、我慢できなくなった総一は勢いのまま「もっと女性らしくしてみろ」と怒鳴り、ケンカになってしまう。激怒した綾子は次の日、女性っぽい服装で現れ、総一をデートに誘うのだった。

総一と琴の大ゲンカ編(第10巻)

街で買い物をしていた沢村琴が交通事故に遭い、左足を打撲してしまう。琴を心配した沖田総一は、移動を手伝うなど彼女に優しく接していたが、その行動が裏目に出て琴の怒りを買ってしまう。さらに総一が琴を抱えて部屋で転んだことが原因で、彼女の大きな誤解を招いてしまう。自分が自由に動けないのをいいことに、襲おうとしていると誤解した琴から「卑怯者」とののしられた総一は、必死に弁解を試みる。しかし、総一の行動はかえって猜疑心をあおるばかりで、琴の怒りはおさまらずに大ゲンカに発展してしまう。後日、総一の本当の気持ちを有藤さとみから聞かされた琴は怒りを鎮めるが、そうとは知らずに総一は、酒に酔った勢いで琴に絶交を宣言する。

花の新入生編(第11巻)

原町田大学の入学式、新入生相手に記念写真を撮って大儲けをもくろむ沖田総一たちだったが、そんな彼らの前に一枚上手の新入生、瀬里野似奈が現れる。総一は周りの制止もきかずに似奈と二人きりとなり、大学内で彼女の記念撮影に付き合うことになる。似奈は芝居を得意とする美少女で、その日総一はイタズラ好きの彼女に振り回されてばかりいた。後日、大学内で似奈と再会した総一は彼女とデートすることになるが、似奈が何度も総一に絡んでくるのには、ある理由があった。一方、似奈と総一の楽しそうな様子を見て不機嫌になっていた沢村琴は、写真部の遠山に誘われて喫茶店に来ていた。タイミング悪く似奈と共に喫茶店を訪れた総一は、そこで琴と遠山に遭遇し、琴はデート中の二人を見てますます機嫌を損ねる。総一は気まずく思いながらも似奈を自宅まで送ることになり、お礼として彼女に夕食を振る舞われる。そこで総一は部屋に飾られた自分にそっくりな写真を発見する。

ヒーロー総一大活躍編(第12巻)

ある日、沖田総一は謎の集団に追われている少女、竜蘭子が落とした謎のカプセルを手に入れる。後日、蘭子は総一の手に入れたカプセルを決闘で取り戻そうと、彼に果たし状を渡す。蘭子の果たし状をラブレターだとカンちがいした総一は、めかし込んで意気揚々と待ち合わせ場所に向い、蘭子と再会。しかし、呼び出された真相を知らなかった総一は、カプセルを沢村琴に渡していたのだ。その頃、銭湯にいた琴は脱衣場で妙な視線を感じ、そのまま謎の集団にさらわれてしまう。アパートに戻った総一は、琴に渡したカプセルを蘭子に返そうとするが、部屋に琴の姿はなく、荒らされた部屋には「娘を返してほしければカプセルを渡せ」というメッセージが残されていた。そこで蘭子は、カプセルの中に入っていたパンツには、現政権をくつがえすほどの重要なマイクロフィルムが付いていることを総一に明かす。話を聞いた総一は、琴を救出するべく、蘭子と共に「自由民間党」の本部ビルへ乗り込む。

総一のアルバイト日記編(第13巻)

夏休みを迎えた沖田総一は、父親に勧められてリカーショップ「寿酒店」でアルバイトをすることになる。最初は乗り気ではなかった総一だが、店を一人で経営する女主人の寿亜希子を気に入り、一気にアルバイトが楽しいものとなる。夏休み後もアルバイトを続けようとする総一の様子が気になった沢村琴は、店を訪れて亜希子から住み込みアルバイトの藤堂俊介がもうすぐ店に戻ってくることを聞く。琴は総一に俊介のことを話すが、それでも総一の気持ちは変わらなかった。総一と俊介は互いに対抗心を燃やすものの、ビールの売れ行きが好調なこともあり、多忙な日々が続いていた。そんな中、総一は亜希子と俊介と共にプールに行くことになる。亜希子の水着姿を堪能する総一だったが、彼女と仲よくなった琴もいっしょだったため、それ以上のことはなく終わってしまう。翌日、総一はいつもどおり店に行くと、そこに亜希子の昔の恋人である桂吾郎が現れる。

SFアクション・サイキックソルジャー編(第14巻)

地球の「北半球奉行所」に勤める宇宙パトロール隊員の沖田総一は、生まれ持った特殊能力「サイキック能力」を生かし、沢村琴と共に銀河の平和を守る仕事をしていた。そんな総一と琴はある日、ノビタ殿下の婚約者であるキャシーの警護を務めることになり、オシヤマ星へと向かう。しかし、キャシーが何者かによって誘拐され、助けに向かった総一たちは誘拐犯の罠にはまって捕えられてしまう。誘拐犯の目的は、ノビタ殿下とキャシーの婚約をやめさせることだった。琴がサイキック能力で爆発を起こし、その場を脱出した総一たちはそのままキャシーの救出に成功。だが、キャシーは総一に礼を言うどころか「せっかく逃げ出せそうだったのに」と、いきなり泣き出してしまう。

似奈と達彦の再会編(第15巻~第16巻)

学園祭や試験を終えた沖田総一は、瀬里野似奈からデートに誘われる。映画を見たあとに二人で街中を歩いていると、似奈は家出中の兄の瀬里野達彦を目撃するがすぐに見失ってしまう。似奈と達彦の事情を知る総一は、彼女と共に周辺を捜し回るが結局見つけることはできなかった。総一は気落ちした似奈と共にスナックに行くと、そこには山本綾子と達彦がおり、似奈は兄と6年ぶりの再会を果たす。次の日の朝、いつの間にか総一の部屋に来ていた綾子は、彼に達彦との関係を話す。綾子と達彦は大学時代に同じ山岳部に所属し、彼女にとって彼は命の恩人でもあり、恋人でもあったのだ。後日、総一は大学をサボって綾子と共に喫茶店へ行くが、彼に呼ばれて来た似奈は綾子と達彦の浅からぬ関係を聞いて動揺し、ショックを隠せずにいた。総一に励まされた似奈は落ち着きを取り戻すが、達彦に帰ってきてほしいと願う彼女は綾子のことを好きになれずにいた。似奈と達彦、そして綾子の複雑な事情に悩まされる総一だったが、彼女たちのことを優しく見守ることを決意。そんな中、綾子は帰宅中の似奈に達彦と結婚すると宣言するのだった。

犬上家からの招待編(第16巻~第17巻)

春休みを迎えた沖田総一は、沢村琴といっしょに実家に戻っていた。実家で留守番をしていた総一は、突然訪ねてきた美少女を家に招き入れるが、その少女が誰なのかまったく思い出せずにいた。実はその少女は以前知り合った犬上あきらで、よく男にまちがえられていた彼女は見違えるほどに女っぽくなり、短髪もセミロングに変わっていた。あきらが女性らしく変わったのは、彼女がかぶっているカツラに秘密があった。あきらは男扱いされ続けた反動で、カツラをかぶるようになり、性格も二重人格となっていたのである。後日、あきらに招待されて彼女の実家に向かった総一は、犬上須和に迎えられる。須和の犬上本家は女系家族ながら分家は男ばかりで、あきらが男っぽいのは分家に生まれた影響でもあった。さらに須和の本業は神託による経営コンサルタントで、彼女は神託で未来を予見する能力を持っていた。新たな神託を受けた須和は、総一を選ばれた花婿として迎えようとする。それを知ったあきらは総一に警告しようとするが、外で彼と二人きりになった須和は花婿になってほしいとせまる。須和を警戒するあきらは自分のカツラの秘密を語り、彼女に近づかないようにと再び総一に警告するが、彼は琴のことすら忘れるほどに記憶があいまいになっていた。

総一のわらべがえりと不思議な女の子編(第18巻)

夏休みに沢村琴と実家に戻った沖田総一は、地元の小学生たちの面倒を見ながら、いっしょに遊んだり勉強を教えたりする日々を送っていた。子供たちにスケベなことを教える総一を見て呆れる琴だったが、子供たちの面倒を見ている時の彼がとても楽しそうな表情をしていることに気づく。総一の面倒見のよさと、子供に好かれる意外と優しい一面を知った琴は、総一のことを微笑ましく思うのだった。そんな中、田舎の自然を堪能していた総一は、田んぼの近くで敬子を名乗る不思議な女子高校生と出会う。敬子は初対面のはずの総一の個人情報をいくつも知っていたうえに、いきなり抱きつくなど彼を困惑させる。そのまま総一の実家にやって来た敬子はいきなり下着姿になり、総一と彼女を見た琴は二人の関係を誤解してしまう。敬子は慌てて琴の家に行き、総一への誤解を解こうと彼女に説明。琴は敬子に対してはなぜか素直になれることを自覚し、不思議に思いながらも彼女と打ち解ける。一方、総一は敬子が忘れた変わったデザインの腕時計を発見する。

明治ロマン群像編(第19巻)

鎖国の眠りから覚め、西洋文化が濁流のごとく押し寄せる日本は急速に近代化が進んでいた。そんな明治24年の東京、日本一強い男を目指す若い柔術家の沖田総一が上京する。慣れない東京でとまどう総一は、スリを追っていた女性巡査の沢村琴と出会い、彼女の自宅に泊めてもらうことになる。その夜、総一は風呂に行った帰り道、暴漢に襲われていた少女の秋野景子と出会う。景子の父親は総一が捜していた昇竜館の秋野道乃進であり、かつて総一の父親を倒した仇でもあった。しかし現在、昇竜館は寂れ、道乃進も病床に伏せっており、弱った彼を見た総一は愕然としながら琴の家に戻る。琴の職場である警視庁にお茶くみとして就職した総一は1か月後、久しぶりに昇竜館へと向かう。総一は初めてもらった給料をすべて使い、道乃進の病を治す薬を購入して彼に渡す。景子と道乃進は涙を流して喜び、総一に感謝を告げるのだった。安心した総一は、警視庁柔術見学のために講道館に通い、講道館最強の柔術家である西郷四郎と手合わせする。総一はこれをきっかけに、四郎と固い友情で結ばれ、盟友となる。21歳になった総一は相変わらず琴の家を間借りしながら、講道館の師範として活躍していた。一方、道乃進の病が治って安堵する景子のもとに、都心を騒がせる悪徳柔術家の鬼島剛が訪れていた。

琴の告白と総一の迷い編(第20巻)

年末に帰省した沖田総一沢村琴は、正月に二人で映画を見に行くことになる。街中でも美女に鼻の下を伸ばす総一のいい加減な態度に腹を立てた琴は、一人で酒に溺れてしまう。その夜、酔ったままで総一の部屋に向かった琴は彼に告白するが、ろれつが回らずにあいまいな告白をして、彼に言ったある言葉をカンちがいされてしまう。琴の言葉を誤解したままの総一は、彼女に言われた言葉がどうしても納得できずに困惑する。後日、あの夜の出来事が思い出せない琴だったが、偶然総一の裸を見て彼のことを強く意識するようになる。そんな中、琴は電車内で伊吹の親友の桂木三郎と出会う。琴は三郎に頼まれて物件探しを手伝うことになり、彼と街に出かける。一方、総一は瀬里野似奈からデートに誘われ、彼女からいつも以上に急接近され、気持ちを大きくゆさぶられてしまう。さらに総一は似奈とのデート中に、琴が三郎といっしょに物件探しをしているのを見てショックを受ける。気疲れから似奈の家で眠りについた総一だったが、目覚めるととなりで似奈が寝ていた。琴への思いが捨て切れない総一は、葛藤の末に似奈には何もしないまま帰宅を決意。そんなアパートに急ぐ総一が目撃したのは、琴が三郎に寄りかかっている姿だった。

作風の変遷

当初は沖田総一沢村琴の二人を中心に、大学生活をはじめとするドタバタな日常や恋愛を描くラブコメ作品だった。しかし連載を重ねるにつれ、非日常的、非現実的なキャラクターやシチュエーションがたびたび登場するようになる。また連載後期には、総一と琴の設定や世界観が変わったSFアクションや、明治ロマン風の番外エピソードなども描かれるようになった。

登場人物・キャラクター

沖田 総一 (おきた そういち)

原町田大学の政経学部に通う青年で、北関東のU市出身。初登場時の年齢は20歳。喫煙者で、非常に酒癖が悪い。両親と姉の四人家族。実家を離れてアパートで一人暮らしをしているが、授業にはほとんど出席せずに、昼間から麻雀ばかりをやっている。美女には目がなくかなりのお調子者で多くの女性にふられており、一部の女子大学生からは「アホの沖田」や「軽薄な男」として有名。女性からの誘惑にも弱く、あっさり騙されては利用されたりしている。やる気のない学生生活を送っていたが、幼なじみの沢村琴と再会したことで考えを改めるようになる。当初は琴を幼なじみとしてしか見ていなかったが、彼女とドタバタな日常を過ごすうちに異性として意識するようになる。琴とは正反対に勉強嫌いないい加減な性格で、スケベでおっちょこちょいだが、時折優しい一面を見せることもある。そのため、森田めぐみや瀬里野似奈をはじめとする身近な女子に好意を抱かれているが、ふられた経験の多さから自覚がなく、告白されるまで気づかないことが多い。見ず知らずの相手でも困っている人は放っておけないタイプで、友人思いで面倒見がいい。また子供からも好かれやすく、帰省した際は地元の子供たちの人気者でもある。

沢村 琴 (さわむら こと)

短期大学卒業後、原町田大学の文学部史学科に編入してきた女子大学生。茶髪のロングヘアにしている。沖田総一とは幼なじみで、父親の転勤で転校して以来、大学で5年ぶりに再会を果たす。総一のアパートのとなりの部屋に引っ越してきて、彼と過ごす時間が多くなる。実家は幼少期に住んでいたU市に新築移転しており、偶然にも総一の実家のとなりにある。実は原町田大学への入学を両親に反対されていたが、森田めぐみとの交流をきっかけに両親と和解し、夏休みなどは総一と共に帰省している。幼少期から成績優秀で、スポーツから料理までなんでも器用にこなし、男性にモテるのはもちろん、中山ゆかりをはじめとする同性からも慕われている。そのためイケメンに言い寄られたり、見合い騒動に巻き込まれたりしては、総一をやきもきさせている。総一とは正反対に勉強熱心でまじめな性格ながら、気の強いところがあり、授業をよくサボっている総一を叱責している。また、だらしない生活を送り、食生活も不規則になりがちな総一を心配し、何かと気にかけては世話を焼いている。再会したばかりの頃は総一をただの幼なじみとしか見ておらず、スケベでトラブルばかり起こす彼とは痴話ゲンカばかりしていた。しかし他人に総一を悪く言われると怒りや不快感をあらわにする。また、総一がほかの女性に誘惑されている場面を目撃すると嫉妬するなど、次第に異性として意識するようになる。

有藤 さとみ (ありとう さとみ)

原町田大学に通う女子で、沖田総一と銭湯で出会った。総一がある事情で入院したのをきっかけに誘惑する。実は佐野和夫の彼女で、総一を誘惑したのはケンカ中の和夫との仲直りのきっかけをつくるためだった。その後、和夫と無事仲直りしてケンカしつつも順調に交際を続けている。沢村琴とも仲がよく、総一との仲を心配しながらも見守り、よき相談相手となっている。双子の姉の有藤ひとみと、顔が区別がつかないほどよく似ている。大学卒業後に和夫と結婚した。

有藤 ひとみ (ありとう ひとみ)

沖田総一が電車の中で遭遇した女性。双子の妹の有藤さとみと瓜二つで見分けがつかない。高校時代は有名なスケバンで、今も怒ると昔のように口調や態度がヤンキーぽくなる。その一方、母性本能が強く惚れやすい性格で、総一のことを気に入っている。

佐野 和夫 (さの かずお)

原町田大学に通う青年で、沖田総一の親友。総一の麻雀仲間でもある。女性に非常にモテるイケメンで、有藤さとみと交際中。さとみとはたびたびケンカしつつも仲がよく、順調に交際を続けている。大学卒業後はさとみと結婚するが、麻雀好きなのは相変わらずで少々彼女の尻にしかれがち。

森田 めぐみ (もりた めぐみ)

沖田総一の従妹で、初登場時の年齢は14歳。ポニーテールの髪型をしている。幼少期から総一のことを「総一にいちゃん」と呼んで慕っている。一人っ子のため、昔は総一のことを優しい兄のように思って甘えていたが、次第に理想の男性として意識するようになり、恋心を抱くようになる。総一のアパートに遊びに来た際、久しぶりに再会するが、実は両親とケンカして家出中だった。当初は総一と仲よさげな沢村琴に嫉妬していたが、彼女に諭されて反省し、二人に感謝と別れを告げて家に戻った。その後も時折、総一のアパートに遊びに来ている。素直な性格のがんばり屋で、総一からもかわいがられている。仮性近視でコンタクトレンズは医者から止められているため、仕方なく眼鏡を掛けている。総一から麻雀とパチンコを教わり、どちらも天性の才能を発揮する。のちに、総一のそばにいたいという思いから東京の女子高校「聖徒学園高等部」を受験し、無事に合格して女子寮に入る。高校卒業後は原町田大学に入学した。

中山 ゆかり (なかやま ゆかり)

原町田大学に入学したばかりの女子大学生。黒髪の美少女ながら、幼少期から女性ばかりの環境で育ち、女子校に通っていたために男性が大の苦手。偶然その事情を知った沖田総一と沢村琴の協力を得て、極度の男性恐怖症を克服しようとする。総一とデートしたことで男性に慣れたように見えたものの、実は酒に酔っていただけで結局失敗に終わる。これをきっかけに琴を「お姉さま」と呼び慕うようになった。総一の後輩の高杉から好意を寄せられている。

伊吹 (いぶき)

原町田大学に通う青年で、沖田総一の先輩。何年も留年している能天気な性格で、眼鏡を掛けている。総一の麻雀仲間や野球仲間でもある。大学卒業後は故郷の徳之島に帰郷して楽器店の店長となり、結婚して六つ子の父親となる。

後藤 (ごとう)

原町田大学に通う黒髪長髪の青年で、沖田総一の後輩。総一の麻雀仲間でもある。伊吹や佐野和夫と共に行動していることが多い。大学卒業後は和光商事に就職した。

太田 (おおた)

原町田大学に通う青年で、沖田総一の後輩。総一の麻雀仲間でもある。小太りな体型で、眼鏡を掛けている。伊吹や佐野和夫と共に行動していることが多い。

柳沢 みのり (やなぎさわ みのり)

原町田大学に通う女性で、沖田総一と沢村琴の先輩。同じテニス愛好会の佐出俊と付き合っている。クールで気の強い性格で、大人びている。いい意味で子供っぽい総一と琴の正直な関係性をうらやましく思っており、俊との関係がうまくいかないことから、一時的に総一を誘惑。しかし、街で不良に絡まれているところを俊に助けられて和解した。その後は就職活動に励みながら、総一と琴の関係を優しく見守っている。

坂本 竜司 (さかもと りゅうじ)

沖田総一と沢村琴の幼なじみの男性で、U市に住んでいる。総一とは悪友のような関係で、勉強嫌いだが努力家で負けん気の強い性格をしている。職業は大工で、妻の坂本佐名子と二人暮らし。中学校卒業後は進学せずに大工の頭領に弟子入りし、職場の前を通っていた高校生の佐名子と出会い、恋心を抱くようになった。佐名子の出産後に二級建築士試験を受験し、無事に合格を果たす。夏休みに帰省した総一と琴と再会する。

坂本 佐名子 (さかもと さなこ)

沖田総一と沢村琴の幼なじみの女性。夫の坂本竜司と共にU市に住んでいる。旧姓は横井で、愛称は「サッチン」。高校生時代、竜司の職場の前を通学時によく通っていたため、彼と交流を持つようになる。大工の頭領に弟子入りするものの、楽しそうな学生をうらやましく思い、迷っていた竜司を叱咤激励するなど心の支えとなっていた。その後、恋に落ちて両親の反対を押し切って彼と結婚した。夏休みに帰省した総一と琴と再会した際につわりを起こし、竜司との子供を妊娠していることが判明する。のちに無事元気な女の子を出産した。

大久保 真美 (おおくぼ まみ)

沢村琴の従姉妹で、U市に住む短大生。奥手な琴とは正反対に男好きで、恋愛にも積極的。琴が帰省した時に沖田総一と出会う。総一をすぐに気に入り、好奇心から彼を誘惑する。明るくおちゃめな性格で、大胆で無鉄砲な行動ばかり起こし、琴や総一を混乱させていた。その後も総一と琴の仲を気にしており、時々総一たちのマンションに遊びに来ている。短大卒業後はK商事に就職したが、会社内のトラブルによって退職した。その後、髪型をショートカットに変えるなど、大胆なイメージチェンジをして総一と再会する。

木戸 高史 (きど たかし)

沢村琴の見合い相手のエリート男性。イケメンで気遣いができ、乗馬やボウリングなどスポーツをなんでも器用にこなす。家柄もよく一流商社の社員として活躍し、上司からも高く評価されている。堅苦しい空間が苦手で見合い中は不愛想にしていたが、琴と二人きりで話した際に彼女を気に入る。琴が原町田に戻った際も積極的に会いに行くなどしており、ニューヨーク支社への転勤が決まると、彼女に告白した。琴には優しくしているが、家柄や能力を第一に考えているため、男女問わず他人には冷たい態度を取ることが多い。絶対の自信を持っていたが琴に本性を知られ、彼女との縁談は白紙に戻る。

徳川 由似 (とくがわ ゆに)

お嬢様口調で話す謎の女子大学生。原町田大学の新入生として沖田総一の向かいに引っ越してきた。沢村琴と同じ文学部史学科に所属し、のちにゼミでも彼女といっしょになる。上京したばかりで、少々世間知らずで天然なところがある。実は大財閥である徳川グループの令嬢で、一般の大学に入学したのは社会勉強のため。じいやをはじめとする使用人からは「由似姫」と呼ばれている。お嬢様のために金銭感覚も庶民とかけ離れているが、カップラーメンなど庶民の食べ物や文化には興味を持っている。じいやからの言い付けで、就寝時は護身用にカッターナイフを持ったままで寝ている。実家はT県N郡の山奥の秘境「松平郷」にある巨大な城。両親は海外での事業が忙しく、徳川グループ会長でもある祖父、徳川光國にかわいがられている。

野々宮 望 (ののみや のぞみ)

沖田総一と原町田の町内体育祭で知り合った、おしとやかでおとなしい美少女。つねに丁寧な敬語で話し、生まじめな性格をしている。のちに原町田大学の学園祭で総一と再会し、大学見学中に沢村琴とも知り合う。その後は原町田大学に進学し、琴と同じ文学部史学科に所属する。大学卒業後は教師を目指している。ハンサムな医大生の彼氏がいると噂されていたが、実は彼氏ではなく兄。ある事情で留年していたため、総一や琴とは同い年。昔から体が弱く、少しでも運動すると顔色が悪くなったり体調を崩したりしてしまう。このため、幼少期は部屋で本を読んでいることが多く、入退院を繰り返していた。今でも読書が大好きで、時折総一にもお薦めの本を貸している。つねに健気で勉強熱心な姿は、勉強嫌いで不まじめな総一にも影響を与えた。のちにホームステイのためにアメリカへ渡った。

神崎 蘭 (かんざき らん)

突然、沖田総一をナンパした謎の女子高校生。実は森田めぐみと同室の先輩であり、聖徒学園高等部の生徒会長を務める。実家は病院を経営しており、神崎蘭も東大の医学部を目指している。容姿端麗で頭脳明晰な優等生として、めぐみをはじめとする生徒たちからあこがれを抱かれており、教師からの評価も非常に高い。実は自由奔放な性格で、優等生として期待されていることに嫌気が差しており、本当の自分のままに振る舞えないことに悩んでいる。自暴自棄になって学園を辞めようとするが、総一と沢村琴に諭されて考えを改める。そして本当の自分のままに生きること、今後もめぐみのいい先輩でいることを決意する。

高下 (たかした)

原町田町内会会長を務める中年男性。高級下着などを幅広く扱う洋服店を経営している。秋に開催される「町内体育祭」の大会実行委員長も務めている。実はスケベ親父で、特に若い女性に目がない。

山本 綾子 (やまもと あやこ)

沖田総一が、原町田大学の校庭で知り合った謎の美女。男っぽい口調と性格で、一人称は「オレ」。セーターにジーパンとラフな服装を好む。スケベでだらしない総一には厳しく接することが多いが、ひょんなことから総一と沢村琴を気に入り、総一の部屋に住むようになって琴とも親しくなる。当初は本名を名乗らず、猫のような目をしていることから、総一と琴からは「猫さん」の愛称で呼ばれていた。一見がさつだが、非常に料理上手。自由気ままで大胆な行動が多く、総一と琴をたびたび振り回している。窮屈や退屈なことが嫌いで、世の中の常識やルールに縛られず、自由奔放に生きることを信条としている。その正体は人気女流作家の「山本綾子」。大学時代は同じ山岳部だった瀬里野達彦と交際し、家出した彼と半年ほど同棲していたものの別れた。達彦と再会後にプロポーズを受けたものの断っていたが、瀬里野似奈と出会ったのをきっかけに彼との結婚を決意。似奈とはたびたび衝突するが和解し、達彦と結婚した。のちに作家を引退し、達彦とのあいだに娘が生まれる。

犬上 あきら (いぬがみ あきら)

聖徒学園高等部に通う女子高校生。同じ女子寮に住む同級生の森田めぐみや神崎蘭と仲がいい。黒髪短髪のスリムな体型で、一人称は「ボク」。父親は医者で、裕福な家庭で育った。幼少期から男兄弟に囲まれて育ったためにかなり男勝りだが、さっぱりした性格と凛々しい見た目から女子生徒に人気が高く、アイドル的な存在。このため、周囲からは君付けで呼ばれることが多い。その一方で男扱いされることを心底嫌い、本当は女らしくなりたいと願っている。スカートなど女性らしい服装は苦手で、バイクやモデルガンなどに興味がある。めぐみに招かれて女子寮を訪れた沖田総一と出会い、彼のアパートに押しかけた際に沢村琴と知り合う。実家は長野の名家「犬上家」の分家であり、本家が女系家族なのに対して分家は男ばかりなため、その影響で男のような性格になってしまう。のちに総一と再会した際にはカツラをかぶることで女らしくなっていたが、逆にカツラを外すと以前よりも男っぽさが増すという、二重人格になっていた。このカツラは犬上須和の頭髪によって作られており、須和の霊魂や強い念が宿っている。このためカツラをかぶると須和の人格と融合したような状態になり、かぶっているあいだのことはほとんど忘れている。高校卒業後は、めぐみと共に原町田大学に進学した。

犬上 須和 (いぬがみ すわ)

犬上あきらの年上の従妹。長野の名家「犬上家」本家の16代目家主を務めている。10歳の頃に海外留学し、ハーバード大学を卒業して帰国した。語学堪能で華道から茶道まで幅広い免状を持っており、料理上手で家庭的な美女。一見優しく見えるが強い霊感を持つため、ミステリアスな雰囲気を漂わせている。本業は霊感と神託を生かした経営コンサルタントで、大企業や要人に未来を予知する神託を授けている。このため、徳川由似の祖父とも知り合い。春休みに帰省したあきらに、女性らしくなるための教育を施すため、自らの頭髪で霊魂が宿ったカツラを作った。このカツラをかぶらせることであきらと犬上須和自身の人格を融合させ、彼女を意のままにあやつることができる。また、あきらに紹介された沖田総一を犬上本家に招き、神託によって選ばれた彼を花婿として迎えようとした。キスした相手の記憶の一部を奪うこともできる、霊力による不思議な術を使用する実は先祖の怨念が宿った宝珠にあやつられており、怨念に取り憑かれて総一を無理やり婿入りさせようとする。あきらと総一の奮闘で正気を取り戻し、自由な人生を取り戻した。

瀬里野 似奈 (せりの にな)

原町田大学の新入生で、入学式で沖田総一と出会った美少女。現在は明るい茶髪のショートカットで、高校時代はセミロングだった。大学入学後は実家と離れ、マンションで一人暮らしをしている。非常に演技上手で、特に泣きまねが得意。明るくイタズラ好きで、少し甘えん坊な性格をしている。総一を一目で気に入り、積極的に彼を誘惑して混乱させている。新体操で国体出場経験もあり、のちに体操部に所属する。柔軟でスレンダーな体型だが、かなりの大食漢。実は総一を気に入ったのは、家出中の兄の瀬里野達彦とそっくりだったため。幼少期から達彦のことが大好きで、彼が家出してからはとても寂しい思いをしている。その後も時折総一のアパートに遊びに行き、デートしている。のちに達彦と6年ぶりの再会を果たすが、山本綾子のことは認められず、兄に帰ってきてほしい一心から彼女への反発を繰り返す。心の中では達彦が家出した理由を察しつつも認められずにいたが、綾子に諭されて彼女とも和解した。達彦との再会後も総一への恋心は消えず、たびたびデートに誘っては彼を振り向かせようとしている。

瀬里野 達彦 (せりの たつひこ)

瀬里野似奈の8歳年上の兄で、見た目は沖田総一と瓜二つ。幼少期から似奈となかよしだったが、似奈の父からは非常に厳しく育てられていた。数年前に家出して以来、行方不明になっている。大学時代は山本綾子の同級生で、同じ山岳部に所属していた。雪山で遭難した際に綾子を救ったのをきっかけに恋仲になり、ルールや常識に縛られない自由な考えを持つ彼女の影響を受け、父親に反発するようになった。就職を巡って父親とケンカして家出したあと、彼女の家で同棲していたが半年ほどで別れ、大学卒業後は小さな出版社に勤めている。のちに似奈と再会を果たし、以前からプロポーズしていた綾子と結婚した。

似奈の父 (になのちち)

瀬里野似奈の父親。一人暮らしを始めた似奈を心配して彼女のマンションを訪れた際に、沖田総一と知り合う。似奈を心配する一方で、厳しく育てていた瀬里野達彦が家出したことから、似奈には窮屈な思いをさせないよう、なるべく自由にさせたいと考えている。家族の前では強がっているものの、行方不明になったままの達彦を心から心配している。

沖田 新一 (おきた しんいち)

沖田総一の従弟で、初登場時の年齢は5歳。総一のことを兄のように慕っており、彼からは「新坊」と呼ばれている。見た目は幼少期の総一とよく似ている。まだ幼いが生意気な性格で、口も非常に悪い。その一方で、年齢の割に総一よりもしっかりしているところがある。総一のアパートに遊びに来た際に出会った沢村琴が気に入り、彼女の前では素直な態度を取る。弟ができる予定だったが流産したために一人っ子で、総一を兄のように思い、琴は姉のように思って慕っている。母親の和子は入院中で、彼女の実家に預けられていたが、出張から帰った父親と共に故郷へ戻った。

萩原 美智子 (はぎわら みちこ)

沖田総一と沢村琴が中学2年生の頃、臨時の英語教師として赴任してきた女性。眼鏡を掛けた美女で、総一の中学時代の初恋の相手でもある。教師としては大学を出たばかりの新米ながら、見た目に反して生徒に厳しいところがあり、自分に対しても厳しい。総一や琴とはひと悶着あったものの、つねに生徒とまっすぐに向き合う姿が、総一や琴に大きな影響を与えている。特技は剣道で、学生時代に全日本学生剣道選手権で優勝した経験を持つ。のちに結婚して子供を授かり、大学生になった総一と琴に再会した時にはコンタクトに変えていた。

竜 蘭子 (りゅう らんこ)

町中で謎の集団に追われていた謎の美少女。ある組織から盗み出したカプセルを沖田総一に預ける。実はある組織に雇われたスパイで、コードネームは「赤いんこまるたのシャア」。中国拳法のような格闘術を用い、男性相手にはお色気攻撃を仕掛けることもある。しかし天然なドジっ子のため、空回りや失敗が多い。仕事熱心でストイックに見えるが、性格は年頃の少女そのもので、男性との恋愛や青春にあこがれている。総一に預けたカプセルが、重要機密事項が入ったリボン型マイクロフィルムの付いたパンツであったため、総一からカプセルを取り戻そうとする。マイクロフィルムを巡って沢村琴が敵組織である「自由民間党」にさらわれたことで、総一と協力して琴を救出する。

寿 亜希子 (ことぶき あきこ)

沖田総一のアルバイト先であるモダンなリカーショップ「寿酒店」を営む女性。若くてスタイル抜群で、一人で寿酒店を切り盛りしている。料理上手で気立てがよく、優しい性格の持ち主。高校生の頃は体操部のキャプテンを務め、OBの桂吾郎と婚約していた。しかし両親と弟が事故で急死したことで、大学進学をあきらめて寿酒店を継ぐことを決意し、それを反対した吾郎とは別れてしまう。吾郎と再会した際に再度婚約を申し込まれるが、寿酒店を捨てられないという強い意志と藤堂俊介への思いから断り、その後は俊介と結ばれた。

藤堂 俊介 (とうどう しゅんすけ)

寿亜希子が営む「寿酒店」で、住み込みアルバイトをしている大学生の青年。まじめな性格で、亜希子に片思いしている。帰省のためにしばらくアルバイトを休んでいたが、夏休みが終わる頃に店に戻り、亜希子を巡って沖田総一とライバル関係になる。亜希子の昔の恋人である桂吾郎の出現にショックを受けるものの、彼女への思いをあきらめ切れずに告白する。

敬子 (けいこ)

夏休みに沖田総一と沢村琴が地元で出会った、謎の女子高校生。総一とは初対面だが、なぜか総一の個人情報を知っており、その情報は「ママから聞いた」と語る。総一と琴のことを慕っている様子で、不思議な言動が多い。日付けが「2001年」と表示された、変わったデザインの腕時計を持っている。その正体は、未来からやって来た総一と琴の娘。

長嶋 貞治 (ながしま さだはる)

原町田大学の野球部に所属する青年。愛称は「長嶋ちゃん」で、野球に青春を燃やしている。沖田総一の宿命のライバルを自称しているが、実際はキャッチボールをした程度で、彼からは名前も忘れられていた。熱血で努力家ながら、どこでも素振りをする悪癖がある。ボロアパートの2階に住んでいるが、素振りを繰り返したために床を傷めてしまい、大家に追い出されて総一の部屋に居座る。

沖田 総子 (おきた ふさこ)

沖田総一のはとこで、男勝りな性格の女性。外見や口調が総一と瓜二つで、同じ服を着ていると見分けがつかない。総一とは赤ん坊の頃から仲がいいもののケンカばかりをしており、顔を合わせるたびにあいさつ代わりに殴り合っている。結婚が決まったのをきっかけにケンカをやめると決意し、女性らしくなった。

桂木 三郎 (かつらぎ さぶろう)

伊吹の親友で、濃いヒゲを生やした長身の男性。見かけによらず恥ずかしがり屋なため、いつもサングラスをかけているが、素顔は二枚目で優しい目をしている。まじめで誠実な性格の持ち主。アメリカ留学から帰国後、伊吹に会いに行く道中で沢村琴と知り合う。伊吹や琴に勧められてヒゲを剃ってサングラスも外し、さっぱりした見た目になった。妹と二人で住むための物件探しを琴に手伝ってもらい、彼女と親しくなる。実は空手四段で、学生選手権で3年連続優勝を果たしている。琴のことが気になっていたが、不良に絡まれていたところを助けた瀬里野似奈とアメリカで再会し、恋仲になった。

場所

原町田大学 (はらまちだだいがく)

東京都町田市の「原町田」にある大学で、沖田総一と沢村琴が通っている。小田急線鶴川駅の近くにある。毎年秋には「白陽祭」と知られる学園祭が開催されている。

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