わたるがぴゅん!

わたるがぴゅん!

沖縄からやってきた野生児・与那覇わたるを中心とした東和台中学校野球部の活躍を描いた野球ギャグマンガ。1984年から2004年まで連載され、単行本にして全58巻という長期連載作品だが、作中での経過時間はわずか一ヶ月間ほどである。

正式名称
わたるがぴゅん!
ふりがな
わたるがぴゅん
作者
ジャンル
野球
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概要・あらすじ

東京のはずれにある中学校東和台中学校に、沖縄で数々の騒動を起こしてきた問題児・与那覇わたるがやって来た。ある日、野球部の練習試合に勝手に参加したわたるは天才的な才能を見せ、チームを勝利に導いた。それを見た野球部のキャプテン・田中将はわたるを正式な部員として勧誘するが、わたるは面倒がってそれを拒否してしまう。

しかし、野球部のマネージャー・関若葉に一目ぼれしたため、入部を決意する。破天荒なわたるの影響を受けた東和台中学校野球部は、弱小チームから一転、破竹の快進撃を遂げていくのであった。

登場人物・キャラクター

与那覇 わたる (よなは わたる)

東和台中学校野球部。ポジションはピッチャー。沖縄からやって来た転校生の少年。親元を離れ、祖父母とともに暮らしている。破天荒な性格で沖縄では次々と問題を起こし、八つの中学をたらい回しにされていた。天才的な運動能力の持ち主で、柔道やボクシング、サッカーなど、これまでにさまざまなスポーツで活躍していた。はじめは野球部にちょっかいをかけて遊んでいるだけであったが、関若葉に一目ぼれして正式に入部した。 野球部では、持ち前の身体能力を武器に攻守ともに活躍を見せる。特に、俊足を活かした盗塁を得意としている。一方、ヤジを飛ばして相手に揺さぶりをかけたり、守備妨害スレスレの走塁を行うなど、姑息な手段を使うことも多い。ピッチャーとしての実力も高く、地面スレスレの軌道からホップアップする「ハブボール」、シュートもしくはカーブしながら落ちるナックル「シーサーボール」、アンダースローから投げるハブボール「スコールボール」、投球後にボールの速度が変化する「アベック台風ボール」といった魔球を使う。

田中 将 (たなか まさし)

東和台中学校野球部のキャプテンを務める少年。優柔不断のうえあがり症で、わたるからもまったく尊敬されていない。だが、幼いころから熱血野球男に憧れており、ここ一番ではガッツを見せている。一度足を折ってからスライディング恐怖症になっていたが、和泉中学校との試合中に克服している。

宮城 正 (みやぎ ただし)

東和台中学校野球部。わたるを追って沖縄から転校してきた少年。わたるに喧嘩で負けて以来、彼をライバルと称している。普段はわたるの祖父母の家に寝泊りしている。喧嘩っぱやい性格のうえ、かなりの怪力の持ち主。その力を見込まれて野球部に入部し、スラッガーとして活躍する。ただし、野球のルールはまったく理解しておらず、長打を放っても得点に繋がらないこともしばしば。 異常に後頭部が長く、わたるからは「ガッパイ」(沖縄の方言で後頭部が長いひとのこと)と呼ばれ、周囲からも「軍艦」などと言われることが多い。

神山 武 (かみやま たけし)

東和台中学校野球部に所属する少年。ポジションはキャッチャーで、わたるとバッテリーを組む。努力家かつ常識的な性格で、部員からの信頼も厚い。

丸山 ひろあき (まるやま ひろあき)

東和台中学校野球部。わたるのクラスメイトの少年で、転校してきたわたるの最初の友人。坊主頭でメガネをかけており、わたるからは「カンパチ」(沖縄の方言で10円ハゲのこと)と呼ばれている。野球はあまり上手くなく普段は補欠だが、試合の際は代打として出場することも多い。

関 若葉 (せき わかば)

東和台中学校野球部のマネージャーを務める少女。キャプテンの田中将と付き合っていると噂されているが、特にそのような様子は見せていない。気が強く、曲がったことを嫌う性格。

鬼頭 (きとう)

東和台中学校野球部の顧問の男性。いい加減な性格で、あまり野球部に顔をだしていなかったが、わたると宮城正の面倒を見ることを押し付けられ、しぶしぶ部活に参加するようになった。出身は北海道で、作造という名の弟がいる。学生時代はサッカー部に所属していたが、試合の重要な局面で失態を犯してしまい、優勝を逃したことがある。 その後ラグビーでも同様の事件を起こしている。そのため、出身の村の住人からは疫病神として嫌われている。

吉田 栄作 (よしだ えいさく)

わたるの友人の少年。転校してきたわたるにちょっかいを出したことがきっかけで、彼と親交を持つようになった。無理やり応援団に入団させられ、何かとひどい目にあうことになる。

佐田 (さだ)

和泉中学校野球部のエースとされる少年。ポジションはピッチャー。フォークボールを得意とする。精神的にもろいところがあり、緊張すると耳がピンと立つという変わった体質を持つ。東和台中学校との試合中、わたるにそのことをヤジられ、調子を崩したこともある。だが、試合後はある程度克服した様子。

剛田 (ごうだ)

和泉中学校野球部の4番バッターの少年。東和台中学校との試合でわたるのハブボールに敗れて以来、打倒ハブボールに燃えている。ハブボールの軌道を再現する専用マシンで練習を重ね、再戦した際は見事打ち返した。

友国 (ともくに)

青城中学校野球部の4番バッターの少年。ヒゲが濃く、監督と間違えられるほどの老け顔。バッターとしての実力は高く、わたるのハブボールにもすぐに反応した。

上原 三男 (うえはら みつお)

三島北中学校野球部の4番バッターの少年。かなりの怪力でホームランを量産しており、わたるのハブボールも打倒した。また、キャッチャーとして土屋とバッテリーを組んでいる。頭が異常に尖っており、同じく頭が奇妙な形の宮城正をライバル視している。ただし、宮城と違って知恵は回るほう。

土屋 (つちや)

三島北中学校野球部のピッチャーを務める少年。もとは和泉中学校の野球部に所属していたが、佐田の影に隠れてエースになれなかったため転校した。鍛え上げた握力が生んだ、重たく打ち返しても飛距離が伸びない「3tボール」を得意とする。そのほか、少し力を弱めた「1tボール」、最も重たい「5tボール」を使う。

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