イヌノサバキ 警視庁違法薬物撲滅課

イヌノサバキ 警視庁違法薬物撲滅課

同僚の刑事から「野獣」と呼ばれる野島公也は、新設された違法薬物撲滅課に配属される。薬物を心底憎む野島が、薬物を売りさばいている極悪人を、ほかの課では禁止されている囮(おとり)捜査や、公になると問題となる強引な方法で追いつめていく姿を描いた刑事サスペンス。「グランドジャンプむちゃ」2021年5月号から掲載の作品。

正式名称
イヌノサバキ 警視庁違法薬物撲滅課
ふりがな
いぬのさばき けいしちょういほうやくぶつぼくめつか
原作者
久慈 希跡
作者
ジャンル
警察官・刑事・検察官
 
サスペンス
レーベル
ヤングジャンプコミックス(集英社)
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あらすじ

違法薬物撲滅課の野獣刑事

新宿歌舞伎町にあるホテル内で、デリヘル嬢が撲殺される事件が発生。現場に落ちていたパケ袋に、犯人、イワシの「SSS」と記されたサインがあった。警視庁に新設された違法薬物撲滅課に所属する野島公也は、風俗店を巡ってイワシが過去に指名したデリヘル嬢の共通点を探っていた。そしてイワシが、ツインテールの女性を好んで指名していることを突き止めると、野島は部下の上杉セツナに変装させて顔見知りの風俗店に潜入捜査を命じる。違法薬物撲滅課では、ほかの課では不可能な率先的潜入捜査や囮捜査が許されていることを知った上杉は、不本意ながら仕方なく野島の命令に従う。捜査開始してから1週間後、イワシと思しき人物からの指名の電話があり、野島と上杉は指定されたホテルに向かう。部屋に突入した野島は、周囲から「野獣」と恐れられる強引な手法でイワシを追いつめるのだった。

薬物が汚染する芸能界

3か月連続で芸能界から薬物の所持と使用で逮捕者が続出し、清純派女優の桃月明日香が薬物を使用しているとの密告が違法薬物撲滅課に届く。野島公也は桃月を内偵しながらチャンスをうかがっている中、野島と上杉セツナ十勝純の三人は令状を取って桃月の部屋に家宅捜査に入る。部屋をくまなく捜査したにもかかわらず、薬物は見つからずに上杉は気落ちするものの、野島と十勝はある手ごたえを感じていた。そして野島は、内偵捜査を進めて桃月が薬物を隠している場所を突き止め、その場所に向かうと、そこには麻薬取締官の白石エレンが先回りしていた。

登場人物・キャラクター

野島 公也 (のじま こうや)

警視庁「違法薬物撲滅課」に所属する男性。階級は警部補。強引な捜査手法から同僚の刑事からは「野獣」と呼ばれている。十勝純の姉と結婚していたが、薬物依存の後遺症による自殺で失っており、薬物を売買する者や悪用する者には激しい怒りをあらわにする。一方で薬物事件に巻き込まれた者や、騙(だま)されて薬物に染まった者には救いの手を差し伸べている。

上杉 セツナ (うえすぎ せつな)

警視庁「違法薬物撲滅課」に所属する女性。階級は巡査。野島公也とコンビを組んでおり、破天荒な野島のフォロー役を担っている。安定した生活を求めて警察官になったものの忙しい毎日で、さらに風俗店やカールズバーなどに囮捜査で潜入するなど、予想すらしていなかった任務に戸惑うこともある。

十勝 純 (とかち じゅん)

警視庁「違法薬物撲滅課」の課長を務める男性。階級は警視。ふだんは軽薄に振る舞っているが、頭が非常に切れる。警察内外に広い人脈を築いており、歴代総理大臣の中にも知り合いがいる。野島公也と結婚した姉が薬物依存の後遺症で自殺したため、薬物を売買する者や使用する者は決して許さない。薬物を悪用する者を捕まえるため、警察内外に根回しして違法薬物撲滅課の新設に尽力した。

イワシ

薬物を常習しながら売人もしている男性。取り扱う薬物の袋に「SSS」と印し、客に最高級の薬物だと騙して売っている。「イワシ」という名前は野島公也が付けた通称で、本名は不明。ツインテールの女性に執着しており、風俗店では宣材写真がツインテールの風俗嬢を毎回指名している。

瀬川 (せがわ)

薬物を常習している男性。金持ちのように振る舞ってホステスを誘い、拘束してスタンガンで脅しながら卑猥な動画を撮影している。その動画をインターネットで有料配信し、稼いだ金で薬物を買っている。

久米 夏海 (くめ なつみ)

GJ学園に通う高校3年生の女子。久米仁成の娘。父親は仕事優先でほとんど家におらず、専業主婦の母親はまったく覇気がないため、家族愛に飢えている。そんな中、優しく接してくれる同年代の仲間のことを家族のように思っており、連日夜遊びをしている。しかし、仲間から勧められている大麻は断り続けている。

久米 仁成 (くめ ひとなり)

警視庁警務部の監察官を務める男性。階級は警視正。仕事が多忙で夫婦仲は冷め切っており、娘の久米夏海との関係もよくない。しかし家族のことは大切に思っており、野島公也から夏海が大麻にかかわっていることを知り、久米仁成自身の手で決着を着けようと行動を起こす。

竹内 伸也 (たけうち しんや)

大麻の売人をしている男性。自称ミュージシャンで、年齢は24歳。中学の先輩の川西和也から巨大な覚醒剤の結晶をもらったことで、川西のことを信頼している。子供が生まれたことを機に、売人を辞めて音楽だけで稼ごうと決意するも、違法薬物撲滅課によって逮捕される。

川西 和也 (かわにし かずや)

暴力団「集英会」の会長の実子で、川西組の2代目組長を務める男性。中学の後輩、竹内伸也を言葉巧みに騙して大麻の売人に仕立て、自分を信用させるために巨大な覚醒剤の結晶を渡す。竹内が捕まったあとに関係各所が警察の家宅捜査を受けたことで、竹内が情報を漏らしたと判断して竹内への報復を企てる。

白石 エレン (しらいし えれん)

厚生労働省麻薬取締官を務める女性。凛(りん)とした佇(たたず)まいで正義感も強く、格闘技の心得もある。取締官としても優秀で、警視庁も逮捕できなかった芸能人の薬物常習者を3か月連続で逮捕している。

桃月 明日香 (ももつき あすか)

薬物使用の容疑がかかっている女性。人気清純派女優として知られ、写真集や映画のオファーが絶えない。同僚や先輩が大物男性芸能人に近づくために利用され、覚醒剤を飲まされたあとに嬲(なぶ)りものにされた経験がある。その後、同僚や先輩への復讐を誓い、覚醒剤を使った計画を実行する。

集団・組織

違法薬物撲滅課 (いほうやくぶつぼくめつか)

警視庁に新設された部署。周囲からは「シャブ課」とも呼ばれている。薬物犯罪に特化した事案を専門としており、率先的潜入捜査と囮捜査が特別に認められている。設立時に課長の十勝純が警察内外に入念な根回しをしているため、監察官でも監査に入ることはできない。

クレジット

原作

久慈 希跡

書誌情報

イヌノサバキ 警視庁違法薬物撲滅課 集英社〈ヤングジャンプコミックス〉

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