芸能界を舞台にしたバディラブコメ
大学生の七星は、夏休みのある日、芸能事務所を運営する姉から、1か月間のアルバイトを頼まれる。それは俳優、万李の臨時マネージャーの仕事だった。万李を推していた七星は「憧れの人と一緒に仕事ができる」と喜んで引き受ける。しかし、老若男女に好かれる好青年、万李の本性は、人使いが荒くワガママな暴君だった。万李に振り回され続ける七星は、すぐにでもバイトを辞めようとするが、真摯に仕事に向き合う万李の姿を見て思いとどまる。やがて二人は次第に惹かれ合うようになり、同時にバディとして仕事に邁進(まいしん)していく。
二面性を持つ人気俳優×ミーハーなマネージャー
万李は、アイドル顔負けのビジュアルの良さと爽やかさで「理想の彼氏」と言われる人気俳優。しかし、そんな世間のイメージとは裏腹に、身内に対してはわがままで高飛車な暴君で、担当したがるマネージャーは皆無である。そんな万李の表と裏のコミカルなギャップが大きな見どころとなっている。一方、大学生の七星はイケメン好きなミーハーである。万李のファンであったことや、毎日芸能人に会えることに魅力を感じ、少し邪(よこしま)な気持ちで万李のマネージャーを引き受けた。しかし、もともと純粋で頑張り屋の七星は、万李のプロ意識に刺激を受けて、がむしゃらに仕事に邁進する。次第に成長していく七星の姿も本作の魅力の一つである。
恋のライバル?
初のサスペンスドラマで主演を演じることになった万李は、大手事務所の人気俳優、橘零児と共演する。天才肌の実力派、零児は、万李のことを凡人役者と蔑んでいた。また、女好きで有名で七星を口説き自分のマネージャーにならないかと勧誘する。現場で次第に仲良くなっていくようにみえる七星と零児。七星は、演技に悩む万李のためアドバイスをもらおうとしていただけだが、万李は「俺のマネージャーに手を出すな」と強引に七星の手を引き二人を引き離す。自分では気づいていなかったが、万李は七星と零児に嫉妬していたのだ。
登場人物・キャラクター
明石 七星 (あかし ななせ)
21歳の大学生の女性。姉は、芸能事務所「インフィニティ」の社長。イケメン好きのミーハーだが、頑張り屋で根性もある。推しであるインフィニティ所属の人気俳優、万李の臨時マネージャーを経て、インターン生として正式なマネージャーに就任する。渋滞で遅れそうになった万李を乗せてバイクで現場に乗り込んだり、週刊誌の記者に飛び蹴りをかまして記事の訂正を求めたりと、無謀なところがある。
成田 万李 (なりた ばんり)
芸能事務所「インフィニティ」に所属する23歳の男性俳優。アイドル顔負けのイケメンで、恋愛ドラマの出演が多く「理想の彼氏」と言われる人気者。陽キャで爽やかな好青年を装っているが、本性はパワハラ上等な暴君。しかし、共演者やスタッフへの気遣いは素晴らしく、陰で努力を続け仕事に真摯な態度で臨んでいる。
書誌情報
ウチの万李がお世話になります 3巻 白泉社〈花とゆめコミックス〉
第1巻
(2024-07-05発行、978-4592230311)
第2巻
(2025-01-04発行、978-4592230502)
第3巻
(2025-07-04発行、978-4592230793)







