エル・アルコン-鷹-

エル・アルコン-鷹-

野心を持つ青年ティリアン・パーシモンが、16世紀後半のイギリス海軍で、若くして艦長となり、様々な謀略を使って成り上がっていく歴史ピカレスクロマン。『七つの海七つの空』に悪役として登場する、ティリアンを主人公にしたスピンオフである。続編に『テンペスト』という中編がある。

正式名称
エル・アルコン-鷹-
作者
ジャンル
裏社会・アングラ
レーベル
秋田文庫(秋田書店) / プリンセスコミックス(秋田書店) / 秋田書店
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概要・あらすじ

16世紀後半、イギリスの名門貴族の家柄であるが出生に秘密がある青年ティリアン・パーシモンは、若くして艦長となるが、彼の野心は西ヨーロッパ全体に広がるような、非常に大きなものであった。ティリアンは自分の地位や人間関係を利用し計略を巡らせて、人々を蹴落としたり海戦で破りながら、より高みを目指すのだった。

登場人物・キャラクター

ティリアン・パーシモン

イギリス海軍少尉として登場、豪胆な実行力で瞬く間に乗艦の主導権を手にする。1562年9月28日生まれ、作品初登場時年齢19歳。スペイン貴族の娘だった母が、スペイン人のスパイジェラードと浮気をして生まれた子かもしれない、という出生の秘密を持つ。そのため、自身をスペイン人と考え、十代の頃からスペインと通じて謀略を行う「反逆者」である。 近づく者は皆利用し、刃向かう者には残酷な死を与える。いずれはスペインに渡り、世界最強といわれる艦隊を率いて七つの海すべてを支配したい、という大いなる野望を持っている。ただ、自分を信頼する船の乗組員には、深い優しさを示すこともある。本作品中では少佐まで昇進する。 『七つの海七つの空』にも登場する上、『エロイカより愛をこめて』に登場する絵画「紫を着る男」のモデルで、エーベルバッハ少佐の祖先。

ニコラス・ジェイド

ティリアンが少尉として乗り込んだイギリス海軍の軍艦「クラウド号」の水夫見習いとして登場。登場時12歳。オブライエン艦長の怒りを買ってひどい懲罰を受け、乗組員反乱の原因となる。これ以後ティリアンの信奉者となり、水夫の技術を磨き、成長してゆく。子飼いの部下として、ティリアンの様々な謀略で重要な役目を果たす。 『七つの海七つの空』にも登場する。

オブライエン

ティリアンが少尉として乗り込んだイギリス海軍の軍艦「クラウド号」艦長。着任早々ティリアンに「あいさつの金品」を要求する強欲者。泳ぎができないという弱点をティリアンに見ぬかれ、海賊(海賊商人コールサック)と協定を結んでいることを白状する。ティリアンを謀殺するつもりだったが、先手を打たれ、船員の反乱で海に落ちて死ぬ。

スコット

ティリアンが少尉として乗り込んだイギリス海軍の軍艦「クラウド号」乗組員の士官候補生。ティリアンに扇動され、反乱を起こして艦長を殺す。その後、自分の忠実な部下になると誓えば、海軍上層部には都合のいいように報告する、とティリアンに言われてこれに従う。以後、ティリアンの手足になって働く。 士官候補生のマスターズも同様。

ジェラード・ペルー

ティリアンの回想で初登場。スペイン人だがイギリス海軍に所属していた。黒い髪の精悍な男。スペイン人の母を持つイザベラ(ティリアンの母)と親しくしており、その場に幼いティリアンもよく同席していた。ティリアンに、海への憧れと野心を抱くきっかけを与える。 やがてスペインのスパイであることがばれて、逃亡する。ティリアンは彼を実の父ではないかと疑っていた。後にティリアンの敵として再び彼の前に現れる。

イザベラ

ティリアンの母。イギリスに嫁いだスペイン貴族の娘とイギリス人の間に生まれた。法律家のエドリントンと結婚し、ティリアンを産む。エドリントンの死後、コーンウォール知事のバスコム・パーシモンと再婚する。その後、胸の病で寝たきりになる。

エドリントン

ティリアンの父(イザベラの最初の夫)。回想シーンで登場。法律家で、海軍になりたいと言ったティリアンを、激しく鞭打つ。そして、虐待のもう一つの理由は、ティリアンがあまり自分に似ておらず、妻と親しいジェラード・ペルーの影がよぎるためであった。ジェラードがスパイ容疑で逃亡する際、ティリアンによって痛手を負う。

パスコム・パーシモン

ティリアンの義父(母の再婚相手)。コーンウォール知事で有力者。愛人を何人も囲っている(ティリアンの母は正妻)。『七つの海七つの空』にも登場する。

ペネロープ・ギャレット

海軍本部、ギャレット提督の娘。18歳で傲慢な性格。叔父は枢密院の議員。ティリアンと海軍士官学校同期だったエドウィン・グレイムの婚約者。ティリアンの策略に堕ち、身も心も奪われ、彼のいいように使われる。

エドウィン・グレイム

海軍士官学校で、ティリアンと同期だった。ペネロープの婚約者で、そのため大尉に昇格する。しかし、ティリアンの謀略でペネロープを失う。

シグリット・シェンナ

バスコム・パーシモンの愛人の一人。バスコムの正妻の息子であるティリアンをコントロールしようと誘惑するが、逆にその肉体の虜になり、以後関係を続ける。プリマスの豪商で海賊商人の、エドワード・コールサックの妹でもある。『七つの海七つの空』にも登場する。

ルーカス・エリオット

イギリス陸軍、第43騎兵隊隊長。代々陸軍の家系で、海軍は武器や兵を運ぶだけでいいなどと発言する。ティリアンを早くから危険視していた。スペイン大使からエリオットの抹殺司令を受けたティリアンは、彼を完璧な謀略にかける。

シュルベリー司教

プリマスにあるカトリック教会の司教。スペイン側の人間であり、ジェラード・ペルーも彼を通じてスペインと連絡をとっていた。『七つの海七つの空』にも登場する。

エドワード・コールサック

プリマスの商人。本作には名前しか出てこない。海賊と通じている。「クラウド号」艦長オブライエンと取引をしていたが、オブライエンの死後はティリアンと取引をするようになる。『七つの海七つの空』にも登場する。

書誌情報

エル・アルコンー鷹 全1巻 秋田書店〈秋田文庫〉 完結

第1巻

(2000年4月発行、 978-4253175562)

エル・アルコン-鷹- =COMPLETE EDITION EL HALCÓN 全1巻 秋田書店〈〉 完結

第1巻

(2012年6月発行、 978-4253102643)

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