ガラス玉

ガラス玉

両親が死ぬ間際にもらったガラス玉を失くしてしまった青年レド・アールが、その行方を探して悩みさまよう姿を描いた短編。少年から大人への成長とそれに伴う喪失感を、寓話的に表現している。白と黒のコントラストの効いた、シュールな絵画のような個性的な画面構成。従来の漫画と大きく異なる作風で、後世に大きな影響を与えた。わずか16ページの短編ながら、読者に強い印象を残す、作者の初期代表作。

正式名称
ガラス玉
ふりがな
がらすだま
作者
ジャンル
その他
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概要・あらすじ

工場で働く青年レド・アールが自宅へ帰ると、両親の形見のガラス玉が失くなっていた。そして自分と瓜二つの青年の死体が室内に倒れていた。混乱するレド・アールのもとを訪れた女性リーベは、ガラス玉を探しに行くよう彼を夜の街へと連れ出す。満天の星空の下、二人はガラス玉を求めてさまよい歩く。

登場人物・キャラクター

レド・アール

憂いを帯びた顔つきの繊細な青年。工場で働く、ひとり暮らしの身。両親がいまわの際に渡してくれたガラス玉を失くしてしまい、親しい女性リーベと共に、ガラス玉を探しに夜の街をさまようことになる。

リーベ

青年レド・アールと親しい女性。ガラス玉を失くしてしまい落ち込んでいるレド・アールを心配し、探しに行くよう呼びかける。

男性 (だんせい)

作中で名前は出てこない。帽子をかぶりメガネをかけているひげ面の中年男性。道端でガラス玉を親子連れに渡していた。多数のガラス玉を所持している。失くした自分のガラス玉を探していた青年レド・アールに、ガラス玉は「アトラクシア」という国へ行かないと作ることができないのだ、と教える。

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