キスアンドクライ

1年間の昏睡状態から目覚めた少年が主人公。自分がフィギュアスケートの天才である事を忘れてしまった少年が、ゼロから再び頂点を目指す物語。2017年「週刊少年マガジン」に掲載された読切漫画が好評で、連載作品となった。同誌2018年18号より連載。

正式名称
キスアンドクライ
作者
ジャンル
スケート
レーベル
講談社コミックス(講談社)
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概要・あらすじ

橘龍希が目を覚ましたのは、病院のベッドだった。何故自分が病院にいるのか、まったく理解できない龍希は、大げさに泣いて喜ぶ両親の姿に啞然とするばかりだった。医者の話では、交通事故にあって以来、1年間眠っていたらしい。自分の姓名や両親の名前などを質問されてスラスラ答える龍希だったが、フィギュアスケートをやっていた事だけが、記憶からすっぽり抜け落ちていた。

退院して家に入ろうとする龍希を、大勢の報道陣が取り囲む。それを何とかかわして自分の部屋に入ると、そこには数え切れないほどの賞状とトロフィーが陳列されていた。そこで初めて自分がフィギュアスケート選手だった事を知った龍希は、自分の競技映像を見る。そこには世界で活躍する天才スケーターがいた。

自分が天才だった事に、衝撃と喜びを覚えた龍希は、再びフィギュアスケート選手になろうと考える。翌日、街なかに出た龍希は、街頭ビジョンで自分に関するスポーツニュースを見る。それによると、自分は昨年の世界選手権で、日本中の批判を浴びた1週間後、交通事故にあったのだという。批判の的になったのは、オリンピックの出場枠がかかった大会で、転倒を繰り返して演技を中断したためだった。

龍希が最下位になったせいで、日本の出場枠が一つになってしまったのだ。テレビの評論家は、龍希の復帰は難しいだろうとコメントする。街を行き交う人も、龍希の事を「もう終わってる」と噂していた。自分は天才だと喜んでいた龍希は、天国から地獄に落とされた気分だった。龍希は、本屋で会った幼なじみらしい少女に頼んで、スケートリンクに連れて行ってもらう。

しかし、まったく滑る事ができず、無様に転んで鼻血を出すだけの龍希は、悔しさに涙を流した。幼なじみらしき少女に、スケートのファンブックを渡された龍希は、8年前の自分のインタビューを見つける。そこには「自分がいつか死んで、生まれ変わっても、自分の残した業績を知る」そして「それに憧れて、またフィギュアスケートの選手を目指すと思う」と書かれていた。

その言葉を嚙み締め、龍希は涙を流した。龍希の家の前には報道陣が山ほどいた。家からは龍希の母が出てきて、「復帰はない」と説明した。引退か、と記者達が詰め寄ったところで、背後から龍希が「待った」を叫んだ。そして、コメンテーターや記者、一般市民を「凡人」と罵り、1年後の選手権で「天才」の本気を見せる、と高らかに復帰宣言をした。

こうして、技術は素人、態度は一流の元天才フィギュアスケーターのチャレンジが始まった。

登場人物・キャラクター

橘 龍希 (タチバナ タツキ)

17歳の少年。元天才フィギュアスケーター。16歳で出場した世界選手権で、演技を中断。日本中の批判を浴びた1週間後に、交通事故にあい、入院。それから1年間の昏睡状態を経て目覚めると、フィギュアスケートの記憶だけが、すっぽり抜け落ちていた。好き勝手に騒ぐ、マスコミや世間を見返すため、もう一度フィギュアスケートで頂点を目指す決意をする。

京橋 賢 (キョウバシ マサル)

フィギュアスケート連盟会長。丸メガネが特徴の、一見クールな中年男性。かつては橘龍希の大ファンだった。ある事情で橘に罵倒されて以来、橘を目の敵にして、彼を特別強化選手から外す。元フィギュアスケート選手で、日本の絶対エースと呼ばれた、藤堂一のライバルだった。

春日 喜一 (カスガ キイチ)

32歳の男性。天然パーマのモジャモジャ頭が特徴。元フィギュアスケート選手。5歳でスケートを始めて以来、自分だけの新しいスタイルを追求するが、評価されず、全日本選手権入賞止まり。27歳で引退後は、審判に転向する。連盟の特別強化選手の指定外になった橘龍希に、「大海スケートクラブ」を紹介する。

藤堂 一 (トウドウ ハジメ)

元天才フィギュアスケート選手の男性。かつて、日本の絶対的エースと呼ばれた。30年前に表舞台から姿を消し、死亡説も流れていたが、1年ほど前から大海スケートクラブでコーチを務める。和服姿に数珠、くわえタバコに日本刀がトレードマーク。

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