キス&ネバークライ

キス&ネバークライ

アイスダンス選手・黒城みちるが、少女時代のトラウマを乗り越え、夢であるオリンピック出場に挑むと同時に、幼馴染みの春名礼音との恋に悩む、スポーツ&ラブロマンス。

正式名称
キス&ネバークライ
ふりがな
きすあんどねばーくらい
作者
ジャンル
スケート
 
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概要・あらすじ

ジュニア時代にフィギュアスケート女子シングルで活躍した黒城みちるは、怪我の影響でアイスダンス競技に転向。かつてみちるのコーチだった四方田駆の弟、四方田晶とペアを組むこととなる。そんな中、みちるの幼馴染みで、ダンサーへの道へと進んでいた青年・春名礼音が日本に帰国、みちると再会する。

再会に心躍らせる礼音だったが、かつての笑顔が消え、みちるは陰のある無口な少女となっていた。

登場人物・キャラクター

黒城 みちる (くろき みちる)

アイスダンスの選手。アイスダンスの名選手を両親に持ち、幼い時からフィギュアスケート女子シングルで活躍、世界ジュニアの女王に輝いた経歴を持つ。シニア移行後、怪我によりアイスダンスに転向。四方田晶とペアを組んで、オリンピックを狙う。幼少時に暮らしていたアメリカで、少女買春クラブ絡みの誘拐未遂事件や義父の虐待などで心に深い傷を負っており、幼馴染みの春名礼音に対して自分はふさわしい相手ではないと思い込んでいた。 その後、ともにアイスダンスに関わる日々を送るうちに、少しずつ距離が縮まっていく。なお、両親の離婚により、姓が王禅寺に変わっている。

春名 礼音 (はるな れおん)

みちるの幼馴染み。モダンバレエのダンサー。幼少時はみちると同じスケートリンクに通っていたが、やがてモダンバレエの道へと進む。日本に帰国してみちると再会した。幼少時にみちるが事件に巻き込まれた時に、助けることができなかったことをずっと後悔しており、その気持ちからみちるに対して積極的になれないでいる。 のちに、黒城みちる・四方田晶ペアの演目の振り付けを担当することとなる。

四方田 晶 (よもた ひかる)

アイスダンス選手。みちるのパートナー。兄はみちるたちのコーチだった四方田駆。ジュニア時代は男子シングルの選手だったが、のちにアイスダンスに転向している。実力はあるが、軽い性格が災いして、これまでにパートナー変更を繰り返しており、みちるは4人目のパートナー。 兄に憧れていると同時に、その死に疑問を持っている。

黒城 美雪 (くろき みゆき)

みちるの実母。みちるたちのサブコーチを務める。亡き夫とともに、アイスダンス界の伝説的スケーターとして活躍した。夫の死後、黒城氏と再婚していた。母として、コーチとしてみちるを支えている。のちに再婚相手の黒城氏がみちるを虐待していた事実を知り離婚。旧姓の王禅寺に戻る。

マリー・ダンドワ

みちるのコーチ。黒城美雪の先輩にあたる名選手で、現在はコーチとして高い成果を挙げている。日本人と結婚し、一児をもうけた。日本とカナダ両国でコーチに勤しんでいる。日本語は片言でしか話せず、時々、間違った言葉の使い方をする。

四方田 駆 (よもた かける)

四方田晶の兄。かつてアメリカでみちるたちのコーチをしていた。みちるの初恋の人。みちるが事件に巻き込まれたのと同じ時期に、何者かに襲われて命を落としており、未解決の強盗殺人事件として処理されている。

セルゲイ・ゲオルギエフ

元アイスダンスの選手で、四方田駆の親友。病気の妹の治療費を得るために少女買春クラブに加担していた。黒城氏に恨みを抱き、娘のみちるを誘拐しようとするも、四方田駆に阻止される。8年後、黒城氏を襲撃し、その場で警官に撃たれ死亡した。

合田 武志 (ごうだ たけし)

礼音の先輩ダンサー。県立劇場の専属カンパニーK.D.L.Cの芸術監督。国内外にファンも多い。礼音の才能を認めている人物。同じ作者の『キミはペット』では主役を務める。

黒城 (くろき)

王禅寺美雪の再婚相手で、みちるの義父にあたる。支援企業である「クロキ・スポーツ」の社長。少女買春クラブに関わっており、自らもみちるの写真を提供するなどの行為を行ってきた。セルゲイに撃たれ車椅子生活を余儀なくされている。のちに少女買春クラブへの関与が判明し、逮捕された。

佐田 真澄 (さだ ますみ)

アイスダンス選手。晶の元パートナーで、私生活では恋人だった。晶とのパートナー解消後は、別の選手とペアを組み、黒城みちる・四方田晶ペアのライバルとなる。気が強いが、世話焼きで料理が上手い。引退後は解説者となる。

ケンゾー・ドミニク・タキグチ

マリー・ダンドワの息子。大学で心理学を専攻していた、スポーツカウンセラーの卵。みちるたちを精神面、身体面からでさまざまなサポートを行う。訳あって女性の格好をしている。

鮎原 レナ (あゆはら れな)

フィギュアスケート女子シングルスケーター。アメリカ国籍を持つ。子どもの頃、みちるや礼音と一緒のスケートリンクに通っていた。世界選手権でも上位に入る実力者。現在でもみちるたちとは仲が良い。

矢吹 友哉 (やぶき ゆうや)

子どもの頃、みちるや礼音と一緒のスケートリンクに通っていた。家庭の事情でスケートを辞め、日本に帰国していた。のちに礼音たちと再会。スポーツ新聞社のアルバイトを経て、社員として就職。スケート担当になる。

春名 真音 (はるな まおん)

春名礼音の実妹。子どもの頃、みちるや礼音と一緒のスケートリンクに通っていたが、別の友達と遊ぶようになり、自然とスケートからは離れていった。現在は高校生モデルとして活躍。時々、礼音のアパートに泊まりに来る。

高階 ふみえ (たかしな ふみえ)

「高階ふみ」のペンネームの新進作家。ドミニクの小さい頃からの知り合いで婚約者。中学生の頃、性的暴行の被害にあったことで心に傷を負い、引きこもっていたことがある。似たような境遇のみちるの悩みにいち早く気付き、励ましの言葉を贈った。みちるがオリンピックに出場した後、みちるをモデルにした小説を載せたみちるの写真集「Kiss and Never Cry」を上梓した。

その他キーワード

キス&クライ

『キス&ネバークライ』に登場する用語。フィギュアスケートで、演技を終えた選手がコーチなどと並んで座って得点の発表を待つ場所のこと。歓喜のキスや落胆の叫びなど、悲喜こもごものドラマが繰り広げられ、その様子はライブ中継される。

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